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セレブ結婚相談所で始まる恋♥
kimajimedanshi no okiniiri
電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきなし(読みたかったなぁ)。
このお話もそうなのですが、家事(主に料理)で心(胃袋?)を掴むお話は割と多い様に思います。
これが男性×女性だと「ヘッ」って思っちゃうんですけれど、男性同士だとあまりそう思わないのは何故なのでしょう?
風見は結婚相談所に入会しておきながら、お見合いパーティでは様々な女性に粉をかけ気を引いた末に結局誰とも本気にならずに、パーティを引っかき回してぶち壊すことを繰り返すため、彼の担当である昭人は今日も「真剣に探すつもりはないのか」と小言を言わざるを得なくなりました。臆せず、はっきりものを言う昭人は風見のお気に入り。のらりくらりと「浮気性の相手を探している」などと、結婚自体を信じていない様なことを言い続けます。風見に本気になって欲しいと昭人が提案した相性診断の結果は、最高のマッチングでもたった22%。風見は昭人とのマッチングをするよう要求します。結果は86%という奇跡の相性!こんなに相性が良いのだから、昭人が自分と暮らして結婚生活の良さを教えて欲しいと迫られて昭人は週末同居を了承するのですが、風見は『嫁』の昭人にいたずらを仕掛けてきて……
風見が愛情に薄い家庭で育ったことは割と早い段階で明らかになります。
対する昭人は、家事能力が抜群で、気配りがきき、頑張り屋さんで可愛らしいという、愛され型の22歳なので「風見と真逆に育ってきたんだろうなぁ」と思っていたんです。
ところが、お話の中盤で大どんでん返しがあります(具体的には書かないでおきますね)。
コミカルに進んできたお話が、ここで変わるんですよ。
その後、風見は昭人から距離を置く様になるのですが(これがよく解るのよ。風見、いい人じゃないか!)その結果、今度は昭人が風見を追いかけざるを得ない心持ちになっていくのです(なんだかんだ言って、可愛らしいタイプの昭人くんも男の人ですから。逃げるものを追いかけちゃうんだね)。
この辺が、とても上手い。
古い作品の所為もあるかもしれません。
ものすごくドラマチックという訳でもありません。
『予定調和』って言ったらその通りなんだけど。
でも、もう少し評価されてもよいお話ではないかと思うんですよね。
ちょっと沈んでしまって、ほっこりしたい時とか、良い薬になるのでは?
黒目勝ちの小動物系かわいこちゃんが、ハイスペック攻め様に翻弄されるお話?
お仕事に前向きにまじめに取り組んでいる相馬は、ハイスペックでどんな女性でも選り取り見取りなはずの風見のちゃらんぽらんな態度が許せなくて、、、。
この二人、結構最初から相思相愛なのはバレバレです。
でも、お互いにそれと気づいているのか、いないのか。
たっぷりばらまかれる冗談交じりの甘い口説き文句と、一方的に与えられる快楽に、心はすれ違ったまま、なし崩しに体の関係だけに溺れて、、、と、なりそうで、ならない。
きまじめ男子くんの真っ直ぐさに触れた風見は、自分も変わろうと努力し始めます。
なかなか真面目でいいお話でした。
若干22歳ながら真面目で優秀な結婚アドバイザーの相馬と、上客ではあるものの真剣に結婚相手を探そうとしない困った御曹司・風見のお話です。擬似結婚生活を体験させるために同居を始めるというやや強引な設定ですが、表紙絵イラストのイメージそのままの可愛らしいお話でした。野原滋さんは初見が「百年の初恋 犬と花冠」だったので、こういうライトな現代モノの印象がなく、そのぶん新鮮でした。
相馬はその背景ゆえか、若いですがとてもしっかりしていて仕事にも前向きでとても良い子です。風見も、あらすじでは「引っかき回すのを楽しみにしている」なんて書かれているから余程ひん曲がった人物かと思ったのですが、ソフトで飄々としている印象のほうが強く、完璧な王子様というよりは地に足の着いた大人の男性でした。ただ…こういう良い人同士のお話で、同居が転機となるはずの物語もそこまで大きなアップダウンがなく、全体的に平坦な印象になってしまったかなーと思います。
ところで「年の差ラブストーリー」とありますが、22歳と27歳の二人も「歳の差」になるんですかね…。
セレブ専門の結婚コンサルタントの昭人と会員風見のお話。
風見は当然セレブなのですが、結婚する気があるのかないのか飄々としていて、昭人はそんな風見にあれこれとお相手の世話をします。
昭人は仕事に真面目で一生懸命なキャラですが、ツンデレというよりクーデレ。
昭人を見ていて、意外と自分は可愛い系のクーデレって縁がなかったことに気がつき、新鮮で面白かったです。
風見が、軽く口でちゃかしても淡々と会話をすすめる昭人。
二人の掛け合いがなかなか面白かったです。
結婚の相性診断で相性抜群だと判断された二人。昭人が結婚のよさを教えるためにしばらく風見の通い妻(?)になるというもの。
設定はちょっとありえないような気持しますが、組み合わせが好みだったので楽しめました。
しかし昭人が最初から真面目なクーデレに見えたので、「夜の相手も当然して」といわれて何度も体を重ねてしまうのはキャラとぶれていて安易な気がしました。
通い妻になったのはいいものの、風見は本気か冗談かわからず、部屋にしょっちゅう別の人を連れてくるし、「来てたの?」という感じだったのがそれはないんじゃ…という感じでした。
そのうち風見の友人の二宮が二人の間にはいって二人の関係を引っ掻き回してきます。
ライトで読みやすいのですが、起承転結が曖昧で、何をメインにしたいのかわからず、途中までは私はお話のよさがイマイチわからないでいました。
しかし後半はべたながらわかりやすい展開で遅まきながらラストあたりが好みでした。
私は別の男性に薬なりお酒なりを盛られて襲われかけて攻めに助けを求めるという、べたな展開がいくら使い古されていようと好きなので、この雨降って地固まるというオチは好みでした。
昭人には事情があり、結婚や家庭に自分なりに憧れがあるのですが、そこが重くならずにライトに書かれているのもよかったです。
さらっと読み終えてしまう印象ですが、シリアスすぎないお話を楽しみたいときにおすすめだと思います。