snowblack
sekai no mannaka
あとがき、の、さらにその後。
波乱万丈だった(笑)計の休暇の最終日の日曜、
日がすっかり暮れ、月の位置が高くなる頃、
会社に行きたくねえとわめく元気も萎んだ計が
あれこれ考えていると、仕事に没頭していた潮が上がってくる。
最後の晩餐〜サッポロ一番(塩)卵ネギ乗せ黒胡椒バター添え〜、
湯気の立つ土鍋から、二人で麺を手繰り合う。
十年、もっと前からこんな夜を過ごしていた気がする不思議。
そして、もう寝るという計に「すぐ終わる」と潮が見せたのは
例のCMの映像の「ディレクターズカット版」。
目まぐるしいのに何処か優しく、そして静かな花火。
この二人らしい軽妙なやりとり。
二人の心が通いあって、慈しみあって、
この時を二人で愛おしくかけがえなく思っている……
そんな暖かくも切なく胸が締め付けられるようなSS。