狼の甘い咬み痕

ookami no amai kamiato

狼の甘い咬み痕
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌9
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
37
評価数
13
平均
3 / 5
神率
0%
著者
 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
駒城ミチヲ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784796408486

あらすじ

平凡なサラリーマンの高宮は、ある日同僚の不正を発見してしまい、上司に訴えたところクビに追い込まれてしまう。
傷心していたところにゲイバーで緒方という男と出会うが、一夜を共にしたあと、急速に惹かれる気持ちが怖くなり逃げ出した。
だがその帰り道、とても大きな犬を見かけ不審に思いあとをつけると、その犬が人に変化するのを見てしまい、襲われかける。
助けてくれたのは緒方だったが、彼もまた人狼ということを知ってしまい――! ?

表題作狼の甘い咬み痕

人狼族の純血種,不動産業者
失業中の元サラリーマン,24歳

その他の収録作品

  • あとがき 洸
  • あとがき 駒城ミチヲ

レビュー投稿数3

一途な狼と正義感の強い青年

真面目な性格ゆえに、柊哉は不正を流すことはできずに告発。
けれど彼は身に覚えのない罪をきせられ会社を追われ、恋人には振られ。
傷心な彼は半ば自棄気味に、一晩限りの相手を探しにバーへ。
そこで強い視線を送ってくる男と一晩過ごすことに。
彼との情事に自分でも戸惑うほど乱れ、そして際限なく求めてしまいそうな自分が怖くなり逃げ出してしまう柊哉。
その帰りになんと人に変化しようとしていた狼を目撃してしまい、襲われかかったところを助けてくれたのは、先ほどまで一緒にいた男、緒方だった。
そしてなんと彼もが、狼に変身する人狼族だったのだ──。

一途な狼と正義感が強い青年のお話。
人狼!ケモミミ!モフモフ!とたまらない要素。
雄くさい緒方の、柊哉に一途なところがたまらなくかっこいいです。
変化すると銀色になるところがまたツボ。

一方柊哉ですが、緒方に惹かれながらも流されずに自分を律するところや、みて見ぬ振りができない正義感の強いところが好印象。

幼い頃に実は一緒に過ごしていた事実があったり、それぞれにヤキモチや嫉妬の対象がいたり、緒方の一途さと責任感の強さが伝わってきたり、柊哉が緒方に惹かれてやまないのに思い悩みじれじれしたり。
いろんな部分にとても楽しく読ませていただきました。

2

お仕事モノ+モフモフファンタジー

洸さんの新刊は、人狼×リーマンのモフモフファンタジー。
攻めや他の人狼たちが、現代社会で生計を立てるべくちゃんと働いており、ファンタジーなのにお仕事モノっぽい現実味も感じられるところがポイントです。

あらすじ:
失業中の元サラリーマン・柊哉(受け)は、ゲイバーで出会った不動産業の男・緒方(攻め)と一夜を共に。
後日、彼が狼の血を引く人狼であると判明。狼一族の秘密を知ってしまった柊哉の身の安全のため、緒方は彼を一族の経営する不動産会社に迎え入れ…。

柊哉は、曲がったことが大嫌いな正義派。
会社の不正も、彼氏の浮気も許せず、その真っ正直な性格が仇となり職も恋人も失ってしまいます。
緒方に対してもその誠実さは健在。
初めて抱かれた時から彼に惹かれているのに、同じ会社で働くことになってからは、同僚とは寝ない主義だからと関係を断るようなハッキリキッパリした性格に好感が持てました。

緒方は、ベッドではワイルドですが普段は硬派で紳士的な男前。
柊哉を一族の攻撃から守るため自分の職場で雇ってくれたり、
柊哉に関係を断られたらそれに従ったりと、
こちらもさっぱりしたキャラクターです。

こんな二人ですが、ベッドでは意外にも甘い雰囲気に。
柊哉が緒方のケモミミや尻尾に触りたがったり、
人型の緒方にドキドキしたりと、
平常時と異なる可愛い反応を見せるシーンに萌がありました。

人狼一族が不動産業の裏でボディガード等の仕事も請け負っていたり、
緒方が柊哉の父の死に関わっていたり…
と、設定の一つ一つもストーリーに上手く活かされていて、なかなか読み応えがありました。

萌×2寄りです☆

8

恐怖心よりもモフ好きが勝るのね

受け・柊哉は失業、失恋で落ち込んでる気分を紛らわせる為に、ゲイバーで出逢った緒方と一夜限りのベッドを共にするはずだったが、強烈な快感に怯えて逃げ出してしまう。
しかし、逃げ出した先で偶然狼男を目撃してしまい、口封じに命を狙われそうになった所を追いかけてきた緒方に助けられる。
その緒方も同じ人狼一族の一人だと正体を明かすのだが、彼が柊哉から秘密が漏れないようにと取った行動は、自身が勤めている会社に入社させて常に監視するというものだった。

作中での人狼一族は、仲間のフォローを主として不動産会社を経営しているってのが結構合理的だ。
他にもネットを上手く駆使して、オカルト狼男情報を流す事で真実の情報を攪乱するって発想がイマドキだったりする。
人間と一線を引くものではなく、そこそこ馴染んだうえで狼一族の領域を守っているような感覚かな。

そんな状況で緒方に監視されている柊哉自身も、人狼に対して恐怖心よりも触れてみたいという好奇心が勝るようで、快楽に浸るのが恐いと逃げ出した割には彼に尻尾を見せてもらってモフモフして喜んでいる。

人狼との絡みがある割にはエッチ度がさほど高くない気がするのは、子供の頃は仲良しだった友達ってエピソードが入っていて、いきなりの出逢いから惹きつけられるって情熱が欠けているせいかも知れない。
柊哉自身、持ち前の正義感故に前職を追われ、元彼からも疎まれたって経緯の持ち主なので、今回の人狼の秘密を抱えてどう出るんだろうって部分も、結局は彼の人懐っこさから緊張感に欠けるかな、とも感じた。

人狼ものといっても血生臭さはなく、全体的にゆったりとした一冊。
孤高さよりもある程度人間と共存するのを踏まえているようで、人狼族にも案外と人懐っこさを感じたのだった。

1

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う