あらすじ
情熱を内に秘めた篤史と、感情の起伏が激しい彰二。
北の街で共に北大生として生きてきたふたり。
しかし、1つ年上の町田頼子の存在がふたりの関係に微妙な影を落とした。
俺は本当に頼子を愛しているのか?頼子を取り合う事で、篤史への暗い想いを、彰二は自分に偽り続ける。
鬱屈する彰二と篤史。
ふたりの間で揺れる頼子。
三人を結ぶ糸は複雑にからみ合い、もつれながら、いつしか三角形に…。
愛するだけで、こんなにも傷つけ合う。
―それでも人生は生きるに価するか?凍りつく北海道を舞台に、求め合う心と奥深い迷いとの葛藤を描いた痛切な愛の物語。
「小説JUNE」掲載超人気作品、ついに文庫化。