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jouren ransei no mitsuka
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ずっと気になっていた本。
もの凄く淫靡な表紙だけど、中身は戦国時代の城主同士の純愛物語。
時代物が好きなので、何度も再読してしまった。面白かったです。
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白鹿高清は、傾国の美貌を持つ城主。本人は容姿に無関心。
父の死後、慕っていた腹違いの兄/高春が毒殺。
高清はショックで失語、以後性格が豹変。
高清の母は、溺愛する高清の為に次々と手を回し、逆に高清を追い詰めていく。
戦場で相対した敵将、国武義龍の顔を見て驚き、高清は落馬。
亡き兄に瓜二つの義龍は、母違いの兄・高春の従弟だった。
高清に一目惚れした義龍は、和議。
以後ずっと二人の逢瀬は続く。
高清の母親がそれを良く思わず、何度も騒動を画策、ついに母は自滅する。
高清の母は、当時流行したダキニ天を奉斎する邪教のコアな信者だった。
一連は、全て高清の美貌が招いた惨事。高清は、無自覚な傾国の美人。
頁数の兼ね合いなのか 母の死の辺りから結末まで駆け足で話が展開していき、
「二人は・・生きていく」とぶっつり終わり。
この後は、史実を調べて読んでみて、ってことかな?。
続編か補足版を出して欲しい。
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沢山の古典の要素が盛り込まれていて、 蘭陵王や、武田信玄の恋文を連想したり、面白かった。
場面場面の情景描写がアニメ的で、とても綺麗。
「会津黒川城(会津若松城)、天正2年」で調べると
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会津黒川城の城主、葦名家。 天正8年(1580)葦名盛隆が家臣に殺害され(男色のもつれ)、
伊達政宗の弟小次郎を迎えるか、佐竹義重の子義広を迎えるかで、大きな争いとなり、この後滅亡。
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たったこれだけの史実の記載から
よくこんなに面白いシナリオを思いつくものだなーと感心。
『忍姦』と同じ世界観の作品で、東北の実在の武将たちをモデルにした戦国モノ。
上杉謙信や織田信長がモデルと思われる武将たちも(名前だけ)登場しています。
あらすじ:
毒殺された兄に代わり白鹿家当主となった高清(受け・18歳)。
兄と瓜二つの敵国武将・義龍(攻め・26歳)と恋に落ち同盟を結ぶが、家臣の中には二人の関係を快く思わない者もいて…。
高清は、尊敬していた兄を亡くして以来、人間らしい感情を捨て冷酷な武将として生きてきた青年。
それが義龍と恋に落ちたことで、生来の純粋な人柄を取り戻し大変可愛くなっていきます。
義龍は戦で高清に一目惚れし、彼に恋文を送る一途な人物。
年上らしい包容力と、高清にベタ惚れな可愛らしい一面を合わせ持つ男前です。
物語前半は、高清が兄の死を乗り越え人を愛する気持ちを知っていく純愛モノとして楽しめましたが、後半やや失速。
一連の事件の黒幕となる人物が高清の預かり知らぬところで殺され、更にもう一人の黒幕もあっさり死んでしまい、かなり盛り上がりに欠けるラストです。
同盟を結んだとは言え他国同士、もっと戦国時代らしい緊張感やドラマ性あるエピソードを盛り込んでほしかったかも。
史実と違い一応ハッピーエンドですが、この後二人がどうなるのかもハッキリせず、やや消化不良な読後感でした。
個人的には既刊『忍姦』の方が、メインキャラ二人の払った代償と得たものとがハッキリ描かれていて好みです。
<余談>
高清と義龍のモデルとなった武将は蘆名盛隆と佐竹義重と思われます。
人名は変えてありますが、地名や城の名前はそのままなので、史実と重なる部分、異なる部分を探しながら読むのも面白いかもしれません。
文華さんに笠井さんの挿絵と聞いたら買わずにいられようか、ということで手に取ってみました。
リブレさんに、表紙の戦国時代っぽい絵柄。文華作品の『忍姦』を彷彿とさせましたが、あとがきでも文華さんが「『忍姦』と同じ世界観」と書かれていて納得。内容はすでに書いてくださっているので感想を。
『忍姦』では武将×忍者でしたがこちらはどちらも一国の主。
ゆえに、敵対する立場になったり、二人とも奥方がいるといった、二人寄り添って生きていくことのできない切なさのあふれるストーリーなのかと思いながら読み始めました。
が、ちょっと違った、というか…。
確かにそういった側面はあるのですが、それよりもむしろ、受けの高清の家族や家臣たちのしがらみの方に重点が置かれていたような気がします。
高清の、毒殺されてしまった兄の高春への思慕の想い。
その今は亡き高春にそっくりな攻め・義龍の存在。
初めは慕っていた兄によく似ていたことから義龍のことを気にかけるようになる高清ですが、徐々に『義龍』自身に惹かれていくようになる高清で。
義龍と高清の恋愛感情という点では、義龍が高春に一目ぼれしたこと、義龍が高春に激似なこと、などから早々に成就してしまいます。
また、武将同士といったしがらみは同盟を結ぶということで解決。
ゆえに、このストーリーのキモは、二人の恋愛というよりもこの二人を取り巻く周囲の人たちとの関係だった気がします。
自分のせいで高春が毒殺されたのではないのか、という高清の葛藤。
高春と高清の二人の間に会った感情は何だったのか。
高清の周りで起こる、家臣たちの数々の反乱。
そういった、高清の周りの不穏な空気がずっと見え隠れしていて、どうなるのか気になってページを捲る手が止められませんでした。
が、そういった数々の伏線があったのにも関わらず、結末としては非常にあっさり。
高春の、高清への抑えきれない気持ちとか。
高清の家臣たちの、高清への邪な想いとか。
高清の母・千代の方の凄まじい執着心とか。
文華さんなら、もう少しドロドロとしたところを書き込んでくれるのでは?という期待もあっただけにちょっと肩透かしを食らった気がしました。
あと、笠井さんの挿絵は今回も神でした。素晴らしい。
素晴らしいのだけれど、この表紙はちょっと…。リアル書店では買いづらいです。内容は確かに文華さんらしい濃厚なセックスシーンも多くエロエロしいですが、ここまで肌色の多い表紙でなくても良かったんじゃないかな、とか思ったりしました。
設定や出てくるキャラたちのドロドロな人間関係は非常にツボで面白かったのですが、オチがあっさりしすぎていたのが残念でした。
ダークな雰囲気を思わせる笠井さんの素晴らしい表紙と、帯の文句に誘われて購入☆
戦国の世に生まれた執着愛!?…と思ってたんですが、そこまで執着系じゃなかった。情報では鬼畜ものって書いてあった気がするんだけど、どっちかというと甘々でした。私の勘違いだったのかな?
受けも攻めも藩主という責任ある立場で、もちろん妻も子もいる。そういう立場の難しさから描かれる切ないストーリーかと思いきや、あまりそっちの方は描かれてなかった。
キツいBLが苦手っていう方にはお勧めですが、私はちょっと合わなかった。
戦国ものは好きなので、雰囲気は楽しめました。