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丸ごと1冊表題作です。
婚約者に男と逃げられて呆然としていた小野瀬(受け)。そこへ、仕事の相手先である鹿波(攻め)に別荘へ連れて行かれて口説かれます。ちょっとときめいていたところに、鹿波の弟が、婚約者の男だと知ります。小野瀬が問い詰めると、鹿波は弟が入籍したと連絡をしてくるまで、小野瀬が邪魔をしないように足止めをしていたと言った後、突然襲い掛かり…という話です。
評価は中立寄りの「萌」です。
鹿波は小野瀬を本当に好きだったのですが、襲う場面とか抱くシーン、元婚約者の様子を尋ねて怒るときとかに、鹿波のそういう感情が透けていて読み手には分かるようにして欲しかったです。口説いていたのは嘘じゃないんだよって。
その辺りが題名のとおり傍若無人で終わってしまったのが残念でした。読み返しても、なるほどと腑に落ちなかったんですよね。嫉妬しているのか、単にイラついているのか分からなくて。抱く場面も、もっと小野瀬が本当は大切で、求めているんだっていうのがちょっとした表情や態度で欲しかったです。名を呼ばすだけでなく。
ただ、鹿波が小野瀬を連れてこさせようとする手段は面白かったです。子供のような手口に笑いました。そこからラストまでは、鹿波の強引さが可愛らしく感じたので、迷いつつ「萌」にしました。