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1998年発行エクリプスロマンスの新装版です。
中編3作品、すべて圭吾(攻め)の視点でストーリーは進みます。
圭吾が会社の先輩である永瀬(受け)に告白する場面から始まります。
しかし、永瀬は大学時代に強姦された過去から、好きな相手であっても触れられるのが怖くてセックスできません。
「天使も鳴く場所」では、そんな二人が恋人同士になり、圭吾は自分が触れるのでなく永瀬自身の手を使って互いのモノを触ります。
「天使の棲む場所」では、圭吾は皮手袋をはめて抱きます。
「天使の消えた夜」では、嫉妬したことをきっかけに、永瀬が主導をとり圭吾に触れるということでエッチします。
とにかく圭吾の頭の中は、「どうやったら永瀬を抱くことができるのか」で頭がいっぱいです。あれこれ考え、試して…でも根底に永瀬が好きだという思いがあるので好感が持てました。
永瀬の心の整理がつくまでと大人の「待ち」ができるのでなく、年下攻めが我慢の限界でがっついて襲うのでもないという内容がすごく新鮮に思えました。
永瀬と似たような経験をした同僚女性との会話があり、気にすることないよと慰める圭吾に「それは男の人の言葉ね」と返す女性が印象的でした。
リーマンラブです。
けど、リーマンラブの良さをあまり感じることができなかったです。
『年齢設定だけは高いけど、やってる恋愛の中身は中高生と変わらない』みたいな。
レイプされかけたトラウマから肌に触れられるのが怖いという上司と、その上司に惚れた部下のお話です。
部下がひたすら『ヤリタイヤリタイ』とモンモンしてました。
オトナの手練手管(?)で上司の厚い鎧を剥がしていくんですが――。
もっとこう…待ってほしかったなと。
こういうテーマの話ってセックスに至ったときにカタルシスを感じたいんですが、それを感じなかったのが残念です。
過去に強姦されたトラウマから、恋人と触れ合うのが怖い受けが出てきます。
攻めはヘタレワンコな年下攻めで、発情期真っ最中で、若さを感じさせます。
後輩・杉本圭吾 ヘタレワンコ単純発情攻め×会社の先輩・永瀬晶 トラウマ受け
永瀬を好きになった杉本は告白をするのだが怯えられてしまって、冗談と言う事にする。
お昼をおごったりそっと距離を縮めながら、いまも永瀬を思っている。
大きな仕事を取ってきた永瀬が身体で仕事を取ったんじゃないかとやっかまれて、永瀬をかばう。
傷ついている永瀬が放っておけなくて、連れだした先でもう一度告白をする。
性格のいい直情家で、根暗なことや嫌なことを思わない攻めです。
その裏表がない明るさに、永瀬が惹かれるのもよくわかります。
ただ、ワンコの発情し過ぎだけが、頂けませんでした。
恋人同士になったから抱きあいたいという気持ちはわかりますが、もっと心を大事にしてもいいんじゃないかと思いました。
まだ肌に触れられるのも怖いという永瀬の事を気づかって、もう少し我慢する位の気構えが欲しかったです。
なんとかして永瀬としようとして、これなら大丈夫なんじゃとヤる方法を考えまくる杉本。
もうちょっと待て、がっつくな、ワンコ!と思うはずです。
攻め視点の話なので、受けの気持ちがあまり見えないので、余計にがっついていることだけがよくわかります。
心の触れ合いを重視して、トラウマを乗り越えて欲しかったです。
エロ:★3 皮の手袋で受けに触る攻め、普通
総合:★2 受けの心をもっと大事にして欲しかったです。