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factry
アワードノミネートですか。
個人的な作品の感想としては語り口が好みではないです。端々で現実味や人間味を出そうと言うのは見て取れるのですが、かえって鼻についてしまうもので…。
レビューでリアルだと評している方が多いのは何をリアルとするかの差なのでしょうが、事細かい描写が取って付けたように感じられて、あらすじで書かれている程度の流れしか頭に入って来ませんでした。
それと、気になっているのはレビューの数です。
この作品では「レビューを書いたら特典SSをプレゼント」というキャンペーンを行っていましたが、この作品には30件近いレビュー、同作者の後発の作品には15年2月現在、一桁台のレビューしかついていません。
この作品にもキャンペーンに関係なく書かれたレビューが少なからずあるはずですが、(その方々には、せっかくの評価を疑うようで本当に申し訳ありません)残念ですが、ここまで差があると作品の内容ではなくキャンペーンで評価数を伸ばしたように映ります。
無報酬でもこの作品を評価したいと思う人が純粋にどのくらいいたのか、判断がつきません。
高評価の数=作品の評価の目安として比較検討する方もいると思いますし、私自身もそうですが、こういうキャンペーンを行った作品とそうでない作品とでは、公平性に欠けると思います。
あくまで個人的な感想、意見ですが、こういう考えの読者もいるとして、参考になればと思います。
何ヶ月か前、こちらのサイトトップ5内にランクインしていた頃から気になっており、先月フェアを知り購入しました。
コミュ障で話しかけても返事すらしない糸島と、糸島に淡く恋心を抱きながら、糸島へずっと挨拶・話しかけを続けるバンドマンの香鹿。ずっと一方的に話し掛けて返答してもらえなくてもも滅げない香鹿が可愛く、そんか香鹿とのやり取りを経て少しずつ態度に変化をみせる糸島が愛おしかったです。
一番グっとキタのが、感情高ぶり思いのまま押し倒して糸島を失望させてしまった翌日から毎日のように隣に座ってたお昼休みもずっと避け続けた香鹿へ、糸島が毎日、香鹿の席をとってお昼時間香鹿を待っていると知ったときです。感極まって泣いてしまった休憩室。私もお昼休みに読んでいたので端から見ると不審者だったかもと後から焦りました。
香鹿と糸島の場合は、香鹿視点で物語が進み、元カノとまだ付き合ってた頃からスタートしています。バンドの解散危機や彼女との暮らし、糸島への想い。香鹿の生活が垣間見れます。描写は間接的ですが、男女間のSEX表現もありますので、苦手な方は注意です。
彼女との関係が冷めている時に糸島へ心動いているので、香鹿の心が糸島からいつかは離れるのではないかと、私はずっと不安でした。が、そんなこと無かったのでホッと一安心。
風子と香鹿の場合
香鹿と糸島の勤め先のパート:風子さん視点。気配りが出来てさり気なく優しい香鹿へ恋愛感情のようなものを抱いております。風子さんの家庭や香鹿とのやり取りが中心のお話。なぜ風子さん?と思いましたが、他人からの香鹿・糸島の見え方を読めて楽しかったです。しかし、わざわざ風子さん視点があるのなら、第三者から観た香鹿と糸島の関係性をもっと取り入れて欲しかったです。糸島と糸島の保護者的存在の香鹿。あんなに露骨に糸島へ言い寄ってるのになぜ女性陣よ気づかない?いや、気づいてて見守ってたのかな?
糸島と香鹿の場合
ここでお分かりと思いますが、糸島視点です。香鹿視点では得られなかった糸島の心が手にとって分かります。なぜ心を閉ざしたのか原因もバッチリあります。糸島視点でも、実際に口にした言葉と言うよりは、心の声と糸島の行動描写が多いです。時系列は香鹿視点の直後くらいから。糸島をより一層愛おしく感じました。言葉より行動でものを言う表現がキュンキュンしました。糸島視点では香鹿のデレぶりが半端ないです。好きすぎて手を出せないぎこちない距離感も萌えました。
香鹿と糸島のその後の場合
対等を望む糸島と無自覚で甘やかす香鹿。付き合っているのか曖昧だったのが、ここで恋人らしくなります。自らの意志で行動するようになるまで成長した糸島がやっぱり愛しい。香鹿と糸島の視点が同じ時系列上で交互にあるので二人の想いが溢れて温かい気持ちになりました。
もっと読みたいけど、この終わりで良かったと感じるラストでした。後半からキスはいっぱいあるけど、本編で体を繋げることはありません。触れる程度です。そんなやりとりが返って萌効果を倍増させました。
BLの実写化が進む中で、あまり実写化自体に免疫のない私ですが、演技派の俳優さんたちで映画化して欲しいと強く感じた作品でした。
これって、コジカちゃんがいい子だったなぁって話かな。
構成は何章かに分かれていて、コジカちゃんが糸島を好きになる話の間に、同じ工場で働いている中ではちょっと若い方の風子さんの話が挟まっているのだけど、自分の年齢的には、このはなしが結構ぐさっときた。
この話をメインにして、コジカと糸島の話は風味付け程度にさらっと流すと、いい感じの映画か、2時間ドラマになりそう。
逆に言うと、普通の小説としては十分おもしろいけど、BL的にはやっぱりちょっと薄かったかも。
だからといって、糸島がいじめられる描写が延々と描かれたりしたら、それはもっといやだけどね。
たぶん、これをwebで読んでいたら、もっと好きになったと思うよ。
セルフつっこみ
で、結局のところ、この「ファクトリー事件」は何だったのかって考えると、
この本にちゃんとレビュー付けたのって、今の私のを含めて3本目かな?
普通に新刊で、これだけ評価ポイントが入っているにしては、黙殺っぷりが酷いよね。
この作品ってwebで連載されていたものらしいから、そっちのファンが大挙してこの本のためだけにチルチルに登録してレビュー付けた?さすがに自演とか、出版社が宣伝のためにレビュー付けまくったとは考えたくないけどね。
この内容で、この程度の性表現だったら、むしろBLとして売られるより、図書館においてもらって、普通の人に借りて読んでほしい本。
チルチルでしゅみじゃない票を集めちゃうよりは、ファンだか出版社だかの方は、今度は図書館リクエスト攻勢をかけるのがよろしいんじゃないでしょうか。
確かに素晴らしい小説でした。
では、素晴らしいBLでもあるかと問われたなら
評者は素直に首を縦に振る事が出来ません。
評者はこの作品を男同士の恋愛も構成要素に含んだ
大人向けのライトノベルと認識してしまっているからです。
BLであると言い切るには今ひと匙何かが足りないのです。
BL小説とその他の小説を区分する為に決定的な何かが。
本作では評価の区分はBLとして揺れたか揺れないかで
つけさせて戴きました。
BLと言う括りを抜きで評価するなら、限りなく満点に
近い評価をためらいなくつけるでしょう。
ローズリリィさま。
諸事お気になさらず。
葡萄瓜さま
お返事ありがとうございました~(^o^)/
コメント内容が不適切だったようで、葡萄瓜さまにも不快に思われた方にもご迷惑をおかけしました。
申し訳ありませんでしたm(__)m
それだけ皆さま端から端まで読んで下さっているんですね~、すごいなぁ。
次回からはこういった内容は、メールにて質問させて頂きますね。
その時はよろしくお願いいたします(^^)v
ローズリリィでした。
ローズリリィさま、ご活躍いつも拝見しております。
話の筋の骨太さや挿絵に頼らないと言う硬派な部分で
この本に好印象は持つものの、BLであると言い切るには
肝心の男同士の何やらと言う描写が控え目以上に
控え目かなと感じてしまいました。
お互いが相手に対して誠実に向き合っているにも
拘らず、です。
女性視点でも何処か煮え切らないものを感じるのですね。
いっそ書くならサイドストーリーとは言え
じっくり向き合って貰っても良いかと。
文庫化が成立するなら講談社文庫化河出文庫辺りが
適切かな、と愚考します。
葡萄瓜さま
はじめまして、ローズリリィと申しますm(__)m
高評価の方に囲まれた中での中立レビュー、共感致しました。
あまりにも嬉しかったのでついコメントしてしまいました!
私もお話は面白い、とは思ったんですが。
これってBL?小説…?と思いました。
女性キャラが出てきたり、目立つお話はわりと好きな方なんですか。
これはBL小説として読めませんでした。
なんだろう?
いったい何が足りないんでしょうね…?
女性視線を取り入れるなら。
金髪女子から見たお話も書くとか、風子さんが二人の関係に気づくとか。
そういう同性愛に対する、周囲の気持ちが書かれていないからでしょうか?
…色々考えても、よくわからずなままの作品です。
勝手な事をつらつらと、スイマセン☆
ローズリリィでした。
人物一人ひとりの心理描写や物の背景がとても丁寧に描かれているので、リアルに感じました。
私は特に香鹿と金髪ギャルのシーンが好きで、読み返す度ににやけています。笑
所々にフフッと笑える要素があり読み進めるのが楽しみであり、ここを読んだら終わってしまうともったいなくも感じました。
BLというジャンルですが、是非たくさんの方に読んで頂きたい一冊です。
とにかく、主人公たちを取り巻く女性がいい!!
特に風子さんは秀逸、コジカちゃんとのドーナツデートがたまらん!糸島の様子を聞くためだったとわかっても尚コジカちゃんにときめく風子さんが読んでいる自分に重なります。風子さん、泣けました。
香鹿と糸島はもちろん、それだけで「わぁー!!」なわけでいいんだけれど、工場に通う、働く仲間の中の二人として描かれていて『ファクトリ-!』なんですね。
共に働く東原さんたちも、コジカちゃんの元カノもみんなそれぞれ現実感があふれています。BLといえばBLなんだと思いますが、それだけでないと思いました、好きだなぁ、阿賀さんの作品
頑張るコジカちゃんと…そんなコジカちゃんに出会った糸島のふたりの恋がかわいくてかわいくて♥
これからふたりでいろいろなことを経験して乗り越えていってほしいな♪♪
ふうこさんのお話は少し泣けました!
工場の従業員やパートさんのことなど…現実味があってたくさん共感できるすごく読みやすいお話です♪
何回も読んで何回もほっこりあったかくなりたい一冊です♪
現実離れしていない、何処かに居そうで、何処かにありそうな工場での物語です。
糸島のことが好きで好きで仕方なくて、距離が近くなればなるほどその思いは大きくなる香鹿。友達になりたいのに、好きであることをやめられない、男同士ならではの葛藤が、少し苦しく、ほんのり甘いです。
大きな話の進展や、濃厚なエロはありませんが、穏やかで柔らかい内容がとても感情移入しやすく、読みやすいです。
一つ星を少なくした理由は、視点が香鹿、フーコさん、糸島の三つに別れているのですが、フーコさんの視点の話の中に、二人の内容があまり含まれていなかったためです。もっと二人の話を読みたかったので、フーコさんの話が私には少し多く、物足りなさを感じました。
しかし、他はとても満足しています。表紙のイラストの絵と人物像がピッタリ一致するのも、頭の中で想像がしやすかったです。読みながら「あぁ、この人か」と照らし合わせながら読みました。
途中手を止めたくなるような大きな辛いシーンがなかったので、とても読みやすい本でした。
この本は3部に分かれてそれぞれ別の視点から書かれているんですが、濃い目のBLを望んでる人には物足りないかもしれません。
でも、阿賀さんが書かれるものはいつもその生活、行動、周囲に至るまで本当にリアルで誰かの日常を切り取ってきたような文書だと思うのですが、この作品にもそんな様子がよく現れていると思います。
工場で働くいろんな人がそれぞれに抱える日常を日々頑張って生きている。
読み終わった時に、私も頑張ろう!と思える小説でした。
主役の二人に関しては、まだまだこれからお互い努力して進歩していってね!とエールを送りたい気持ちです。
さらっと読める内容ですが、私はBL初心者の方よりもそれなりに色々読んだ方に読んでもらいたい1冊だと思いました。
ちょっとヘタレだけど真っ直ぐなコジカちゃん。
人との関わりを極端に避ける不器用な糸島。
そんな二人が一生懸命に恋をする。
その姿が本当にいとおしいです。
男性同士だからこその葛藤、手探りの恋。
優しく、あたたかく、時に切なく、ゆっくりと進む恋。
ポンポンポンとは進まないお話ですが、そこがこのお話の魅力です。
ゆっくり歩みよる二人に、心がふわっと、じんわりとあたたかくなりました。
レビューを拝見してると、風子さん視点のお話は賛否両論のようですが、わたしは大好きです。
高校生のお子さんがいる風子さんですが、20歳のわたしでも風子さんに至極共感しました。
人間関係の難しさも、
家族とのすれ違いも仲直りも、
「ぜんぜんだいじょうぶ」も、
告げることも叶うこともない恋心も、
ずっとタンスにしまわれているワンピースも、
全部心に響きました。
悲しいわけでも苦しいわけでもないのに、涙が出ました。
風子さんという人が、本当に好きだと思いました。
工場が舞台という決して派手ではない設定ですが、それがこのお話をより良いものにしていると感じます。
今この瞬間も香鹿と糸島は生きているんだと、そう思えます。
阿賀先生のお話はどれも、二人が今もこの世界のどこかで一生懸命に恋をしていると思えてしまうお話です。
男性同士の恋ですが、それくらい自然にスッと心に入ってくるお話です。
恋愛はもちろんですが、彼らの人柄、生き方にもぜひ注目していただきたいです。