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rien no kikoushi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
梨園の貴公子シリーズ最新作はスピンオフで前作にも出ていた妖艶な女形の紫川(志信)が
もちろん受け主役での1冊です。
結果的には攻めである、これまた前作でも要所要所に出てくる竹林の二代目社長悟と
同じく攻めで志信の初めての相手である暁との濡れ場もある複数関係ありの作品ですが
三角関係と言うような話ではなくて、志信が芸の肥やし、あるいは自分の役者として
うまく立ち回るために身体も使うある意味貞操観念が低い主人公の芸が1番、
でも時の流れと共にいつしか知らず知らずに大事な相手になっていたけれど、
普通の恋愛とはちょっと違う大人のラブでした。
貞操観念が低いし、誰か一人のものになることが無い志信ですが、後半になると
様々なしがらみや人間関係があるなかで、自身の1番の信仰者とでも言うべき
竹林社長の悟とはまるで運命共同体以上の関係かもしれません。
悟に対しては彼が幼い時から懐かれて、ほだされて初めは志信の抱く側だったリバ、
それが年下の悟が成長し、力を付けていく段階で関係が変わります。
悟の志信への思いはかなり深くて、志信の文字通り芸の肥やしになっている姿は
いじらしい以上に下手をすれば狂信に近いのかも知れませんね。
ハッピーエンド的な甘い話が好みの私ですが、たまにこんな大人のラブもいいものだと
前作とはまた一味違った作品で楽しめました。