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enzai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
サスペンスあり・笑いあり・涙あり・エロあり!!
中身がいっぱいつまった面白さ凝縮の作品です。
元やくざ×元サラリーマンホストのお話です。
日向センセの一話完結の作品中、大のお気に入りの一冊です。
まず桜城先生のイラストが最高!!
ストーリーのテーマはズバリ「罪」です。
過去に何度もしていない罪を着せられた経験を持つ青年が軸になります。
ナンバーワンホスト・純也(すみや)は極姐の愛人と勘違いされたことで鳥丸(からすま)に拉致・犯されてしまいます。
そしてそれが勘違いとわかったことで烏丸は罪を償うことを純也に約束するのです。
加害者は被害者にどのようなかたちで罪を償うのか。またその関係に終わりは?
話中の時間の経過の使い方が素晴らしいです!!
過去・現在・未来を今を生きてる中で表現され、中には本当に事件といえるものが絡みサスペンス要素を含ませます。
また元ヤクザである烏丸の現在の職業がかなり凝った設定になってます。
ネタばれになりますが
貧乏で倒れかかっていた昔堅気な極道一家・京極組と今一パッとしないセキュリティシステム会社が合併。
世にもたくましい最強派遣警備員を派遣するセキュリティ会社の幹部を元若頭の烏丸がやっています。
あくまでオプションなのに凝った設定が業界人好きにはおいしい。
シリアスになりすぎず烏丸と純也のキャラもよく、二人のそれぞれの視点で描かれているので読んでいて楽しいです。
エロいシーンもカラッとした雰囲気で気軽に読めます。
そして物語は中盤二人がくっついた後が、他にはない高揚感ある驚愕の展開へ。
終盤への予想はいくらかできたもののこんな経過があるなんて・・思いつかないようなストーりーは本当に見事でした!!
日向さんの作品はテンションが好きなのですが、この作品は特に好きなテンションでした。
日向さんの作品に必ずと言っていいほど出てくる、ヤクザの姐さんのような(今回は本物の姐さんですが)度胸も気位もある女性、大好きです。芙紗子さんは本当男前だなあ。
最初は誤解から始まった二人の関係ですが、誤解が解けその謝罪にと毎日会っているうちに惹かれあい、恋人になります。
受けの純也は昔から運が悪くて、いつも誰かから何かしらの罪を擦り付けられていました。それを聞いた烏丸が報復ツアーに行くんですがそれが楽しかった!ヤクザだからやることがえげつなくて(笑)。
ラストの風見との攻防戦は切なかった。なのにオチがあれって(笑)。日向作品のこういうところが好きです。
元ヤクザで現在警備会社社員烏丸(最初にやったことはヤクザと変わらず)と元サラリーマンで現在ホスト純(本名純也)のカップリング。
純也のほうは小さい頃から他人に罪をなすりつけられ続けたお人好し。なかばあきらめ入ってます。
烏丸は結構外道っぽいけど男気あふれる男。
エロいんだけど、エロイだけじゃ終わらないのがこのお話。
読み進むうちに吹き出すこと多数あり。
けっこうバカップルぽいシーンもありました。
でも一番魅力的なのは烏丸勤める警備会社の社長婦人、芙紗子さん。
桜城ややセンセのイラストでもいっちばん魅力的な女性です。
なんてったって、烏丸に向かって5発も急所はずして拳銃ぶっぱなします。
セリフもいちいちかっこいい!!
さすが姐さんです。
あと、おかしかったのが烏丸の親類縁者。
そろいもそろって公職で好色でハチャメチャです。
一番ぶっ飛んだのはお父さんだね。警察のクセに息子の部屋にピッキングで侵入。
犯罪者から押収した現金を「おこづかい」と持ってきたり、「嫁さんみっけ!」と言ってみたり…。
どうしても憎めないのは烏丸一族の血かしら?
桜城センセのイラストは今回、烏丸がとってもセクシーでした。
なんというか、任侠に生きる男のかっこよさが出てて、お約束の口を片側だけニィっとあげた表情。
この表情、大好きです。
たいへんステキなお話でした。