空に響くは竜の歌声 黎明の空舞う紅の竜王

sora ni hibiku wa ryu no utagoe

空に響くは竜の歌声 黎明の空舞う紅の竜王
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神30
  • 萌×28
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
5
得点
188
評価数
42
平均
4.5 / 5
神率
71.4%
著者
飯田実樹 

作家さんの新作発表
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イラスト
ひたき 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
シリーズ
空に響くは竜の歌声 紅蓮をまとう竜王
発売日
価格
¥1,300(税抜)  
ISBN
9784799734476

あらすじ

黄金の竜王ホンロンワンは、自分の子供を産んでくれる人間を探し求めていた。やがて運命の人・龍成と出会った竜王は、彼を召喚して…

表題作空に響くは竜の歌声 黎明の空舞う紅の竜王

初代竜王
初代リューセー,幼年期~

同時収録作品君に贈る言葉

武人
リューセーの側近

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数5

ここから始まる物語

読み終えた今、胸がいっぱいです。すごく泣けました。
この作品が正統派のBLかと言うと疑問なのですが、とにかく心を打つ事は間違いないと思います。私の拙い文章力ではどう伝えればいいのか分からないのですが、萌える萌えない以前に、もう心を揺さぶられるのです。シリーズファンならずとも、たくさんの方に読んでいただきたいです。


内容ですが、初代竜王ホンロンワンによるエルマーン建国の物語です。そして、内助の功で支える初代リューセーの物語でもあります。
ホンロンワンは竜王になってからの生涯、そしてリューセーは5才でホンロンワンと出逢い、異世界に召喚され、次代竜王を産み育てて、やっぱりその生涯を終えるまでが綴られてます。

最初に正統派のBLかは疑問と書いたのですが、BがLしている部分もしっかりあるのですが、どちらかというと二人の人生に重きが置かれていると思うのです。ラブを中心に書いてあるというよりは、二人の人生を語る中で、ラブが綴られているといった感じでしょうか。
国づくりがかなりの比重で書かれており、平行して二人の出逢いから心を通わせ、互いがかけがえのない存在となるまで、そして竜王と王妃として成長し、次代の成長を見届けて旅立つまで・・・。

妊娠出産もガッツリ書かれており、その中では哀しい出来事もあります。私も母親の端くれとして、ひどく悲しい気持ちになりました。女性として、共感される方は多いんじゃないかと思います。泣けました。

そして、「竜」というただのケモノだったシーフォン達。本当の意味で「心」を持っていなかったホンロンワンが、龍成によって「愛」を知り、心を持つ「人間」になっていく。この過程もとても感動しました。

実のところ、作品の大体3分の2くらいの所でホンロンワンは寿命が尽き、残りは息子と母親の物語になります。と言っても、遺された二人の心の中で常にホンロンワンは生き続けているので、広い意味ではちゃんとBLだと思うのです!
そして大泣きしてしまったリューセーの最期に、2代目リューセーの降臨で幕を閉じます。この2代目の二人が、次の主役になるそうです。年内発売決定との事。とても初々しい二人がちょこっとだけ最後に書かれています。

他、タンレンとシュレイの短編です。フェイワン達もちょこっと出演してます。シュレイが本当の意味でタンレンを受け入れたのが、このエピソードじゃないのかな・・・。こちらのカップルファンも、大満足じゃないでしょうか。

読み終えた感動のまま、勢いでレビューを書いたので、ただでさえ下手な文章が更にとっちらかっておりますが(^^ゞ
とにかく心を揺さぶられました!!

13

エルマーン王国の始まり

『空に響くは竜の歌声』の前日譚にあたる今作品。竜王とリューセーの、物語の始まりのお話。

ネタバレ含んでいます。ご注意を。




元々「竜」だったシーフォン(竜族)が、人の姿かたちになった理由。
人の姿になった初代シーフォンの竜王・ホンロンワンが、精霊をもらい受けるために龍成を見つけ、そして手元に呼び寄せるようになった過程。
そして、初代竜王と、同じく初代リューセーが、試行錯誤しながら苦労してエルマーン王国を築き上げ、子をなしていくー。

『空に響くは竜の歌声』の「始まり」が、丁寧な描写で綴られています。

後の『空に響くは~』のシリーズではごく当然の様に過ぎていく生活が、ホンロンワンと初代リューセー、そして彼らを取り巻き助けてくれる周囲の人たちともに苦労して築いていったんだな、と。

衣食住も知らず、卵を孵す方法も知らず、愛情も哀しみも知らず。
もともと竜だったため、そういった感情を知らずに生きてきたシーフォンたち。それがリューセーという存在を得て少しずつ「人」として成長していく過程が素晴らしい。

男同士である禁忌とか、子をなせない、という、BLではよく見かける哀愁はないものの、それでもホンロンワンとリューセーがお互いに唯一無二の存在として愛し合う姿に思わず落涙。

このシリーズのファンの方にはぜひ読んでいただきたい。まさに「ここから始まった」という感じの1冊でした。

終盤にちょこっとだけタンレン×シュレイのお話が。
この二人がとてもツボなので、また彼らに会えてうれしい。時系列としてはタンレンの想いをシュレイが受け取った後のお話。

リューセーが小学校を作りたいと提案したことから、シュレイと、タンレイの弟のシェンレンが共に学校づくりに奮闘するストーリー。
敬愛する兄・タンレンが恋人として家族に紹介したのは、アルピンとの混血で、しかも宦官のシュレイ。
そんなの認められない!という事でシェンレンはシュレイを憎んでいるのだけれど…。

ここでもシュレイの健気さは爆発してます。
タンレンへの募る思いと、それに伴う自身に対する引け目。

シュレイ、可愛すぎるぜ…!
と思いつつ読み進めたのですが、タンレンが家族を納得させるために出した案がなあ…。
個人的にちょっと萎え萎えでした。

シュレイが納得してるからいいのか?
でも、やっぱりシュレイへの愛を一生貫く、とタンレンには言ってほしかった。もちろんタンレン自身に葛藤があることは理解できるんですけども。

あと、このシリーズの挿絵を描かれているひたきさん。
ひたきさんの画が、萌え度を確実に上げている気がします。イメージにぴったり。
『~ 黎明の空舞う紅の竜王』は、もともと竜だった初代竜王が人の形になった、という設定のため後の『空に響くは竜の歌声』シリーズの竜王よりもちょびっと年齢が高い。それに伴って竜王のビジュアルもちょびっとオジサンなわけですが、この初代竜王がチョー渋い。カッコいいです。

『空に響くは竜の歌声』シリーズの細部にわたってつじつまが合わないところがなく、引っ掛かりがないためするっとストーリーに引き込まれました。

ファンタジー好きな腐姐さまにはぜひ読んでいただきたい、壮大なお話です。

5

はじまりはじまり。

今シリーズの中では一番好きかもしれません。
『黎明の〜』とタイトルのとおり、始まりの物語です。
竜王ホンロンワンと初代リューセーの話と、最後にタンレン×シュレイの短編があるんですが、またこの2人のお話が読めるとは思わなんだ!
大好きなCPです(*´ω`*)

神の怒りをかい、竜と人の2つの身体を持つようになった竜族。
竜は不死に近いが人も死ねば竜も死ぬといった、彼らの生への模索が描かれてます。
元竜だから、色んな事が分からないんですよね。
それがリューセーを通して様々な事に気付き知っていく事が、凄く丁寧に描かれてました。

初代リューセーは、今までのリューセーに比べたら女性っぽい気もします。
ホンロンワンを竜王として崇めてるし、昔の人間らしい奥ゆかしさがあるためだから仕方ないのですが、卵を産むし(このシリーズでは当たり前ですが)苦手に思う方がいるかも。

ホンロンワンが亡くなった後も話は続くのですが、息子のレイワンの恋愛話という訳ではなく、レイワンが国のために奮闘する話になります。
このあたりはBL展開は無いんだけど、初代リューセーとレイワンの親子愛やレイワンの苦悩など、読み応えがありました。

タンレン×シュレイのお話は、タンレンの優しさと苦悩、そしてシュレイの健気さが相変わらずです。
最後のシュレイの様子に萌え爆発…(*´Д`*)

ホンロンワンの死去とリューセーの宝物に『愛』がひしひしと感じられ、ボロボロ泣いてしまいました。
次作は今年中に読めるとあとがきに書いてありましたが、また愛をたくさん感じられるような作品だろうと今から楽しみにしてます。

4

エルマーン建国話

シリーズ第3弾、エルマーン王国建国の物語です。
竜王がどのようにして誕生したか、エルマーン王国をどのようにして築いたか、そして龍聖との出会いと次代へと脈々と受け継いでいく誓約のはじめの物語です。

今までの作品は甘くて口当たりの良い、一般的にスパダリと呼ばれる攻が、ただただ龍聖をベッタベタに甘やかし愛し尽くして好き好きホールドでもっていちゃつく展開が多かった印象ですが、この巻ははじまりの物語ということで、今までとは少しテイストが違いとても読み応えがありました。

神から与えられた罰によって魂精を与えてくれる人間を探していた初代竜王のホンロンワンと、その竜王に魅せられてしまったまだ幼い田舎領主の息子であった龍成(初代はタツナリと読むようで)
劇的な出会いから現世との別れを経てエルマーンに召喚され、右も左も分からない中で手探り状態で互いに手を取り合い、支え合いながら国を興し民を慈しみ愛し合うふたりの姿は一生懸命で健気で切なかったです。
長く続いた代のそれぞれの竜王と龍聖が当たり前のように享受していた伝統は、このふたりが本当に苦労して、次代のために、次代のふたりのために、民のために未来のために行動し作り上げた結果だと思うと、本当に本当に愛しく切なくて、胸が苦しくなるような気持ちです。

特にはじめての卵を失ってしまった時は龍成と一緒に滂沱の涙。
なのにホンロンワンとの温度差が悲しくて、でもそれは竜であった彼には分からない、知らない感情だったのだと思うと、それもまた哀れで切なかったです。
そんなホンロンワンが龍成とともに過ごすうちに、どんどんと人間の感情を知り人間らしくなっていく様は見事です。
そして新たな命をはぐくみ、国の形の基礎を作ったホンロンワンとの悲しい別れと、新たに竜王として立ったルイワンの治世、そしてそれを最後まで見届けることなくぎりぎりまで息子を助けて息を引き取る龍成と、もう何だかずっと涙腺が……。

とどめが書き下ろしのタンレイとシュレイのお話になっていて、これまた号泣。
読み終わったら目が腫れてました。読んで良かった……。

2

なにもかもの始まりのお話

神からの試練で始まる感じです。 なぜ竜と人間の姿にわかれてしまったのか? なぜ龍成がこの世界に召喚されるようになったのか? 今まで竜として生きてきたものが人になって、どう生活していくのか? 今まで感じたことのない感情も含め本当に始まりなんだなと。 何もかもが初めてなので、生きていくにも手探り状態のなか、龍成によってもたらされる生活の知恵などで徐々に変わっていってる。 ですがさすがに初めての妊娠、出産については悲しかったな。 1冊目のキャラが、なんだかんだで幸せいっぱいだった分、余計にそう感じます。 あとなぜか頭に引っかかるのが、龍成の亡くなる期間? 私は竜王が亡くなれば、そう長いこと経たずに亡くなると思ってたのですが…まだまだ読み込みが足りないかな? このまま八代目竜王の話まで出し続けてくれるのを期待してます。 

1

幸成

ちゅーばっか様

なるほど! 年齢のことを考えたことなかったです。
確かに今までは、目覚めてからそこまで時は経っていませんものね。
コメントありがとうございました。

ちゅーばっか

他の竜王と龍聖は、大体同じ年くらいだからではないかな?と思います。ホンロンワン様は人になる前にすでに千年以上生きたと書いてあったので、かなりのお年かと…
それと竜王は龍聖からもらう魂精がないと死ぬけど、龍聖は竜王がいなくても大丈夫なのかな?と思います。すみません、私の解釈です

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