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退魔物とまでは行きませんが、ほんのりありえそうな地味な退魔風味といった所かな。
古い物に宿る何かが分かるという骨董屋の孫平坂[攻]は、操[受]の祖母の依頼で祖母宅にある付喪神が宿っている物を探しています。
祖母の家に暫く住み込む事になった操はそんなミステリアスな男、平坂と出会います。
祖母宅の蔵で、裏地に春画が描かれた着物を偶然部屋に持ち帰る事になってしまった操は、その夜に平坂に襲われる夢を見て、それ以来彼を意識する様になります。
まあそれは着物に宿っていたモノの悪戯だったのですが、ともかくそれをきっかけに操は平坂に魅かれている自分に気付くのですね。
ちょこちょこ骨董や昔の知識が出て来るんですが、惜しい事に挿絵だと骨董品が骨董品に見えなくてそれが残念。
ラストは唐突感もありましたが、恋愛部分より骨董品系の話の方が面白かったのでそれなりに楽しめました。
でも凄く面白い!!って感じではないですね。あくまでそこそこという程度。
どうも火崎さん作品ってそういう感じが多い気がします。