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keiyaku ni saku hana wa
電子書籍で読了。美しく雰囲気のある挿絵有り。
ずっと気にはなっていたのですが手を出さないままになってしまっていて、多分初めて読む鳥谷さんの本。
コメディなんですけれど「さあ、笑ってください」という感じではなくて、どことなくとぼけた雰囲気がおかしみを醸し出すという素敵な本でした。
主人公の雪平は歴史ある華道の家元と親戚で、親友の従兄弟は次期継承者という晴れやかな血筋なのに地味な倹約家の公務員。趣味が『鉱物図鑑を眺めること』で、平穏無事な毎日が続くことが何よりの幸せと思っているというあたりから、そのお人柄をご想像ください。
そんな彼が、従兄弟に大学時代のサークルのOB会である仮装パーティーに同伴して欲しいとお願いされます。しかも女装して。
お約束通り、雪平は絶世の美女に化けるのですけれど、従兄弟が敵対視している別の流派の華道家、三藤に誤ってワインを浴びせてしまい、衣装の弁償代800万円を支払うか、それとも一週間三藤の下に通って彼を楽しませるかの二者選択を迫られます。
倹約家の雪平は当然のごとく後者を選ぶ訳ですが、目の超えた三藤を素人芸で楽しませれる訳もなく。でも、素人芸で滑った後に三藤は雪平をサーカスや映画、マジックショーに連れ出したりするんです。これはイヤミなのかと雪平は思ったりもするのですが、そういう感じでもない。で、三藤という人が解らなくなります。一体何のために?って(まぁ、BL読みにはその目的はありありと解るのですが)。
雪平に訪れるのはジェットコースター並に驚きの出来事なんですけれど、感情が急激に上がり下がりしないおっとりした主人公なので、お話がとても上品に感じられました。『仮性包茎フェチ』なんていうネタがぶっ込まれてもですよ。ここがすごくいいなと思いました。人を貶めない可笑しさに溢れていて、ほんのりとした読後感が楽しめる一冊です。
仮性●茎をここまでエロいものに仕立て上げられるのは、鳥谷さんをおいて他にいないと確信させられました。
日本人には取り立てて珍しいものではないもの。しかし、それをこよなく愛でて弄る三藤は、変態というより寧ろ何か賞を差し上げたくなるほどでした(笑)。とにかくもう、仮性●茎の弄り方がエロい。華道家なだけに、花に例えて愛でるのです。そしてこれほど「包が、包が」と連呼する攻も他にいないことでしょう。もう、このお話に関しては粗筋は割愛させていただきます。
二人の恋愛の行く末より、プレイの行く末に心が萌えるお話でした。
やはり鳥谷先生の書かれる攻め様はこうでなくっちゃ、なフェチぶりを堪能しました。
受け様は、質素倹約の生活を送り、趣味は鉱石図鑑を眺める事という公務員の雪平。
仲良くしている従兄弟の英に頼まれて同伴参加したパーティーで、高そうな衣装を着た男性にぶつかり、ワインをかけてしまう。
その相手が、今回の攻め様である三藤。
華道雫川流次期家元の英は、雫藤流の三藤をライバル視して忌み嫌っていて、お互い犬猿の仲。
英に迷惑はかけられない、と雪平は弁償をチャラにする代わりに三藤を楽しませる、という契約を受け入れる。
小学生の発表会レベルの雪平の出し物に、三藤は容赦なくダメ出しをして、本当の楽しませる、というのはこのようなものです、といろいろな所に連れ出し、美味しい食事を楽しむ。
あら、こうしてみたらやってることはただのデートですね。
初めは、慇懃無礼でけったくそ悪い男だと思っていたのに、一緒に過ごす内に、三藤の優しさを垣間見れたり、自分の鉱物オタクな話をじっくり聞いてくれて会話を楽しんでくれる三藤のことを憎からず思うようになる。
雪平は、自分の仮性包茎がコンプレックスだったのだけど、その仮性包茎をことのほか愛でまくる三藤。
上品な紳士然としていながら、なかなかな変態ぶりを見せてもらいました。
情熱的に愛を囁かれ、すっかり三藤の事を愛してしまうようになった雪平。
なのに、三藤と参加したパーティーで、三藤が後輩と英の恋人である雪平を落とせるかとうか賭けをしていたことを知ってしまう。
そんなこと知らなかった私もショック(*`Д´)ノ!!!
これは大好きな攻めザマァ展開なのか( ☆∀☆)
さぁ、すがりついて懇願するがいい、と思っていたら、ポカーン(゚д゚)
えっ!?そうくるの!?
もうちょっと攻め様の後悔とか懺悔する姿が見たかったなぁ。
雪平、素直過ぎでチョロい。
でも、やっぱりこの辺りは何度もリピートしちゃいます。
色々な『癖(へき)』が鳥谷作品には登場しますが、今回受けは『貯金癖』(と言ってもあまりこれは設定が活かされてない…)。
攻めはなんだろう…なんとも形容しがたい。
とにかく受けのアソコに興味津々というか、インスピレーションの源というか(苦笑
エロも相変わらず突き抜けています。
快感に流され過ぎだろうー(苦笑
受けは攻めのテクニックに気持ち良さそうにしておりますし、攻めも癖(へき)のせいなのか受けとエッチしたいからなのか判断つけがたい変態ぶりなので、エロ部分が楽しい作品です。
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受けの雪平は、地味な市役所職員。
趣味は鉱物図鑑鑑賞で、度を越す倹約生活を続ける29歳。
『雫川流』時期家元の英とは従兄弟同士。
攻めは生け花『雫藤流』家元次男の三藤、28歳。
英とは学生時代から犬猿の仲であり、『華道会の超絶美形兄弟』と称される不遜尊大な男。
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英からの頼みで、大学のサークルOB会に女装で同伴した雪平。
そこで三藤の衣装を汚してしまい、弁償の代わりに『一週間楽しませる』ことを約束させられます。
しかもその『楽しませる』は点数制で、一週間で100点にならないと衣装代800万円支払わなければならなくて…
金持ちで変人攻め、そしてグルグルと変な方向に悩む受け。
完全に鳥谷さんのお得意系ではないでしょうか。
攻めは今回、序盤の出会いはひじょうに態度も大きくて嫌な金持ち男です。
わたしの印象では、鳥谷さんの書かれる攻めは受けに比べてツン度も低く(『恋色ミュージアム』はツンでしたが)大人というものでしたので、珍しいなあと思っていました。
が、雪平が年上と知り態度一変。
とても言葉遣いも丁寧になりました。
これでこそ鳥谷さんの攻めだわ!と。
鳥谷さんの書かれる攻めは、わたしの好みなので。
序盤、ワイドショーのような番組でコメンテーター達が『雫藤流』についてあれこれとコメントするのですが、こんなことまでテレビで喋るわけないじゃんという下世話井戸端内容なんですね。(放送倫理委員会に完全に引っかかるよねえ)
その彼らの声を通して読者に、『雫藤流』と源流である『雫川流』の確執やら現状やらを伝えたいようなのですが、長いですしいかにもでわざとらしい。
雪平は英と三藤とは同じ大学に通っていたのですし、しかも縁が切れているとはいえ雪平は『雫川流』の親戚筋。
彼の目から語らせた方が、自然だったのではと思います。
細かい表現はすごく面白いんです。
『年に一度仕事を頑張ったよい大人へ、ご褒美ワインをくれる妖精がいたら』とか『バカボンクラブ』とか。
『開けてびっくり!びよよんパンツ』って、噴きましたよ。『イスカンダル』も懐かしかった〜。
エロとコメディのうまい鳥谷さんらしくて、こういうところはすごく好きです。
しかも鳥谷さんに多い『女性的な嫉妬に狂う受け』では今回はなかったのも、本当に良かった…
ここずっと、そういう妊婦も目の敵にするヒステリックな受けばかりで嫌気がさしてしまい、一回新刊を飛ばしていました。
そういう意味でも萌×2と悩んだのですが、ワイドショーネタがあまりに序盤に登場でガクっとしたのと、最近真性包○物で面白い作品に当たってしまいちょっとその辺りの設定がこちらは弱く感じてしまいましたので萌×1で。
鉱物オタクの地味な公務員・雪平(受け)は
従兄弟の付き添いで、女装し
セレブ大学OB会のパーティーへ。
そこで、従兄弟と犬猿の仲の華道家・三藤(攻め)の
高級スーツにワインをかけてしまう。
スーツ代のかわりに三藤は
「一週間、俺につき合って、楽しませてみせろ」
と言い出し……
※攻めの三藤、↑こんな口調なのは最初だけで
雪平が年上と知るや敬語にシフトチェンジしますw
そんなこんなで一週間、三藤と行動を共にする雪平。
高級サロンで美しく変身し、レストランや劇場で素敵な時を過ごすうち、彼に惹かれていくという展開です。
この華やかなシンデレラストーリーに
鳥谷さん作品らしい小ネタが散りばめられ
シュールな魅力を醸し出しています。
三藤は道楽好きな変人、雪平もどっかズレてて変。
鉱物を語り出すと止まらなくなったり
三藤を「楽しませる」ため白塗りに挑戦したりと
たまに出る天然っぽい言動が楽しいです。
ただ、二人とも基本的には落ち着いた性格で、お互い相手に対して敬語ということもあり、コメディとしてのテンションは低め。
これまでの鳥谷作品を思うと、かなり上品で普通寄りなカップルなんじゃないかと思います。
あらすじにもある包茎ネタですが、
雪平の仮性包茎を、三藤が桜の花びらに喩え愛でる一連のエロシーンには、鳥谷作品らしいフェチ心&変態っぽさを感じました。
ただ、今回の包茎ネタはたとえば「新世界恋愛革命」のストッキングネタほどのインパクトはなかったかな?とも思います。
包茎ネタ以外にも、セレブデート、鉱物やワインの蘊蓄、糞投げゴリラなどw、本当に様々なエピソードがあり楽しい反面、「これ!」というメインテーマが見えにくいのがちょっと惜しいかもしれません。
しかし、敬語でほのぼの上品に変態してる二人には
大変癒されましたし笑わせてもらいました♪
市役所勤めの庶民と美貌の華道家との、シンデレラストーリーです。
読み終われば、仮性包茎のことばかりが頭の中を駆け巡ってます(笑)
仮性包茎を、麗しい包皮と呼ぶセンスに脱帽です(笑)
市役所勤めの雪平は、従兄の英にお願いされて同伴したパーティで、美貌の男(華道家の三藤)の高価そうな服にワインをかけてしまいます。服の弁償をすると言うと、その代金は800万円で。
焦っていると、代替え案を提示されます。それは、一週間三藤に付き合って楽しませることでした。
次の日から、マジックを練習して披露したりと、雪平の涙ぐましい努力が始まります。でも、三藤は全然満足しなくて。
逆に、雪平を高価な食事に連れて行ったり、好きそうな場所に連れて行ったり。
そんな時間が楽しくて、最初は苦手だった男なのに、だんだん三藤への好感度が膨らんでいきます。
途中に、二人が仲違いするんですが、三藤が雪平を気に入ってるのが分かるので、安心して読めます。
雪平が、自分と仮性包茎とのどちらが好きか三藤に聞く場面では、聞いてしまうのも納得するほどの仮性包茎への情熱が凄くて萌えます。
大人同士の恋がゆっくり進んでいくのが心地よく、読み終わりました。
ちょくちょく出てくる二人の食事シーンが美味しそうで、読みながらお腹が空きました(笑)
倹約家で鉱物オタクの雪平(受)がパーティでワインを零したその相手が、従兄弟の天敵である三藤(攻)で、弁償の代わりに一週間付き合って三藤を楽しませるという展開に、というお話で…
慰謝料込みの弁償金額八百万が、いきなり一週間付き合って楽しませるだけとは、裏があるんだろうなと思っていましたが、やはりという展開でした。
もっさりとした身なりに気を使わない倹約家の雪平が三藤によって垢抜け、日々会っているうちにお互いが好ましく思い合います。
賭けの対象となっている事を知らずに好きになり、三藤が賭けをした相手と話をしている所を盗み聞きして、自分が騙されていたと知り、雪平は三藤の元から姿を消して…
というありがちなパターンなのですが、雪平のオタク設定や三藤の変態的なフェチをストーリー中に程よく散りばめてあり、飽きる事なく一息に読了しました。
(小説で、こんなに仮性包茎、包皮、を読んだのも初めてです(笑))
ただ、終始受けの雪平目線で話が進んでいくために、いくら三藤が強引なアプローチをしても、感情の変化がイマイチ分かりにくい。
賭けをした相手にも普通の態度で雪平の事を淡々と話すし、後から雪平も指摘していた、好きになった時点で賭けを解消してもよかったのではないかという点も激しく同意しました。
いくら後輩が賭けに勝って賭けの商品を手に入れさせてやりたいから…では、そんなに雪平の事を好きじゃないと思われても仕方ないですよね。後輩に説明する時と雪平へ愛を告げる言葉とのギャップにも違和感がありありで(笑)
敵対していた従兄弟との対峙があればもっと面白かったし、雪平に対する三藤の愛の深さを感じれてよかったのでは…
全体的には面白かったのですが、攻め視点のお話も読みたかったかな…
斑目ヒロさんのイラストも雰囲気があって凄く良かったです。
ラブコメちょっぴりシリアスでしょうか。
そして生け花家元関係のロミジュリ、とは言っても敵対関係にある家柄の葛藤や迷いはほとんどなくてあっさり目でしたが。
同じ作家さんの過去に読んだのが『恋色ミュージアム』で、そこでは受けが『美尻』マニアで攻めのお尻にいたく執心していて尻への賛美がおかしくて笑い転げましたが、今度の包○フェチにもまじめだからこそおかしかったです。
パーティ会場でうっかり高級着物にワインをこぼし、弁償する代わりに1週間楽しませろって、アレですか、いきなりなりホテルに連れ込み陵辱監禁、最後は一目で気に入ったからどうしても欲しかったんだでハピエン?
っていうありきたりな展開だったらがっかりだなと思ったら、攻めはその斜め上を行く素敵なバカボンでした。
受けは攻めに対して『頭に花咲かせてるバカボン』と心の中で称してますが、頭に花咲かせてるのは自分だよと突っ込みたくなる妙な29歳です。
真面目だけが取り柄のもっさい公務員が、頭をひねって考えた芸が白塗りで手品とかぴよよんパンツって…
攻めには全否定され散々な悪評でしたが、私は想像しただけですっごくウケ ました。
着物代800万円のために身売りすることも痛いことも怖いこともなく、言葉はきつくてもひたすら甘い溺愛の日々です。
仮性包○に対する芸術的な美の考察が素晴らしすぎて崇高なもののように思えくるかもしれません…。
冒頭は面白い展開で、これからどうなるかワクワクしていたのですが、なんだかあっけない印象でした。
淡々としているというか、激情を感じないというか。
攻めが何故受けに惹かれたのかもあまり分からず、優しくさせて餌付けされてすぐ絆される受けもお手軽な感じがしてしまいました。
友人との賭けのネタも取って付けたような唐突感がありましたし。。
ただ、ちょいちょい挟んでくる小ネタは面白く、ぷっと吹き出す場面も。
またイラストが美しいのですが、華麗すぎて、受けが外人にしか見えず、イメージと違うため、のめり込めませんでした。
好みの問題かと思います。