ストイックになれない

サブキャラの方がいい

「ストイックになれない」「ルナティックにもなれない」の中篇２本立てです。高来（受け）目線で進みます。

「ストイックになれない」
高来は、大学時代から憧れていた国立（攻め）に、突然告白される。嬉しいけれど、「寝てしまうと飽きる」と言っていたのを聞いたことがある高来は、身体の関係を持たずに交際をしようとしますが…という話です。高来が求めているとあらすじにはありますが、別に襲ったりするわけではありません。高来は受けらしい普通の可愛い青年です。

「ルナティックにもなれない」
ルナティック（恋の狂人？）…にはならなくても良かったのでは。
恋人同士になった二人ですが、国立の元彼女の登場に、高来の心は揺れるという話です。

「ストイック」では、高来が好きだからと耐える国立に好感を持ったのですが、「ルナティック」で評価ダウンです。
結局、元彼女は既婚者でＤＶ夫からかくまってもらっていたという展開なのですが、国立がちょっとあんまりですね。高来の誤解を放置しすぎです。故意にやきもちを焼かせようとしたわけでもないので、気が利かないダメ男に思えます。

シリアスではないですが、コミカルでもない。仕事の話もほとんどない。
ただ、サブキャラの長野が頑張って活躍をしていた。

長野は、高来の親友でゲイ。高来と国立とは、大学の同期で、同じ会社です。彼がいなかったら、二人は両思いになることなんてなかったはず。高来の恋を応援して後押しし、当て馬役も買って出る。良い男すぎる…！イラストでは国立の格好良さに軍配が上がりましたけど。作者様もあとがきで書かれていましたが、彼が幸せになる話が読みたくなりました。