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yami wo yobu koe
これは面白い!
ホラーテイストで、ものすごく好きです。
「呼児」と「戻児」と呼ばれる異能をもつ二人が主人公のバディもの。
「戻児」の周は、ある事件で双子で「戻児」だった薫を失い、自責の念を抱いたまま無気力に生きていました。そんなある日、遠縁のチャラ男・西門に出会い、「戻児」である西門と意図せず〝対〟として除霊を行うことになりーー…
実は西門は「呼児」を失った「戻児」で、二人は同じ傷を抱えているのです。
本作はシリーズものの一作目であり、西門の過去については詳しく明かされません。
今回二人が追うのは、薫の命を奪った『黒い手』と呼ばれる霊。
死者を出す前に『黒い手』の悪行を食い止める二人ですが、周は『黒い手』の中に薫が囚われている事に気が付いて……と、展開していきます。
淡々としたホラー描写が恐ろしく、少しずつ迫っていく『黒い手』の謎にドキドキしました。
無気力な周と謎多き青年・西門との掛け合いはコミカルで楽しく、その裏に潜む辛い過去には切なくなります。
大切な人を亡くした二人だからこその共感や、揺れ動く心を表現する心理描写が素晴らしいです。
ゲイで、失った恋人を忘れられない西門に恋をしてしまった周。
周の報われない恋が切なく、亡くした人を忘れられない気持ちも理解出てしまうからこそ余計辛い。
この恋はまだ動き出したばかりです。
そして、『黒い手』の核心に迫る二人。
明かされる恐ろしい真実。
何よりも恐ろしいのは、人間だと思う。
人間の歪んだ思いや、自分勝手な気持ちが周りを不幸にするんだと思う。
誰も悪い人がいないとは思えない事件でした。
普通の精神じゃなかったとしても、罪を犯したのはその人自身なんだから償うべきだと思います。
ただ、スッキリはしない。
幸せか不幸せかを決めるのは、その人自身だから……
残された人の未来を考えると辛くなりました。
除霊の際、『黒い手』の中にいた薫に入り込まれた西門ですが、薫には薫の未練があるのだと感じました。
きっと、それは周の事なんだろうなあ。
周の自立が薫の成仏に繋がるといいな。
面白すぎて、今更なのに長々とレビューしてしまいました。
続きが楽しみなのと、レーベルが無くなってしまったので今後が心配です。
私、夜寝る前に真っ暗な部屋で(電子書籍なので)1人で読んでいたのですが、背筋がゾゾゾ…としたり気配が気になったり(めちゃくちゃ気のせい)するので、明るい場所で読むことをお勧めします笑
ホラーが苦手でなんとなく避けてた作品。でも気になって、続編と一緒に購入しました。怪奇ミステリーだけではない、成長や物語が楽しめる作品です。そして、ほんのりと恋愛も。
周と西門。2人とも、除霊にまつわる一族で、除霊において対となる役割をそれぞれ担っています。そして、その対であり、大切な人を亡くした者同士。西門にひっぱられながら閉じこもった殻から少しずつ出て成長していく周と、周を見守りながらも自身も救われていく西門の関係性が素敵です。
また、周の恋を自覚したときの、熱や積極性も可愛かった。事故にあった17歳から止まってしまった心。恋に向かう姿も少し幼くも一生懸命で、庇護欲を掻き立てられます。
西門もズルい大人で、懐が深くて周を大事に守りたいと情を持ってしまっているのに、恋を受け止めるわけにはいかないと逃げる姿もズルくて、でも気持ちもわかってしまう。戸惑うおじさんも良いです。
凪良さんのオカルト系(と言っていいのかどうか)を読めるとは…。
伏線があちこちにはられていて
そこで繋がっていたんですか!という驚きもあり、
情とはなんとも厄介なものだなぁ…とため息がこぼれました。
周の暗さが序盤から笑ってしまいましたが
西門との掛け合いが爽快!!
しかし西門……ずるい……なんつうずるい男なんだお前は……!!!
地に足がついていないようなお調子もんかと思ってたら
実はそうじゃないなんて。
周に優しくしておいてずっと側にはいられないとかひどいのに
どうも魅力的だと思ってしまうのが悔しかったですww
妹の薫のことを背負って生きていかねばならない周が可哀想で
いつか心から笑える日がきますように、と願わずにいられませんでした。
更には西門への想いがしんどい!!
片思いでも恋は恋、とは言いますが
報われないかもしれないとわかっているのに
もう気持ちは変えられない痛み、せつないったらないですね。
答えが出ないままでも「それも人生やん」と言える強さが私も欲しい。
今は仮の呼児と戻児でも、互いが互いでなければならない対に
きっとなってくれると信じています。
ひとまず、周はお酒を飲む度酔って可愛くなって
どんどん西門を焦らせて困らせてしまえー!ww
ホラー。ミステリー要素もあり、読み応えのある1冊!
神作品になりそうだけど、この巻だけではまだ序章な感じなので・・・。
所謂エッチシーンは無いです。
ちょっと触れ合うくらいかな~。
でも、エッチシーン無いから、怖いの苦手だからと読まないのも損な作品。
本当、人間が一番怖い・・・。
所謂BLを期待して読むと肩透かしかもですが、設定というか世界観がしっかりしているので、バディものな感じでじっくり始まっていくのが堪能できます。
お約束モノはそれはそれで楽しいですし、このご時世、続巻が必ず皆が皆出せるわけでもないでしょうし・・・。
コミコミ特典のペーパーでの日常も良かったです!
ぜひぜひこの作品の続きが読みたいです!
個人的には とっても読みやすく 好きな作品でした。改めて凪良先生の文章って好きだなぁ~
と心から思う作品でした。
ストーリーの好みは人それぞれだと思いますが
早く 次作が読みたいです。
霊を引きはがすのが『呼児』、それを彼岸に戻すのが『戻児』で2人は対となるもの。
呼児の周は戻児だった薫を、戻児の西門は呼児だった六巳を失った2人の物語。
…なんですが、ラブ要素が殆どありません。
というのも、こちら続き物なんです。
知らずに購入し、ショックだったという。
とはいえ、内容は凄く面白かったです。
怪奇現象のシーンはドキドキしました。
周が西門に惹かれ、でも西門は六巳の事が忘れられないながらも周に対し心揺れるところがある…というところで今巻は終わってます。
西門がどう心に折り合いつけるか、そしてどう周に対して気持ちが変わるか、次巻以降がとても楽しみです。
私はBL小説は凪良先生から入ったので、先生の作品はほぼ全部読んでいて、一番大好きなBL作家さんでもあるのですが……、今回は萌えきれずに、評価は星2つとさせて頂きました。
ストーリーとしては、読みやすいしすごく面白いと思います。普通の人には見えない奇怪現象を扱ったものですが、怖さもそれほど感じませんでした。
評価が低い理由は、シリーズ物で最初の1巻目にラブシーンがなくてもそれはそれでいいのですが、ただ今回のはあまりにも恋愛要素が薄すぎたなと思います。先生の次作の『神様のビオトープ』のように、最初からBLじゃないものとして読んでいる分には、作品そのものを楽しめますが、BL小説の場合、ドキドキとかきゅんきゅん(語彙力乏しくてすみません)も少なからず期待して読んでいるところはありますので、何だか肩透かしを食らった気分です。
続編から急に恋愛方面が進展するのも違和感があるので、逆にこの作品は、恋愛なしの周と西門の救済の物語(ちょい重め)という方向性にして頂けたらいいな、という勝手な願望です。
個人的に絶対外さない作家さんの一人が凪良さんですが、加えてホラー(大好き!!)のバディもの!
小冊子も目当てで、ウハウハ買いました。
話はたまらなかったです!
展開的には、「残穢」っぽい面白さでした。話が似ているという意味ではなくて、分類的に。
なのであまり怖くない(…………私は全然怖くなかったです。人によりますね)謎的系のホラーなので、一気に読んでいまいました。
そういう展開がほぼなくても面白かったですし、薫ちゃんはどうなるのかな?という意味で続きは気になります。
ホラー部分だけならば「神」なんですが、何故か西門の魅力がわからず、これが分からないとすごい置いていかれますね。
茶化されたりすることが多くて、私が主人公だったら絶対好きにならないわと思ってしまって、受けに感情移入できませんでした。
もう少し人を小馬鹿にする表現が少ない方がよかったかもしれません。
楽しみだったので、ちょっと残念です。
まあ、好みの問題なので仕方ないのですが。
とっても良かったです。一気読みしちゃいました。異能力一族に生まれ対の存在である妹を亡くした受けは、実家の所有するマンションを管理しながら地味に生きている。そんな彼に父親が連れてきたのは一見だらしなく見えるおっさん攻め。二人が組んで対峙する事件の推移が面白く引き込まれました。BL要素は少なめですが読み応えがあります。受けと攻めの心情の揺らぎや変化の表現で最終的にこれから2人が惹かれあうの続編を楽しみにしています。
追加です。17年5月に出た先生の「桃」の本と当作のPlatinum Ticketと
定額小為替500円を送ると「お菓子の家」「未完成」などの番外編が読める
書き下ろし番外編小冊子が応募者全員にもらえるとのことです。
たまたま気付いたのですが、凪良先生ファンの方は読みたい!と思うかなと
思ったので、追記してみました・・・締め切り2017/9/11で、
発送は2018年春頃・・・えらい先やな・・・
**********最初のレビュー
怖いお話はとても苦手なのですが
どうしても、とりこ先生の挿絵がみたくてget。
すごく面白かったです。そして怖かった。それで神にできず。
読み終わった直後は怖くて、パソコンに向かえず。
本編までは、ぎり耐えられたんだけど、
先生のあとがきで陥落、その日は風呂で頭洗えませんでした(泣)
怖がりな方は、あとがきを読まない方がいいかもと思います。
本編ももちろんですが、うっかり読み始めると、
凪良先生マジックで抜け出せなくなりますので
あとがきを読むときにはそれなりのご覚悟を。
続きものにされるそうで、当巻ではLOVE部分がありません。
(凪良先生も10年書いてて、1冊の間に寝室にぶちこまなかったのは初めてだったらしい(笑))
次巻はおっさんメインで、恋愛進行予定とのこと。
舞台は拝み屋稼業の一族。
霊を呼び戻すor引きはがす能力持ちを呼児といい
呼児から渡された霊を彼岸に送るor封じ込める能力持ちを戻児という設定。
登場人物は以下のような方々。
表紙の手前:周。一族本家の双子長男。数十年ぶりに本家に生まれた呼児。
陰陽の陰部分を引き受けたかのような性格。
表紙の奥:柊一郎。一族の遠縁の関西弁おっさん。戻児の能力持ち。
飄々とした人たらし。力の抜け加減が絶妙。
薫:一族本家の双子長女。陽部分を引き受けたような性格。戻児。
高校生の時に「黒い手」により心臓を止められる。
その他、登場人物みんな、人の事を大切に想ういい人、いい親、いい兄妹。
両親が周のことを想って怒って泣くシーンには、めちゃ共感です。
お話としては事件が起こって、二人で協力して解決に向かって努力するうちに
妹の死に至った事件も解決させていくというもの。
そこに、人間の想いが濃く絡んでくるので、
重みがぐぐっと増しているように思います。
ダークな部分を引き受けている方々の想い、
それが、ちょっと方向間違ってるだけ なので、静かに怖い。
人の想いが濃くなるとこうなるのか。自分も想いの方向を少し間違えたら
やらかす可能性があるんじゃないか と、思えて怖い。
私に視える能力はないですが、霊魂を信じているので、
やっぱりこういうのは怖く辛く痛くせつなかったです。
その怖い想いが、元は、可愛らしかったはずの子供の想いや、
お互いを想う気持ちなので、
「逃げ場がなく途方もない怖さ」ではないのも事実なんですが。
胡散臭い人たらしのおっさんは、とっても好きなんですが
続刊をどうしたらいいんだろう。読めるかな私(泣)
とりこ先生の挿絵もみたいんだけどな。。。