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choukyorirenai no susume
携帯電話(ガラケー)も古い、スマホの現代からちょっと昔。携帯電話が普及されていますが、皆が皆、持っていたわけじゃないという頃の話です。主役二人が家の固定電話で話す場面がなんだか新鮮でした。
1冊丸ごと表題作です。
間宮(受け)は初めて世話した後輩の竹川(攻め)が神戸に転勤することが決まり、寂しいのですが先輩風を吹かせて素直になれません。ところが竹川は、見送りに来た新幹線のホームで、間宮にキスをして去ります。それから二ヵ月後、もんもんと過ごした間宮は、神戸出張をきっかけに竹川の家を訪問をしますが、玄関で竹川に襲われて…。
竹川がちょっと強引に押して、間宮は好きだけど素直になれない、という年下後輩攻め&年上先輩受けのリーマンカップルとしては王道パターンです。ただ、最初から最後まで遠距離恋愛で、竹川が戻ってくることもなければ間宮が追いかけて行くこともない状態でのハッピーエンドというのが珍しい感じです。
基本的には間宮の目線で進んでいくのですが、竹川と中野が間宮のことで争う場面だけ、俯瞰のような書きぶりなのが面白かったです。
玄関とスーツ血まみれとか、電話中に迫るとか、竹川の強引さも読んでいて楽しかったです。間宮はたまったもんじゃなかったでしょうが、そう嫌じゃないので酷い男だとは思いませんでした。コミカルじゃないですが、シリアスでもない、読みやすい作品でした。