お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
蕩けるキスの誘惑……
kuuka kuwareruka
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
タイトルから、攻×攻?と思えない事もないですがそれは欠片もないです。
お話は、新規フレンチ店のシェフを捜す事になった芦澤が、とあるレストランのシェフ(と料理の味)に惚れてしまい、是非うちの店に!といった感じで口説きに行くも断られてしまい、負げず押しかけ女房的にその店でアルバイトしつつ相手の事を知り自分の事も知ってもらおうと懸命になる芦澤の淡くもしっかりとした恋心が書かれているもの。後半から依頼主:柳沼も間接的に絡んできます。芦澤にホの字な訳ではありません。
最初は本当に味に惚れていたのに、いつの間にか椿にも惹かれていたり、幾度も店に通うといった芦澤の姿はなんとも健気で愛しくもなってきます。そんな芦澤に椿も心動かされて…。頭を抱えて悩む椿の姿も見物です。
王道の様だけどちょっとスパイスが利いている、切なくもあるが暖かくもある食卓。健気ではあるけどしっかり者の受というのが気に入ったら読んでみて損はないでしょう。
オマケなSS「蕩けるディナー」はあとがきの後にあるのでお見逃しなきよう。互いが互いにゾッコンラブ(古いか?)なのが凄くわかります。
また、脇キャラ同士のお話も、某携帯サイトで書かれており過去作品として閲覧出来るようです。正塚と喬木の出会い編だそうです。個人的には喬木×正塚がいいけど絶対正塚×喬木なんだろうな…と。…どうかな(笑)
※以下完全ネタバレ有
誘って断られて通って心開いてきて、と言うのは省略するとして…。あらすじにもあるように、依頼主の名前を出した途端に椿が急に態度を変えてしまうのです。それは、その依頼主が椿の実の父親だからという事。この親子はそれぞれ“自分の事は嫌われている”様な事を思っていて、互いにすれ違って育ってきている為、こういう結果になってしまったんだなと…。それでもここは大人ですからね、椿パパ、椿に本心を明かして、お互いを許し合うというなんと素敵なハッピーエンド(弱父より←椿の方は少しずつ)。新規店には今までいたレストランのスタッフたちにも来てもらう事となり、全ては一件落着。
そうと決まれば容赦はしない椿シェフ。皆の前で芦澤は俺のもんだ宣言。案外嫉妬深かったり情けなかったり意外な面が多くて、可愛かったです。
絵師は円陣闇丸さん。なんと…麗しきかな。正直93Pの挿絵で「はいもう夫婦ですね」って感じな顔してらっしゃいますが椿さん。179Pの挿絵が一番好きです。エロスですけど。芦澤の必死に堪えている表情がたまらんです。誰だってズキュンときちゃいますこりゃあ…たまらん。たまらんとしか言えません。たまらん気持ちになりたい人は読んでみるといいのです。
ふゆの×円陣先生のこちらも例に漏れず、幸せな気持ちになれるレストランを舞台にスタッフ全員良い男揃いです^^v
受けの真幸(まさき)は、美人でやり手の飲食店の経営コンサルタント。
同業の父親のもと、真幸は子供の頃からこの業界に慣れ親しんできたという、趣味も実益も兼ねた適職で、舌と知識に自信があるんです。
その真幸が、都会から離れたフレンチレストラン『individuアンディヴィデュ』の味と心地良さに通い、その度に料理の素晴らしさをギャルソンに伝える真幸を店側も憶えを良くしていた訳なんだけど、仕事がらみで椿の不興を買うはめに。
あらすじにある通り、真幸は『individuアンディヴィデュ』に二足のわらじで働き始め、この店のオーナーシェフの椿の実直さと優しさに、椿を支える頼りがいのあるスタッフ達に傾倒していくのです。
明るく親しみ易いギャルソン、落ち着きと知識と色気を醸し出すソムリエ、確かな腕を披露するスーシェフ、皆がそれぞれが有能で人柄も申し分ない。
唯一、椿だけにはどうも脈拍が上がってしまう真幸^^(嬉々)
受け攻めの反発や失敗エピソード、恋愛自覚エピや店の顛末など、ここに記さない事柄は読まれる方のお楽しみに~って事で!^^
鉄板のストーリーってのは否めません。
椿の生い立ちの事情、その問題に巻き込まれ立ち直そうとする真幸、温かく見守る周囲と、他でも見たなと思う事あるでしょうが、でも、とにかく美しい円陣絵の男達と優しく読み易いふゆの小説と、甘く気軽なエンターティメントとしての位置はしっかりしています!
シェフコートやギャルソンのダブリエにムフフとされたい方に。
あ、美大生ギャルソン×大人ソムリエの載っている新装版をお薦めします♪