型にはまらぬ恋だから

kata ni hamaranu koi dakara

型にはまらぬ恋だから
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×27
  • 萌10
  • 中立5
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
3
得点
68
評価数
25
平均
3 / 5
神率
4%
著者
金坂理衣子 

作家さんの新作発表
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イラスト
佳門サエコ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784403523700

あらすじ

町工場の若社長・浬(かいり)は、取引先の御曹司・坂城と恋人になれて幸せの絶頂だった。
けれど恋人だと思っていたのは、自分だけだったようで!?

表題作型にはまらぬ恋だから

坂城隆弥,大手企業『SAKAKI』課長で社長令息
宇津木浬,下請工場『宇津木モールド』若社長,24歳

レビュー投稿数3

工場もの

工場もので、お仕事ものです。現場ものの作品は好きなのになかなかないので、このお話は楽しめました。
お仕事よりもきちんと恋愛ものに重きを置いてるので、お仕事ものは苦手という方でも十分楽しめるのではないかと思います。

受け視点、攻め視点、両方の視点が読めてバランスも取れていました。
すれ違いの多いお話なのですが、不思議な事に、最初受け視点で読んだ時は酷いと思った攻めの言動も攻め視点で読むとむしろ好感を持てて応援したくなります。

父親から小さな町工場の後をつぎ、まだ若いのに大学にもいかず一人で頑張る浬と、取引会社の課長坂城の恋物語です。二人は出会ってすぐに互いに好意を持ち、お付き合いを始め甘くてラブラブの順風満帆、かと思ったら、浬の工場の経営が悪化してから二人の関係がおかしな方向に崩れて行きます。
坂城は仕事のできるイケメンで社長の息子なのですが、人を信じられない人間で、仕事をもらえるために浬は自分と付き合っているのだと思ってるんですね。

必死に、好きだから付き合っているんだと説明する浬と、それでも構わないからできる限り援助はするという坂城。
すれ違いというよりも、話が噛み合ってないという感じでした。
本当にこの人の分からず屋ぷりが酷いので、酷い攻めだと思うのですが、私ははむしろこの人のダメっぷりが結構可愛く思えてしまったというか…。普段、受け側の肩をもってしまうことが多いのですが、このお話は攻めの坂城よりで読めた気がします。
しかしこの攻めキャラを許容できるかどうかで感想が別れそうな気も。

浬がいくら坂城に対して怒っても、何を怒っているのかわかろうともしない坂城の態度は酷く感じます。
一人で工事の経営に奔走し、やせ細りながら頑張る浬の様子は痛々しかったです。
一話が短いので最後はあっさりな気もするのですが、このくらいのすれ違いは重すぎるということもなくて、ちょうどいいくらいに楽しめました。

後半は坂城視点で、工場をたてなおし順風満帆な二人の間に邪魔が入るというストーリー。
ですが、本当に嫌な人はいなくて、綺麗にまとまっていた気がします。
坂城はイケメンなのに、結局へたれなんですよね。
今まで自分の事を財布としか見ていない友達や恋人にしか恵まれてこなかった坂城と、素直に純粋に育った浬。
正反対の二人ですが、それがとても良い味をだしていたと思います。

2

攻めザマア?

大会社の息子×下請け会社の若社長。
個人的に、ひどい攻めがひどい目に遭うBLにカタルシスを感じるタイプなのですが、この本の帯に「攻めザマア展開」ってあおりが書いてあって、ええっひどい攻めがひどい目に遭う小説をそう呼ぶんだ、と衝撃を受けました。誰が名付けたんだか知らないけど、秀逸なネーミングだなー。
でも肝心の「攻めザマア度」は低かったです。攻めが、受けが仕事をもらうために自分と寝ていたと思っていて、それに怒った受けに去られるってだけ。どうせならまるっきり受けが消息を絶つとかして、攻めが精神的にも肉体的にもフラフラになりながら受けを捜したりしてくれないと…。

3

型にはまらぬ

恋人だと思っていた坂城から、自分との関係を枕営業だと思っていたと告げられてショックを受ける浬。仕事にも恋愛にも疲れて心身ともにボロボロになった彼は、逃げるように故郷へと帰るのだが―…というお話です。

二話収録されていて、第一話の序盤がプロローグ、それ以降が本編、第二話は坂城視点でのラブラブなエピソードという感じになっています。

攻の心ない誤解により生じた修羅場から物語が始まるという面白い展開の作品でした。浬よ、もっと怒ってもいいんだぞ!と思いつつ、必死に挽回しようと頑張る坂城も健気で、それぞれ応援するような気持ちで読みました。浬は、思考は乙女ですが、社長として仕事にプライドを持っている様子が逞しくて良かったと思います。

レビューを書きながら「あ、型にはまらぬってそういうことか」と気付きました笑

1

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