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大学生の深沢霜が十歳の時に母親が起こした車の事故。同乗していた彼は、頭に受けた衝撃の後遺症から身体の痛覚を失った。不動産会社を経営する父親と美貌の母親。経済的に恵まれた家庭に育ち、将来も安泰だった霜だが、事故以来家族間に暗雲が立ち込める。
スレていた高校生の頃、霜は「イデア」という不良グループに所属し、リーダーの阿川と共に中心的役割を果たしていた。阿川のお気に入りとなっていたラーメン店「松林」で顔を合わせた龍と呼ばれる印象的な男。彼は場所柄、店の用心棒のような存在で、霜のことを特別に可愛がるようになり、霜も龍に好感を抱くようになる。
相手に己と似たものを見出していた二人だったが、互いに住む世界が全く違うことを知った龍は、突如変心したかのように昏い欲望を霜にぶつけるのだった…。
あれよあれよという間に読み終えました。痛覚を持たないっていう設定が、こういうふうに生かされるなんてね〜。エロいよねぇ…。片鱗は見せてくれつつも攻めの本心を最後まで明かさない、火崎先生らしいツンデレ要素がやっぱりツボなんです。非道なやり方であっても、受けちゃんを愛しちゃってるのが伝わる攻めさまの劣情に毎度萌え&悶えさせていただいてます。
書き下ろしも満足させてくれましたし、イラストが亜樹良のりかず先生ってのがまた、テンションを上げてくれました。あくまでもフィクションなので、ラブメインでさらりと楽しんでいただきたい。