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shinju to kishi
杉原さんの作品は現代を舞台にしたのも好きですが、やはりファンタジーの方が冴え渡っている気がします。
恐らくシリーズものだとは思いますが、設定などが込み入っててまだ謎な部分は残ってます。
神代記の収集、神遣いの騎士としての役割…それから弟の由羽も何も知らないままフェードアウトするとは思えないですよね?力もあるみたいだし。
普段ストイックなクインが類を押し倒すシーンはドキドキでした。他の方も書かれてましたが、どこでそういった知識を学んだんだろ…。これで「昔は稚児を何人も侍らせてた」とかだったらドン引きですわ。
理解力に乏しい私としてはペーパーナイフの存在も謎なんですが?
最近この作者さんにハマってしまい、電子版を買い漁っています。
結果、新しいものとファンタジーものは非常に面白かった。
作者さんと嗜好がバッチリ合うみたいです。
あとがきに『自分の好きなものを詰め込んだ』とあると大当たりでした。
不器用ながらも精一杯愛情を注ぐ攻め、すごくいい!
もっともっと評価されて欲しいなぁと願う作者さんです。
作品中で残念だったのは、一冊では無理があったのでは?ということ。
後半は駆け足でギュッと無理矢理まとめたというイメージでした。
電子版なので下に読書位置のスライダーが出てくるんですが、読んでいる途中で「えっ、これあと3分の1くらいしかないけど、話ちゃんとまとまるの?BLにありがちな巻数表示がないだけで続刊パターン?」と気が気でありませんでした。
感覚的にはあと2冊くらいあっても良かったんじゃないかなぁともったいなく思います。
他の方もレビューで書いていらっしゃるように、全体的にもうちょっと掘り下げて書いて欲しかった。
そうしたら3冊分くらいになるかなと。
続きが気になるしもっと読みたかったと感じたので、私も続刊希望です。
大好きな作品ですが、皆さんがシリーズ化を疑うくらい中途半端で足りなかったということは否めません。
もしかして出版社側の都合もあったりして?
内容はあらすじからわかる通りの、いわゆる異世界トリップ系。
昨今はやりの異世界モノも、みんなこれくらい作り込んでくれたら読み応えあるのに……という「正しいお手本」のような本でした。
壮大すぎるという意見もあるようですが、私はそうは思わなかった。
別の世界を想定するなら、このくらい作り込んでくれなきゃ!と思います。
キャラクターもみんな魅力的で。
特に攻めのクインは実に騎士然としていてイイ。それでいて、世慣れていないところも、天然かわいいです。
受けも、きちんとものを考えられる落ち着いたキャラクターだったので安心して読めました。
難のつけようもない作品だと思うのですが、あえて一つ挙げるならば、いつも清廉な神殿の騎士であるクインは、いつエロスイッチが入るのだろう?と思ったこと。
攻めのクインは、受けにすべてを捧げている人なので(なので献身的な攻めが好きな人は好きだと思う)、無償の愛を捧げている感じはとてもするのですが、受けに対する征服欲とか支配欲(自分のものにしたいという気持ち)は絶対になさそう。
あまりに受けを絶対視しすぎて、繋がりたいとか一つになりたいとかもなさそうだなと思ったのです。
そのため、ベッドシーンはあるのですが「いつスイッチ入ったの……?」というのが疑問として残った。
清らかな顔して実はムラムラしてた、とかでも可愛いと思うので、もうちょっと、不変不朽の無償の愛ほど尊くない、人間っぽい愛情も見たかったなー、と思いました。
単調な解説で壮大な世界観を述べるファンタジ―。
壮大で煩雑な世界観の中で貫かれる主人公と騎士の純愛。
著者は、濃厚官能描写は添えで、
壮大な世界観と、こんがらがった事情の中でメインキャラはどう生きるのか、
という人間愛を書きたい人みたい。
タッチは、「錬金術師と不肖の弟子」と似ている
BLで出さなければ良かったんじゃないかと思うようなファンタジー。
冒頭:
奇妙な「天空倫理会」という宗教団体。
美貌の天使のような外人が登場して、
「この世には、幻に力を吹き込める人が居る」と語り、獣人を信者に見せる。
1章:
祖母が大事にしている宝石付きの小刀を手に握った時から、類は、騎士「クイン」の夢を見る。
次第に夢の中のクインが実体化して、類の傍に居るようになる。
或る日、類の母と父が失踪、類と弟は叔父の家に行く、
死期が近い祖母に呼ばれて、何も文字が無い本「神代記」を譲り受け、
祖母の死後に、あの刀を相続する。
類は祖母に似た容姿。
類は後継者に選ばれた「特別」で、神代記を狙う勢力に実は両親は殺されていた。
・・とこんな感じ。謎が深い。
著者の書き癖に慣れたら、段々面白くなってくる。
電子版は挿絵が無いので、紙本もそろえる予定。
★著者Twitterを読むと、体調不良と、家の事情で書けなくて、数年新作を出せなかったみたいです。
杉原理生さんのファンタジー大好きです♡
独特な世界観が今回も余すところなく繰り広げられています。
母が行方知れずとなり、父親も失踪してしまってから四年
弟の由羽と類(受)は叔父の家に引き取られて暮らしていました。
昔から、自分の居場所にしっくりこない違和感を感じ、誰にも伝えられない孤独感を抱えていたせいか、類には空想上の友人がいました。
クイン(攻)ー 類が夢の中で創り出した守護者であり理解者でもある神殿の騎士。
類は祖母の書斎で剣型のペーパーナイフに触れた翌日から、変わった夢を見るようになります。
それは異世界が舞台になったファンタジー映画のような…そこで決まって自分に寄り添う登場人物がクインでした。
彼は夢の中で類を守ってくれる騎士で、いつからか現実世界での話も打ち明け心の友だと思うように。
そうしてクインが登場する夢は類が10歳から13歳ぐらいになるまで続きました。
もう何年も会うことのなかった祖母から、自分の死期が近い為にと、類に〈神代記〉を譲り渡されます。
そうして又、類はクインの登場する不思議な世界の夢を見はじめ…
祖母が亡くなり、類には以前見たペーパーナイフが名指しで残されます。
『もしもあなたが知りたいのなら、その剣をとりなさい』
との手紙と一緒に。
これ以上は、ネタバレにになってしまうし、私の拙いレビューでは世界観がキチンと伝わらないので、ぜひぜひ読んで下さい。
継承者、異世界、神獣、騎士、神遣い、召喚…もう萌ワードがてんこ盛りにでてきます。
杉原理生さんのファンタジーは右を向いても左を向いても次々に麗しいひとが登場しますが、一人一人のキャラが魅力的に書かれていて、かなり分厚い作品ですが、あっという間に読了してしまいました。
ただ、物語の世界の設定が独特なので、その設定の説明?の部分が多いかな。シリーズ化する作品のプロローグ部分なら仕方がないのかな。
と、勝手にシリーズ化を希望していますが(笑)
ラブもエロも少な目です。クインの生真面目な性格が少し影響しているのかもですが、その慣れない様子が可愛いのです。
鈍感でストレートで無自覚。もう萌萌が止まりません♡
まだまだ〈神代記〉は分裂して散らばってしまったままなので、これから先、物語はまだまだ続くと信じてます。
余談ですが、杉原理生さんのファンタジーの薔薇シリーズ。早く続きが読みたーい!
異世界の騎士と高校生の、RPG要素を含む(?)ラブストーリーです。380ページと分厚く、読み応えたっぷりです。分厚いけど、先がどうなるのか気になって、ドキドキしながら一気に読みました。
主人公の類は、祖母の死の際に、高坂家に代々伝わる不思議な本と子供の頃に欲しがった剣の形をしたペーパーナイフを受け継ぎます。そこから始まる不思議な日常と、逃れられない運命の歯車に類は巻き込まれていきます。
そんな類を、無口で無愛想ながらいつも守ってくれるのは、異世界の騎士・クインです。
子供の頃に毎日のように夢の中で会っていたのに、大人になってからは見ることもなくなったクインの夢…。
だけど、夢と思っていたソレは、実は、類が実際に異世界に行っていたのでした。
時空を旅できる類の正体とクインのいる世界の謎。現代の類の世界に現れるモンスターの正体や、クインに憑いてる神獣の存在…。
ネタバレ無しの方が楽しめると思うので詳しく書きませんが、読み進める内に謎が解けていって、パズルが上手くハマるような気持ち良さが味わえました。
クインはちょっと天然で鈍感で、今までの騎士とは違ったけど、それが新鮮で良かったです。
逆に、類が男らしくて、クインの孤独や諦めた心を救ったのがキュンとなりました。
ラブ面が少なかったのが物足りなかったけど、異世界の事件モノとしてはとっても面白かったです。
異世界ファンタジー。
高校生の類は、古の時代から伝わる『神代記』を護る一族の末裔、
祖母の死によって類は継承者となり……
お相手は、継承者に仕える神獣の騎士、麗しのクイン。
唯一無二のパートナーの二人、
類が呼べばいつでもクインは現れ、共に危険や敵に立ち向かう……
かなり厚めの本で、作り込んだ設定ではあるのだが
説明調が多くて、正直世界観に入り込むのに時間がかかった。
そしてこの設定の割には、実は物語はシンプル、
無駄に壮大な気がするのは、シリーズ化への布石なんだろうか?
BLのファンタジーやSFは、なんちゃってに成りがちなことと
LOVEの塩梅が難しいと常に思っているが、
この作品も、いっそLOVE抜きで匂い系か
あるいは設定はもっとバッサリ簡潔にして
LOVE要素を増量にするかの方がよかった気がする。
淡々とした主人公二人のキャラは結構好きだが、
淡々としている上に気持ちの描写が少ないので
なかなか思い入れるという感じになれず
盛り上がりに欠けたのが残念。
人間に興味がなく禁欲的に生きてきたクインが
気持ちを伝えるところでの物なれなさ不器用さは萌えるのだが
いざベットとなると結構手慣れているのは
どこで経験を積んだんだろう……?(笑)
個人的なお気に入りは、謎の美青年アーロンと
異世界での師匠(竜使い)のラザレス。
シリーズ化するとしたら、重要な役割になるのかな?
とも思うが、正直続刊が出ても買うかどうかは微妙なところ。