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kamoku ni aishite
火崎勇さんの本を数多く読んでいる中で、ベスト3に入るお気に入りの本です。
あらすじから想像するような借金を嵩にして身体を無理矢理とか、そういう展開では全くありません!
不器用な攻めと性格のとてもいい受けとで、心が穏やかになる温かい話です。
不動産会社社長・宗像天章(28)メガネ不器用ヘタレ攻め×借金持ちのアパート大家・有里早紀 性格のいい健気受け
祖母のハルをなくしたばかりの早紀の前に、不動産会社社長だという宗像が現れる。
そのアパートを建てる際にハルに融資したお金があって、それがいまは7千万になったと告げられる。
思い出のあるアパートは売りたくないので考える時間が欲しいと言うと、大変だろうが頑張れと言われて。
借金もちゃんと返したいし、祖母の思い出のあるアパートを守りたい。その為にはどうすればいいのかを、真面目に考える。
逃げるとかごまかすとかを全く考えずに、自分に出来ることでなにが出来るのかを考えて宗像に提案して、ハウスキーパーをすることになるのです。
見かけがカワイイからメイドにするとか世話係にするとか、安易な展開ではないのです。
受けの早紀がとにかく性格がよくて素直で、祖母のハルの教えのたまもので、育ちのよさを感じさせます。
宗像は無愛想なので怒っているように見えるけれど、自分の考えていることを口に出すのが苦手なタイプです。
オムライスが好きな子供っぽい所があったり、家族を亡くしたばかりの早紀にそれとなく優しかったり、きちんと仕事をする早紀を認める度量の大きさもあって、人に冷たいと誤解されがちな人だけど実はいい人です。恋愛にも不器用で、ちょっとヘタレな所も可愛かったです。
祖母を亡くして天涯孤独になってしまった早紀と、家族からはなれて暮らしていて誰も心の中に入れていない宗像。
互いに孤独な2人が穏やかなスピードで、恋を育む姿がよかったです。
途中、宗像のヘタレさから切ない展開もありますが、必要な展開であり、それがあったからこそ、不器用な宗像が早紀と向かい合えたのだと思います。
「好き」と言う言葉を惜しまず、宗像が好きであり、自分も欲しいのだと言葉にしてきちんと伝える努力をしている早紀がよかったです。
受けの言葉使いがですます調で丁寧で、そういう所でも気持ちがよかったです。
アパート住人のオカマの春香さんもいいキャラでした。
エロ:★3 お互いが欲しいから求め合う姿が真摯でよかったです。
総合:★5 性格のいい2人が孤独を埋め会う姿に、癒されました。
“中立”です。
お名前以外知らない作家さん・初読作品なので、まず外装に目がいきますよね。
そこでこの作品を読むかどうか決めるので重要な点なのですが・・
○タイトル「寡黙に愛して」
(口が重いキャラに悶々とするのかな?)ここはスルー。
○表紙絵「怜悧なメガネときっちりスーツのうつむき美青年(金持ちそう)と、その男を横目に微笑む利発そうな高校生位?」
(年の差+育った場所が違う(?)+寡黙はスーツの方か)
文中では、皆に可愛がられる温室育ち、素直でウブで奥手の愛らしい成人男性との事で、表紙で思った“利発そうな高校生”ではありませんでした。
○帯「背負いきれない借金はカラダで返します!?」
その下の小字は「借金の代わりに宗像の世話係を始めた早紀。~」
(ははぁ~、H系と見せて家政婦ね・・上のキャッチだけなら勘違いするかも)
○あらすじ「返済できなければ立ち退け!?~ある日突然オフィスで補佐をするよう命令されて・・!?」↑上に全文ありますね。
(寡黙美青年は上から目線で少年に命令するんだ・・S気あり?)
いいえ、寡黙な宗像はSでも鬼畜でもなく外見は怜悧メガネですが、気の優しい普通の人です。あらすじにある「立ち退け!?」なんて1つも言っていません。
「働け!」と命令された訳でもなく、自分側(早紀、友香)からの提案を飲んでくれただけの事。
これも後から友香の脅しだった事が分かります。
このあらすじ、出版社側が作ったものでしょうが、作者も可としたはずですから、広告に偽りあり、なのです。
もし“!?”を付けたら何でも有りなら、どっかのゴシップ誌みたい。嫌だな。
でも、上記よりも、
あとがきに火崎先生が「受けが可愛かったでしょう?」と書かれていたのですが、自分はそこにハタと疑問を持ってしまったのです。
そうかな?・・・何だか早紀を可愛いと思えなかったんです。
(そうきっぱりと言う作家さんの方が可愛いとは思う)
文章は早紀の口語体で多く書かれているのですが、寡黙な宗像との会話や何かの動きと一緒に、早紀の心の中が説明されるのです。
でも、可愛いと言う早紀の反応とは思えない、訳知りな大人がチラホラ見えてしまって。
成人なんだから“大人”でも普通は良いのだけど、早紀は、温室育ちで幼いはずだし、ずっと周りに頼っている訳だし、ここはやっぱり違うと思うのです。
純粋・素直・ウブ・健気って魅力的なパーソナリティーですが、火崎先生と自分ではソレの捉え方が違うのかなぁ。
先の方は“神”だし、何か心配になっちゃいましたが、仕方なしです。
大人な宗像・宗像兄(友香)には何の疑問もなく、寡黙な宗像の考えている時の「・・・」の間、美人友香の男らしい女装家の動向の方が、主人公の早紀よりもずっと魅力的に思えました。
薄い本で、さらっとした読み易い文体なのに、前後読み返したりして時間を掛け、この様なレビューになりました。すみません。
1作だけでは火崎作品を判断出来ないので、次、自分に合うのだったら良いな!
期待してます!
なんか、以前にも火崎勇先生作品は読んでるんだが、まったくもってストーリーが思い出せない。
イメージ的にはライトなんだけど。
ジャンル的には「健気受け」ってことになるんだろうが、
キャラ立ちする人がハゲシク欠損。
せっかくオカマを出しておいて、これほどインパクトないオカマってのもないだろw
タイトル~あらすじに関しては橘盾さん(↓)が超キレイにまとめてくださっているが
いや、まさにおっしゃる通りなんですよw
最初、「お金がないっ!」的な展開になるのかと思ったら、
案外、攻めがヘタレくさかった、というのが笑えたっちゃー笑えた。
しかし、いくら男×男で愛し合うのがBLデフォとはいえ、
普通すぎるキャラがここまで当然のごとくあっさりHまでいくと、
人類皆ゲイのパラダイスか!?とツッコミたくなるのでございます。
もうちょっと、セクシュアリティの説明かますか葛藤するかしろよと
どうでもいいところで心配になるのであります。
…にしても、オムライスが「赤いケチャップライス」を「卵の焼いたの」で
包んだもの…って宗像さん、一体おいくつですかーーーーーっ!?
まだ20代だよね?それでオムライスのデフォがソレですかっ!?
いや、そら卵で包むオムライスのほうが面倒っちゃ面倒なのわかるけどさ
この描写で一気に主人公の家事センスに疑問を持ってしまった件w