強引俺様極道×甥っ子思いの不屈な青年の濃密ラブエロス!

極道の淫らな挑発

gokudou no midara na chouhatsu

極道の淫らな挑発
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌6
  • 中立4
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
5
得点
30
評価数
12
平均
2.8 / 5
神率
0%
著者
中原一也 

作家さんの新作発表
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イラスト
桜城やや 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784041048559

あらすじ

亡き姉の一人息子・一翔と暮らす優の元にある日、夜の雰囲気を持つ極道・鷺谷が現れ、一翔が実は鷺谷の属する組の組長の隠し子だと告げてきた。知らぬ間に一翔に高級品を買い与え懐柔しようとする鷺谷に優は反発するが、ならば一翔に既に使った金の返済を「躰で払え」と非情に迫られてしまう。無理矢理自分を抱く鷺谷に必死で抗う優。けれど、自分にピアノを与え、諦めたはずのピアノへの情熱を掻き立てる鷺谷のふと見せる優しさに、鷺谷に惹かれるのを抑えられなくて――。

表題作極道の淫らな挑発

ヤクザ
音響設備メーカー勤務,28歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数5

タイトルでと煽り文句で損をしている気がするんです。

中原さんらしい、ヤクザ×堅気のストーリー。

正直、私は中原さんの作品に『オヤジ』臭さを感じたことがあまりないのですが、それは私が歳食ってるからでしょうか……(^_^;)
どの作品の攻にも、大人の色気は嫌という程感じますが、『オヤジ』というほど枯れてない。

この作品の攻は『オヤジ』設定ではなかったようですが、いつもながらに魅力的で男臭い。
それでいて、自分の興味のままに羽村をいじめてみたりと、小学生並みの可愛い愛情表現に、確かに今までの攻様よりも子供っぽい感じはします。

受の羽村も、スーツシリーズの榎田ように、芯が通ったまっすぐな堅気さんなのですが、ちょっと考えの浅い単純なところもあって、今後鷺谷と付き合っていって、どんなふうに賢くなっていくのか知りたいところです……というか、もう少し賢くなってねって願望でしょうか。
それでも、ピアニスト志願だったとか、さらにそれがジャズピアノだったりとか、なかなか魅力的。
このままいろいろ経験して(それこそ『オヤジ』になっていけば)湯月や榎田のような魅力的な男性になっていくのではと期待します。

相変わらず脇のキャラクターも魅力的で、鷺谷の舎弟の喜一や、まだまだ出番は少なかったけれども、腹心の津倉、弁護士の千賀など、今後が気になるところ。

ストーリー自体も、根本的な問題が解決していないし、まだまだ続きそうな感じで終わっているので、続編に期待。


以下、本編にはあまり関係ないのですが……
このレーベルの色なのかもしれませんが、そろそろこういう安易なタイトル付けるのは止めにしませんか。
中原さんがお決めになったのか、担当さんが付けられたのかわかりませんが、あまりにも中身を表していないというか、もうちょっとこう……ほかにもセンスのいいタイトルがあったような……中原さんの作品ということで手にしたのですが、変に『淫らな』とかいらなかった気がします。

3

色気 vs 根性

長身でスーツを美しく堂々と着こなし、危険な匂いを振りまく男。
対して今は亡き姉の一人息子を引き取って日々奮闘している平凡なサラリーマン。
極道x堅気の、中原作品のどこかで見たような2人ですが、2人の運命の出会いは甥・一翔(かずと)が実はヤクザの組長の息子だったから。
そんな事実は初耳だった羽村優は、断固として甥・一翔がヤクザの元に奪われるのを拒否します。
この何ものにも、カネにも陵辱にも自身の留学の誘いにも決して屈しない意志の強さ、一翔を守ろうとする心に、極道の鷺谷も惹かれていくのですね。
BLではレイプされて恋に落ちるというムリ設定がよくありますが、本作ではまず鷺谷を一目見た途端の一目惚れ設定があったのが救いだったかな、と感じます。
まず好きだ、という本能的な気持ちがあり、でも鷺谷はヤクザの人でなしだ、前科者だ、だから好きになんかなれない、という反発があり、次は同じ音楽を好んでいた、という共通点にすがり、鷺谷の地雷・姉の死に触れてしまって酷くレイプされ、と羽村は揺れ動きますが、いつでも鷺谷を自分の方に寄せてこようという思考回路があったように思います。
鷺谷のコロシの前科には哀しい背景があったことが明かされ、より鷺谷に惹かれる羽村。
中原作品の多くの受けと同じく、男らしい攻めに対して完全受け身となる受けではありますが、非常に芯の強い、根性のある受けを読むことのできる作品です。

3

シリアス

重々承知なんです。理不尽な借金返済に追われて思考停止になって追い詰められるのは苦手なんです。

中原さんだしKindleの評価も高かったので読んで見ましたが…。

一翔のアホ!なにヤクザにホイホイついてって高い物買ってもらったり高級ホテルに泊まったり食事したり…。バカタレが!
そりゃ生活は豊かではないけども。

優が一翔の借金返済のためにボロボロになっていくのが辛いです。
しかも利息だと言って毎週金曜の夜は抱かれて。しかもそのうち俺を楽しませろって奉仕させられるようになって。

なのに、ちょっと同じアルバムを知ってたからって、なにポ〜っとなっちゃってるの?
吊り橋効果か?

鷺谷がドS過ぎて、いくら理由があるとしてももう無理です。いくら舎弟に慕われてても、このお話だとヤクザは無理!ってなります。

0

ルビー仕様の中原さん?

中原一也さん、ルビー文庫からの作品は初になるとのこと。
オヤジも下ネタも登場しないという点ではいつもの中原さん作品より大人しめですが、
シリアスなヤクザものという点では、ルビー文庫なのにこの題材?という感じがします。

あらすじ:
亡き姉の遺した甥(高校生)の面倒を見ている羽村(受け)。
ある日、ヤクザの鷺谷(攻め)という男に、甥はヤクザ組長の息子だと告げられる。
甥にヤクザと関わってほしくない羽村は、甥に送られた金品を返済するため、鷺谷に抱かれることに…


まず、姉と組長の馴れ初めや双方の気持ちがよく分からず、設定に入り込み辛い印象。
甥も、ヤクザからの贈り物をあっさり受け取る等、浅はかなキャラで、
羽村が必死に守ろうとしている対象にしては魅力も存在感も今ひとつ…でした。

甥からヤクザを遠ざけたい一方で、鷺谷に魅了されている羽村も、何とも煮え切らないキャラ。
弟になりすまして組に乗り込む等、無謀すぎる行動にもちょっと呆れてしまいました。

鷺谷は、訳あって父親を殺して少年院送りとなり、その後ヤクザになったという経歴の持ち主。
亡き姉に対しては思いやりを見せていたようですが、同じように家族を思いやる羽村に対しては特に何をしてやるでもなく、むしろ強情な羽村を屈服させてやりたいと思っている傲慢な人物です。
過去に触れられたことで激昂し、舎弟の前で羽村を犯す等、
基本的に羽村を辱めるだけの役割という感じで、いかにもヤクザBLのテンプレ的なタイプの攻めキャラでした。

羽村がピアノが上手い(音楽への造詣が深い)という設定は鷺谷との距離を縮めるきっかけになってはいますが、昔ジャズピアニストを目指していた、等の設定はとりたててストーリーに活かされているとは思えず。
また、鷺谷が音楽好きだったところで、彼の好感度が上がるわけでもないので、あまり意味を感じない設定でした。

ラストは鷺谷が羽村を助け、一応ハッピーエンドとなりますが、甥の跡継ぎ問題が解決したわけではないので、あまりスッキリしない結末。
羽村が鷺谷のどこに惹かれたかも最後までよく分からず、中原さんの作品にしては珍しく入り込めない一冊でした。

中原さん十八番のヤクザものを、ルビー文庫仕様に落とし込むとこうなってしまうのか?
悪い意味で、ヤクザBLの王道という感じで、中原さんのいつもの個性やキャラの魅力が感じられないのが残念でした。
桜城ややさんの挿絵も、今回の世界観にはポップすぎて、あまり合っていない印象。

次にルビー文庫で書かれることがあれば、いっそ思いっきりポップなコメディを読んでみたい気がします☆

7

腑に落ちるところがないまま


序盤で脱落しそうになった作品。主人公の優が人としても高校生の親代わりとしても引っかかるところばかりで、ナニコレ……な感じ。一番盛り上がるところでは、鷺谷がナニソレ……な告白をぶちかます。甥っ子の問題は解決しないし、スッキリしない作品だった。

甥っ子に使ったお金を請求され、支払い期限延長のために毎週ヤクザの鷺谷に抱かれる優。この時点で不思議な話で、そもそもお金の問題じゃない気がする。見逃せば鷺谷自身がどうなるか分からないだろうに、使った分を返しただけで解決できると思う優の甘さがキツい。

優はヤクザにヤられても、音楽だピアノだと呑気すぎて、状況分かってんのか?と言いたくなる。これでは一翔がヤクザについて行く子に育ったのにも納得してしまう。

狙われている一翔がいる家にヤクザの子分を招き入れるのも怖い。親代わりとして不用心すぎ。それで一翔が興味を持ったら注意して、自分はヤクザと恋をして、なにがなんだか。
結局大学資金もさらに苦しくなって、一翔にとっての幸せを考えたくなった。

鷺谷は何がしたいのかよく分からない。言葉で説明はあるけど、しっくりこない。優を弄ぶ理由と重い過去が上手く絡まっておらず、こう考えるようになる人格形成に必要な人物の背景はこれじゃない感。どうにもチグハグな印象を受けた。

山場は一人で乗り込んでいく受けと助けに来る攻め。ここまで優のふわふわ思考を読み続けてきたため、ヒトを溶かす準備?みたいなことを始めて急激に深刻度の上がった展開に置いていかれそうになった。

その場の一応の解決とか、カップルの成立とか、最後まで読んでも腑に落ちるところがないまま。某サイトで中原さんのオススメ作一位だったけど、この作品が一番のオススメで本当に良いの?と思った。

0

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