Dark Candy (表題作 「かいじゅうたちのいるところ」)

Dark Candy (表題作 「かいじゅうたちのいるところ」)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
2
得点
14
評価数
3
平均
4.7 / 5
神率
66.7%
著者
一穂ミチ 

作家さんの新作発表
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媒体
小説
サークル
MICHI HOUSE〈サークル〉
ジャンル
オリジナル
シリーズ
雪よ林檎の香のごとく
発売日
価格
ISBN

あらすじ

「雪よ林檎の香のごとく」番外編
おとぎ話になぞらえた短編3本を収録した短編集です。

表題作Dark Candy (表題作 「かいじゅうたちのいるところ」)

志緒の恋人で高校国語教師
桂の教え子で恋人の高校3年生

その他の収録作品

  • ぐりとぐら
  • 夕鶴

レビュー投稿数2

桂と志緒のみずみずしい恋

おとぎ話をモチーフに、桂と志緒の恋がみずみずしく描かれています。

「かいじゅうたちのいるところ」
恋人同士ではあるけれど、まだ体を重ねてはいない二人。志緒が高校三年生の、夏休みのお話。
志緒の妹は、絵本「かいじゅうたちのいるところ」の『たべてやるからいかないで』に、いつも大興奮。志緒は、理解できない、と桂に話します。数日後、「食う」って性的な意味が大きいしね…なんて考えながら、桂が帰宅すると、志緒が眠っていて…。
絵本のセリフそのままに、志緒に愛を告げる桂が可愛くてたまりません。初々しい二人のやり取りに萌えます。

「ぐりとぐら」
志緒が大学4年生の夏休み。おうちプールのぞき犯を志緒が追いかけた話の後日談です。
りかと妹に、カフェで“ぐりとぐらのパンケーキ”をおごり、誰にも言うなよ、とくぎを刺した志緒。桂の部屋に泊まった翌朝、パンケーキが食べたくなって、朝食に作ります。
「ぐりとぐら」のビターな読み解き方に、心を揺らされます。恋の苦さに思いを巡らせる志緒はもう大人なんだな、と感じたお話でした。

「夕鶴」
桂を好きになり、桂の昔の恋を知った、15歳の志緒。二つの恋に、「夕鶴」を重ね合わせ、やがて“大人の恋”の深さを知っていきます。志緒の真っ直ぐさが眩しいです。
初めて結ばれた後、二人はこんな話をしたのですね。思わず本編を読み直しました。

本編をもっと好きになる、素敵な短編集でした。

1

童話をからめて

「かいじゅうたちのいるところ」

美夏のお気に入り絵本の話。
『たべてやるからいかないで』の場面で、キャーと手足をばたつかせて喜ぶ妹に「何がそんなにツボなのか、引く」という志緒(笑)

「食う」という表現には、性的な意味合いが含まれることがあるよな、と考える先生。

ある日、志緒が寝ぼけて呟いた「おなかすいた」という欲望の言葉に…。

志緒が高校生の頃のお話なので、悶々の時代ならではのお話。



「ぐりとぐら」

ある日、大きな卵を見つけたぐりとぐらが、森のみんなと協力して大きなカステラを作るお話。
凡人な私はカステラ美味しそうぐらいの感想しか覚えてない(笑)

朝食に志緒が作ったホットケーキを食べながら、「ぐりとぐら」の話題に。
志緒は小さい頃読んで「怖かった」と。
その感性がもう志緒らしい!!観点が違う。
志緒の感想に先生も「サスペンスになっちゃったじゃん」と、ホットケーキを食べる手が思わず止まる(笑)

「夕鶴」

15歳の志緒には分からなかったことが、時間が流れ分かるようになる。
先生の感想も「若いねー」から「志緒だね」に。


一穂さんのセンスに脱帽な一冊です。



3

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