ココナッツ
jingunaki yome
『仁義なき嫁シリーズ』の電子版短編集です。
本編同様、攻めは大滝組若頭補佐の周平。全体のしのぎを仕切る、組織ナンバー2。
受けは元こおろぎ組のチンピラで、現在は名実共(諸事情で戸籍は女)に周平の妻である佐和紀。
★プールバー★
視点は周平。
佐和紀が最近始めたビリヤードで周平と勝負するお話。
といっても勝負シーンは短めです。
その前の、ホテルラウンジで周平と構成員で確か初登場である田辺の佐和紀関連メインの会話と、勝負から雪崩れ込んだビリヤード台えっちにページが割かれております。
視点が周平だからか、もう、佐和紀が可愛くて可愛くて仕方ないというのがありありと伝わってきます。
やっぱりこのふたりはラブラブが良いですねー。
佐和紀の、素直になりたいけど恥ずかしかったりどうして現したら良いかわからない不器用なところが、本当愛おしいです。
★サマータイム・ブルース★
視点は、周平の舎弟で現在は佐和紀つきの石垣。
佐和紀つきは岡村、石垣、三井の三人。
とにかく佐和紀がチンピラのように喧嘩をしないか、無茶をしないかを見張る役目でありますが、きっと三者三様気苦労で五年ははやく禿げそうですね。
内容的には三巻のラスト辺り。
石垣が佐和紀への想いを認めて、それを自分なりに置き所を決めるような内容かなあ。
周平と佐和紀の関係を、一歩引いたところで見つめることでよけいに見えるものもありますね。
これは佐和紀が、三巻で石垣へ放った台詞がかなり効いていました。
★オレとビーチとカキ氷★
視点は三井。
三井が石垣と共に、佐和紀につきしたがってやって来たのはビーチ。
そして目的は喧嘩。
もちろん佐和紀が体を動かし、遊ぶためときています(苦笑
三人の舎弟の中では一番軽くチンピラかヤンキーのような三井ですが、頭は悪いけれど馬鹿ではありません。
佐和紀の孤独も周平への愛情も良く見ています。
このお話を読んで、ちょっと三井の見方が変わりましたね。
そして今までは語られるだけであまりシーンとしては登場しなかった、いわゆる通常業務と呼ばれる組関係の仕事やら周平への信奉やらも書かれています。
この短編集が秀逸なのは、こういう本編でこぼれている所をフォローしてくれていることですね。
やっぱり短編集ってこうでないと。
しかし三井、あなたってば周平に対して、自分が女ならばお金を出しても抱かれたいなんて年に何回も思っちゃってたのね…
★夜とキス★
視点は周平。
佐和紀は周平と結婚することで、こおろぎ組を抜けていった組員らを戻して貰えることとなっていました。
佐和紀は無邪気に喜びましたが、その後始末をしている周平にはイラつくことばかり。
筆頭は、佐和紀をモノにしたかった元こおろぎ組の幹部たち。
彼らの壮行会は周平には息苦しく腹立たしいことばかりでしたが、それを佐和紀に嫌味っぽく当たらないのが大人なんですよねー(うっとり)
佐和紀はドンだけど、もちろん周平の苛立ちは理解しているから「あいつら、殺してやろうか」とか言っちゃう、そしてチュッとか可愛いキスしちゃうわけですよ。
ぐは!うっ、わたしがヤられましたよ…
いつまでもこうやってイチャイチャしてられると良いのですが、五巻からはまた何か起こりそうで読む前から心配ですよー。
短編集。同人誌をまとめたようなファンブックの趣があっていいですね。
普段は佐和紀視点なので、周平や世話係の視点で読むと、非常にお得感があります。
「プールバー」
珍しい周平視点。こういう甘いのは安心してにやにやできるのでいいですね。
スピンオフ「刑事に~」シリーズで刑事とあれこれしちゃう田辺(昔佐和紀と一絡みあったヤクザ)が登場。
「夜とキス」
これも周平視点。もてもてな佐和紀にイライラする周平。
「サマータイム・ブルース」
世話係2番手の石垣視点。石垣はインテリ設定で普段は岡村、三井よりやや影の薄い存在。
「オレとビーチとカキ氷」
友達ポジションの三井視点。これは後でもあまりなくてかなり珍しいかな?
普段バカ役の三井ですが、それだけじゃないんだぞ、というあたりの空気が出てます。
いやなことがあるとケンカで憂さ晴らしする佐和紀。そしてめっぽう強い(まわり迷惑)。そんな佐和紀のお供は三井と相場が決まってます。佐和紀に欲情しない貴重な存在。
まあ、もてもてだね、佐和紀。
ココナッツ
カイさま、こんにちはー!
もうもう我慢できず、昨日Kindle版を最新刊まで買っちゃいました(^^;;
なぜか今、仁義なき嫁シリーズのKindle版が半額になっているんです。300円くらいかな。
わたしはスマホに無料Kindleアプリを入れて読んでいます。
もう、買っちゃった方が良いですよーー!(^m^;)
イラストはもちろん紙版の方が良いので、脳内はそちらで再生しております。