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boku no oshiro ni oideyo
大学生×高校生。小さなアパートを舞台にした恋愛+ヒューマンドラマでした。ほのぼのしていますが、恋愛物としても好みだったし、アパートの住人らの人生ドラマの詰まった物語としても面白かったです。
16歳の主人公・遥大は両親を亡くし、親の残してくれたアパートで一人暮らしを始めます。
色んな人が暮らすアパートは、入って早々問題だらけ。
小さいながらも責任感の強い遥大は大家としてアパートの問題に立ち向かうものの、連日トラブルが続きます。
小さくて可愛くてお人よしで真っすぐな遥大にはすごく好感が持てました。
ただ、世間知らずで子供だからと大人にうまくあしらわれてしまい、悔しい思いをしたり怖い思いをしたりすることも沢山あります。
それを助けてくれるのが隣に住む小野寺なのですが、助けてくれるというより大人と子供の世界の境界をうまく渡れないでいる遥大に橋渡しをしてくれるという感じ。
がっちり手助けしてれるというよりそっと支えてくれるという感じです。
外見や口調は軽いんですが、それでも要領よく物事をおさめてしまう器用さや優しさはカッコイイ。
周りは非常識だったり卑怯な大人も多く、読んでいてむかむかするけどそれが当たり前の世間というものですよね。
遥大の真っすぐさは子供だから持ち得るもので、大人になると失くしてしまうものだなぁと思います。
アパートに住む人の数だけ生活があって、自己主張がある。それで他人の生活を侵害するのはいけないと思うけど、小野寺のように頭ごなしに他人を否定しないでうまくやっていくということができる人間ってスゴイと思います。
この巻ではキス止まりなんですが、続きがあります。歳の差ものが好きな方には1巻2巻あわせておすすめしたい作品です。
ご近所・アパートもの、というのかな。
鹿住さんは、王道な設定を王道キャラと王道ストーリー展開でまとめあげるのが上手いですねぇ。
プラスアルファがほしいところなんですが、楽しく読めました。
主人公は両親を亡くした高校生です。
ずっと育て親である叔父に恋してたんだけど、その叔父が結婚したのを契機に、一人暮らしをはじめます。
一人暮らしの場所は、亡くなった両親が残してくれた小さなアパートです。
アパートに住むのが濃ゆいメンツです。のちに恋人となるガテン系隣人、神経質すぎる銀行マン、口の悪いお水のねーちゃん、トラブルメーカーの見た目清楚な女性、などなど。
クセのある周囲の人たちに揉まれ、自分がまだまだ子供であることを自覚してへこまされ、主人公は成長していきます。
キス止まりだったので、続きが読みたいな。
こちらのレーベルらしいふんわりとしたお話でした。
BLがメインではないレーベルから出たBL作という感じ。
かわいらしいと周囲から評される高校生の男の子が主人公で…と、設定自体は今でも多くあると思うのですけれど、こういう独特のぬくさのあるお話はあまり見かけなくなりましたね。
少し前のティーンズ系の雰囲気でしょうか。
昔はもっとあったよねなんて懐かしくなってしまいました。
全体的に起承転結も綺麗ですごくさらっと読めるんですよ。
でもほんのちょっと味が物足りないんです。
もう少し味付けは濃いめでもうれしいかなと思いつつ、しかしながら、このス〜っと読めるあっさり加減がちょうど良かったりもするのです。楽しく読めました。
決して新しいとは言えない、今は亡き両親が遺した「ノートル・シャトー(私たちのお城)」という名の素朴な集合住宅。
自身を引き取り育ててくれた叔父に淡い恋心を抱いていた主人公の高校生・遥大は、叔父の結婚と転勤・恋の終わりを機に、自分が大家だという身分を隠したまま、両親が建てたお城で1人暮らしを始めることになります。
ちょっぴり個性的な住民たちが集うアパートでの慌ただしい毎日が繰り広げられていくわけですが、描かれているのはいたって王道的なものです。
高校生という子供すぎない子供の年代にしかない、真っ直ぐすぎるがゆえの怖いもののなさや、まだまだ子供だからこそ受けるままならない悔しさやもどかしさだったり…
隣人であり遥大にとってはお節介な存在である弾と、アパートの住民たちとの大小さまざまな交流を経て、遥大はいったいどう成長していくのか?
大人を巻き込み・巻き込まれながら成長する1人の少年の様子が丁寧に紡がれています。
恋愛面を大きく期待するとやや肩透かしだと感じるかもしれませんが、性的指向や子供扱いをされることにもがく少年の青い成長の日々を緩やかに描いている作品です。
続編も出ているようなので、引き続き2人のお話を追いかけたいと思います。
※紙本絶版(中古入手か電子のみ),honto購入:挿絵極小ながらあり