あらすじ
「生き残ってやる……生き残って、絶対ここから這い上がってやる」
1998年、バブル経済崩壊後の東京。
後に「失われし10年」と呼ばれることになる状況下、下町工場を経営していた大崎誠人の両親は、菊池組によるヤミ金取り立てに憔悴し命を絶つ。
ヤミ金取り立ての水面下には、関東一誠会菊池組と大阪の山内組系稲村組の抗争があった。
家を、家族を、将来を、何をかもを奪われた大崎誠人。その大崎の前に現れた稲村組若頭の黒川征二。
黒川と大崎。二人の長い物語が始まるーー
◆上巻
・哂う月の夜~序章
・哂う月の夜(哂う月1)
・存在の意味(哂う月2)
・雀色時(哂う月3)
・落ち行く者の果て(番外)
・矜持の価格(哂う月4)
・光の庭(哂う月5)
・散華(哂う月6)
・見えない明日(番外)
・太陽は海に沈む(番外)
・闇への階段(番外)