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これまた古い作品にはなるんですけど(笑)
10年以上経っても、何故か手放せず、たまに再読したくなる作品です。
コバルト文庫で書かれている麻生作品は、私の中ではオススメ!
多分このレーベルのボーイズラブは、麻生作品が1番好きでハマって読んだかも⁉︎
あと余談になってしまいますけど、藤堂夏央先生なんかもオススメです。
あとがきにもありましたけど、ボーイズラブにしては、確かに『ぬるい』ストーリー展開ではあるんです。
この作品に出会うまでは、エロ満載で、展開も突拍子ないファンタジー要素の強い世界観のものを読む機会の多かった私にとって、当時、この作品の醸し出す『ぬるさ』は衝撃的でした。
今の時代の言い方だと、ライト系ボーイズラブ作品といいましょうか⁉︎
ピュアで優しい恋愛模様が、視線や呼吸、相手の袖を握りしめる行動だったり、噛みしめた唇、微笑みや吐息ひとつひとつから読み手にもなだれ込んできます。
それがとても心地よくて、文章も綺麗で魅了させられた思い出深い作品です。
心情描写がとても丁寧で、作家さんのキャラの気持ちを大切に描こうとする切実さが伝わってくるだけに、どんどんお話に引き込まれていきます。
あとコバルトで出版されたのもポイント大!
今でこそ普通になってますけど、当時、コバルト文庫からボーイズラブ本が出るなんて、信じられない位驚きな出来事だったもので(笑)
そういう意味でも、懐かしい感慨深い出会いをさせてくれた作品です。
こういった作品に、節目節目で出会ってしまうから、ボーイズラブはやめられないなあ…と、とても嬉しく思います。
コバルトというレーベルにピッタリな、ライトでピュアな恋愛&主人公の成長物語。
シリーズもので4巻完結本です。
ただ、文庫では『はじめての〜』が1巻目なんですけど!
元々は2巻目の『ぼくらは2度目の春を越え』の方が、本誌連載で最初に紹介された作品なので、文庫通りの順番で読まれると非常に違和感を感じるかも⁉︎
なので、もし読まれるなら!
2巻目の『僕らは2度目の〜』で、2人が恋人関係になるまでのお話を読まれてから、1巻目『はじめての〜』の順番で読まれた方が、スムーズにお話の世界を楽しめると思います。
元カリスマモデル&現子供モデルのマネージャー•本山 × 大学生&新人モデル•暁の年の差&年上攻もの。
さっき説明したように、既に、暁はモデルを始めて一年以上経過し、本山とも恋人関係になってます(笑)
アジアに新しく展開するブランドのイメージモデルに抜擢された暁。
その撮影先が、日本の海辺のコテージに決まり、フランス語も英語も話せる本山が通訳&マネージャーとして同行することに。
そこで、本山が若い頃遊んでいた時期の元恋人に会ってしまい…
穏やかなカップルに始めての小波が!
これがまた、このカップルらしく、静かに穏やかに押し寄せてくる感じです。
少女チックな展開ではあるものの、恋愛ってこんな感じだなあと、自然と感情移入していってしまいます。
信じているんだけど、些細なことで疑ってしまう自分。
そんな自分がまた嫌で…
聞いちゃえばいいことでも、何故か怖くてなかなか聞けなくて…
余計にぐるぐる考えてしまい、疑心暗鬼するあまり、それが周りの人間関係や仕事にも影響してしまう悪循環!
と、暁が本山の過去の事をきっかけに悩む訳なんですけど、その姿が健気で可愛くて応援したくなるんです。
そんな暁の心情を、一匹の可愛い大型犬とのじゃれあいや、触れ合いで上手く表現されているところもいいんです。
好きなシーンでした。
暁は、天然で素直な男の子。
こんな性格でモデルなんてやっていけるの⁉︎といった、今時にしてはスレていない…でも負けん気は人一倍!
ただ、レンズを通すと雰囲気が一変して化けちゃうんです。
その普段とのギャップと雰囲気が、一度仕事をすると誰しも魅了してしまう不思議な男の子。
そして、大人なのにかわいい男、本山。
彼は萌キャラでした♡
大人気なかったり、ズルい部分も持っているけど、暁の事を尊重しながら側で見守るスタンスの大人の部分に惚れちゃいます。
ヘビースモーカーな男もカッコいいなあと思わしてくれた人でもあります(笑)
すれ違いはあるものの、終始ラブラブです。
暁の成長物語でもあるので、
まっすぐ仕事に取り組む姿勢がとても微笑ましい気持ちになります。
エロ描写は確かに薄いんですけど、
ベッドで触れ合う2人、キスのいろんなタッチや、髪に頬に触れ合る唇や手、ベッドでただ抱きしめあいながら眠る2人…
そんな2人の言動全てから、愛しい気持ちが溢れんばかりに伝わってくる描写が、ある意味エロだよなあと(笑)
うまく言えないんですけど…すみません。
脇キャラもいい味&いい人達ばかりなのも注目です。
女社長に、やり手⁉︎な女性マネージャー!
暁を目の敵にするアイドル女優と、その弟で、年下ながらも暁の兄貴的存在のモデル&ミュージシャンを目指す•ヒロツグ!
今回のお話では、特にヒロツグが気持ちのいい奴で、カッコイイんです。
ガッツリもいいですけど、たまにはほのぼのしたお話が読みたい方には凄くオススメしたい、癒される作品だと思います。
私が初めて読んだBL小説作品は、コバルト文庫から出版されていた麻生玲子先生の作品でした。
それは今作ではないのですが、麻生先生の作品ってなんだか不思議な魅力がある気がするんです。
特別なすごいことが起きるわけでもなく、ものすごく痛いわけでもない。
描かれているのは恋人たち、もしくは恋愛に発展しそうな2人の何気ない日常なんですよね。
けれど、何年か経ってまた読み返したくなってしまうような魅力がある。
暑さや寒さはなく、穏やかな"ぬるい"空気で進む心地良さ。
たまにはこんなBLも良いのではないでしょうか?
こちらの作品。モデルの暁とマネージャーの本山をメインに繰り広げられる、お仕事描写を交えたごくごく普通の恋人同士の成長物語です。
今作はシリーズ1作目。既に恋人同士な2人のお話です。
シリーズを簡単にまとめますと。
2作目「ぼくらは2度目の〜」は、今作より1年ほど前の出逢いのお話。
3作目「おだやかに強い腕」は今作の後のお話。
完結巻となる4作目「彼の仕草のひとつひとつが」はさらにその後のお話となっています。
時系列的には2作目が先となりますが、今作から読まれても問題はないかと思います。
発表順に読みたい方は2作目からが良いかもしれません。
難点があるとすれば、電子配信されていないことと、おそらく現在は中古でしか出まわっていないことでしょうか。
どうにか手に入れてほしい。
物語の舞台はファッション業界。
先ほども書きましたが、現役大学生でありながらモデル事務所に所属する暁(あきら)と、そのマネージャー兼恋人の本山のお仕事風景と日常風景、恋愛模様、そして成長が描かれています。
既に恋人同士な2人なのですが、恋人同士だからこその良さがあるといいますか。
本山は暁より9歳年上で、元カリスマモデル。
カリスマモデルという言葉も今や懐かしい言葉となっていますね…
今作は、そんな元モデルの彼と、まだまだモデルとしては卵の殻を頭に引っかけたようなひよっこの暁が、海外ファッションブランドのアジア展開イメージモデルとして撮影に奮闘するお話です。
モデルと聞くと非常にきらびやかな印象を受けがちですけれど、今作はお仕事描写も自然の中での撮影なのもあって、あくまでも自然体なもの。
どちらかというと、恋人たちのもだもだだったり、新米モデルの暁が少しずつ成長しようとしている姿がメインかなと。
こちらのカップル、年の差&落ち着いた年上攻めなので、流れる空気が作品同様穏やかで甘いんです。
仕事で滞在することになったコテージに、本山と昔遊び関係にあった男性が現れて…と、内容的には付き合って少し経ったカップルに訪れる、最初のハードルといった感じですね。
ただ、落ち着いた雰囲気のある2人なので、決して大波乱にはならないんです。
低温でじわじわもやもやするというか、揉める前にさり気ない甘さが漂うので終始安心して読めます。
ここが先生があとがきで書かれている"ぬるさ"かもしれません。
暁と本山のやり取りがすごく普通で良いんです。
恋人同士のちょっとしたやり取りの描写が丁寧かつ綺麗で、それでいてとっても甘い。
本当にお互いのことが愛おしくてたまらないんだなあと感じるというか。
「慈しみ」や「好き」の感情がほんの少しの描写で伝わるんですよね。
こめかみ、頬、額に軽くキスをして、鼻の頭にキス。
それから、笑いながらやっと唇にキスをする。
続きは今晩なと耳朶を軽く噛んでみたり。
もちろんベッドシーンもありますが、もうこれだけでも十分に幸せがあふれていませんか?
幸せな良い恋愛関係にあるのが、ページのあちこちからただよってくるのが良いんだなあ。
意外にも、暁よりも年上の本山の方が可愛い人で。
成長途中の暁を優しく見守る大人の余裕があるかと思えば、恋愛面に関してはちょっと余裕がなくなったり、元恋人をけん制してみたり、甘さのある男前っぷりとのギャップが良かったです。
暁は年相応の男の子という感じ。心理描写がとても丁寧なので、彼が今何に対してどう悩んでいるのか、どんな気持ちでいるのかが読者にストレートに伝わります。
その大小ある、仕事や恋愛に関する悩みをどう乗り越えて成長していくのかをじっくり、ゆっくりと楽しめるかと思います。
久しぶりに全巻読み返してみたくなりました。
ハードなものをお求めの方や、メリハリのある作品をお求めの方には合わないかもしれません。
ですが、もし流れるような穏やかなお話をお求めの方がいましたら、ぜひ1度読んでいただきたい作品のひとつです。