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電子書籍で読了。挿絵なし。
トンチキ本として「答えて姐さん」でご紹介いただいたお話。
おかしくて可笑しい。爆発的に吹き出す訳ではないのですが、読んでいるうちにじわじわと可笑しくなるのと同時に、なんか、頭のネジが緩んでくる様な面白さでした。
奈良吉野にある旅館の次男坊健介が、お得意様が経営しているアパレルブランドに就職するのですが、そのあまりの方向音痴故に全く仕事が出来ず、社長の知人の法律事務所に転職します。一塊の従業員にすぎないはずの健介に、弁護士先生の小早川はホテル住まいや高級料理店での食事を強要してくるばかりか、キスやあらぬ所を触ってきて……と、いう風にお話は進むのですが、話の主力はそんなあらすじではないんです。お話はあらすじを放り投げて『鹿』や『大仏』とあらぬ方向に突っ走る。これぞトンチキの醍醐味!
いやぁ、田舎生まれの人ならば「わかるわかる」と言えるエピソード満載。これらの『あるある感』もかなり面白いのですが、このジワジワ来る可笑しさは文章のリズムによる所が大きいんじゃないかと思います。だから、書き表せない。「え?プレイの所に『陵辱強姦』って書いてある。そうだっけ?甘々じゃん」なんて思ったのもこのリズムの所為じゃないかなぁ。悲壮感が全く無いもの。
発表が古いのですけれど、もう少し評価が伸びても良いのではないかと思いました。特に地方出身の皆さまにお薦めしたい!
何回読み返しても好きだ~、な作品です
大人の色気振りまく二枚目弁護士小早川×鹿似の健介のお話。
奈良県から上京してきた健介は、道に迷ってばかりで、しかも、デリカシーのない言葉から客を怒らせて、雇い主もほとほと飽きれていたところ、弁護士の小早川が健介を拾い上げ、弁護士事務所の一員として迎えます。
何も知らないおぼこい健介が、小早川の手練手管によって快楽を覚えていくさまがいい。
小早川は、途中、健介がホークシックで奈良に帰りたがっていると思い、健介に鹿と藁葺き屋根の家を用意します。おい、違うだろう!
要所に鹿がアクセントとして利いていてとても面白かったです。
わらったぁ~~~~~ あ~おなかいたいぃ~~~
「猫から~」が面白かったんで、ただ今たぬきの巣では樹生かなめ祭り絶賛開催中でございます。へへ~ 大人買いしちゃった。
いっこ前に読んだ「ホスト~」(出版は本作が先)がイマイチだったんで、期待しちゃだめなのかなーとか思ったんですが、こっちはおもしろかったぁぁ
奈良=鹿
はい、わかります。おいらも修学旅行は奈良(と京都)で、クラスメートと鹿せんべい齧りましたもの。今でも楽しい思い出ですもの。
冒頭のね、健介が葉山さんとこクビになるまでが、ちょっと長くて飽きちゃったですよ。東京で方向音痴。笑うトコなんでしょうけど、おいらにも、しょっぱい思い出がこれでもか と ・・・なので、あまり笑えませんでした orz
でも、そのあと小早川先生に拾われてからの怒涛のらぶらぶ生活。奈良のアイテムがこれでもかと登場します。しまいにゃ健介自身が鹿あつかいwww 小早川のズレっぷり最高!!
健介はえっちのときも小早川を「先生」と呼びます。教師×生徒と錯覚しちゃって、無駄に萌えました。
こ難しいこと考えず、あたまを空っぽにして楽しめる作品だと思います。
シュールな笑いがたっぷり詰まった一冊です。
このノリが好きならとことん楽しいだろうけど、このノリが嫌いならさっぱり面白くない、そういう類いのお話であることは間違いないかと思います。私はもちろん前者です。樹生かなめさんのシュールなユーモアのセンス、大好きなんですよ。
小説のテーマは…『鹿』だと思いました。
説明は難しいんですが、読んだら分かります、間違いなく鹿ですw
奈良から出てきた純朴で無神経な男と、法律事務所で働くエキセントリックな変態弁護士の恋のお話。
バカバカしくて下らなくて、そしてめちゃくちゃ面白かったです。
いいなァ、樹生かなめさん。
CDを先に聴きました。
あまりにも鹿、鹿、鹿の連続だったので原作は一体どうなっているのか?と思って読んでみたんですがCDより更に鹿率パワーアップしてました!!
あれですね、耳で聞く方が面白そうに思えるんですがこうやって比べてみると文章の方が笑えます。
鹿を筆頭に、奈良、鹿せんべい、大仏の言葉が頭に自然にすっと入り込んで来て違和感が無い。成る程なーーと思いましたですよ。
さて健介があまりに方向音痴だったので、法律事務所に移って大丈夫かー!って思ったのですがそこでは役に立ってましたね。
やっぱ適材適所ってあるんだろうな。
健介は何ていうか癒し系で読んでてほっとします。
小早川がちとぶっとんでるから余計に彼が出てくると癒されますね~。
でも小早川もちょっと妙な方向に行ってる部分はありますが頼れるし仕事は出来るし、そういうところはちゃんとしてるのがいいな。
癒し系健介と小早川は最終的にはなかなかお似合いなカップルでした。
これからも色々あるんだろうけどバカップルになりそうな気がします、主に小早川が原因で。
しかしこの作品で奈良について色々詳しくなった気がします、っていうかおかしなイメージばかり付いた気がしないでもないですが!
生まれてから奈良を出た事がなかった健介は、職を世話してもらったのを機に上京したが、簡単に東京に馴染めないうえにひどい方向音痴が災いして使えない新人扱いされてしまう。
せめて都会の大学に進学・下宿経験があればよかったのにね、と思ったのも束の間、まさかシュレッダーにネクタイを巻き込む鈍くささとは…
こうした経緯でファッションブランドの事務所をクビになるも、代わりに紹介してもらった次の職場・法律事務所ではそこそこ勤まっていた。
法律事務所の先輩社員、石原や三田にいじられながらも仲が良い様子にほっこりできる。
その点では先のファッションブランド社長・葉山よりも、友人の弁護士・小早川のほうが健介の接し方に長けているのかな、と感心したものの…
(;´∀`)…
その後は奈良、鹿の刷り込み以上に頭を抱えたくなるトンチキ展開だった…
独身貴族といえどホテル住まいってところはバブルの名残が色濃く、『東京では雇用主に逆らってはいけない』って一言も口説き文句とはいえ今では立派なセクハラ、パワハラなんですが!!
まぁこの小説が2004年刊と言う背景を汲むと仕方がないのか。
この後も健介をいきなり押し倒すは、勝手に新居を建てたりと小早川センセイの暴走が止まらない。
どうしても、これで彼が切れ者の弁護士だって!?まじかい!?ってとツッコミなしではいられない(笑)
そもそも健介のどんな所に惚れたんだ?ってのがさっぱり掴めず、肝心の恋愛要素の薄さに唸ってしまったが、それ以外では終盤で小早川に関する種明かしに一本取られたりと何だかんだで楽しめた。
方々ツッコミ処満載でポカンとするものの、憎めない一冊でもあった。