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spy no gakkou
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「執事の学校」の学校は未読ですが、申し訳ないですが「○○の学校」はシリーズはいらないと思う。いや、いいんだけど「unison」シリーズを待ってる身としては、罪シリーズもあることだし、シリーズ物を定期的に出してから他の作品で良いかと思う。やっと出たと思うと薄い本で、中途半端に終わって、続きがなかなか出なくて数年経つってあまりに酷ですよ。で、その間に出た作品も微妙です。これは担当が悪い。と思っておく。
電子書籍で読了。挿絵なし。あとがき有り。
お話は主人公、義堂真の失恋から始まります。高校・大学、そして警察官採用試験も一緒だった全てに於いて優れている親友に、酔った弾みで告白してしまったのです。SPとして勤務中に要人を庇い殉職した父への尊敬と憧れから真もSPを目指しています。多分、真も親友も受かっているだろうと思われる試験の結果発表を直前にして最悪の状態でした。そんな時、真に「諜報員の教育を受けないか」というスカウトが来ます。「今までの人生を捨ててスパイとして生きていく気があるか」と言われ、今後の親友との接し方を悩んでいた真は、諜報員の教育学校に入る決断をします(母も2年前病死しているので真は天涯孤独なんです)。
寮で同室になった大也は人好きのするいい奴で、厳しい訓練や失恋でまいっている真が八つ当たりのような態度を取ってしまっても気遣ってくれます。自分のことやそれぞれが受けている講義内容を他の生徒に話してはいけないルールがあるため、最初は警戒していた真も次第に大也に打ち解けていくのですが、そんな中、教官の青木に呼び出された真は「お前のスパイとしての特性はハニートラップだ」と告げられ、様々な性技を仕込まれることになります。激しい嫌悪感を感じつつ、学校に残るため耐えていた真に与えられた試験は『同室の生徒をたらし込み抱かれること』……
不思議な手触りのお話です。
非常に青春っぽい『不用意な一言での失恋』と、ハードで不安な感じを醸し出す『スパイ養成学校』、寮生同士の『まるで高校生みたいな無邪気なやりとり』。それぞれがアンバランスで何か不穏なんですよ。
そして極めつけの『性技訓練』!
ここが「この教官、女衒かっ?!」っていう感じなのです。いきなり『可哀想な遊郭もの』みたいになるんですもの……吹いちゃいました。
いや、真は可哀想なんですよ、とっても。
彼が感じている嫌悪感はものすごく伝わってくるのですけれど、でも、何か可笑しいの。そのくせ、とっても不穏なままなんです。
この不穏な空気は、ラスト近くになれば「あー、そういうことかぁ」と解る様になっています。暗いお話ではないのでその辺はご安心を。
ただ『攻め以外の人とどうこうするのは一切ダメ』な方には向いていないかもしれません。
私的には(私の愛してやまない)『トンチキ』認定させていただきましたが、読む人によって様々な読み方が出来るお話かと思います。
私はあまり萌えなかったけれど、忘れられないお話になるのは間違いないと思います。