Krovopizza
anoai ni itaburaretai
四作品の番外編同人誌。
『雪の褥に赤い椿』の番外編目的で購入。
本編で描かれなかった、より深い愛情に感動しました!!
また、スピンオフ元である『恋愛派閥』番外編がすごく面白かったです。
■【ある代議士の告解】from 雪の褥に赤い椿
国会から故郷へ帰ってきた矢神は
出迎えてくれる朝加の笑顔に癒されつつも、
ある秘密を彼に打ち明けるべきか迷っていた。
それは、幼いころ朝加の母親が出て行くよう仕向けたのは
自分という事実で…。
いくつになっても、矢神にとって朝加は昔と同じ、
冷たい母親の愛を求め続ける、健気な子供のままなのですね。
純真な笑顔を守りたいし、母親に朝加をとられたくない。
矢神の積年の愛情が痛いほど分かります。
でも、朝加にとっても、ようやく手にした
今の矢神との関係は何物にもかえがたいもので、
母親より何より「晃ちゃんが一番」と言い切る深い愛に
じーーーんときました。
朝加の母親は、朝加を愛しておらず金をせびるのみ。
美しい能登半島に、原発を誘致したい地元業者がいる。
世知辛い現実を生きているからこそ、矢神と朝加が二人きり、
子供の頃そのままに過ごす時間の綺麗さが際立ち、
哀しい話ではないのに、何かこみ上げてくるものがあります。
これからも、お互いを守るため戦いながら
ずっと仲良く生きていってほしいです!
(ダイスケも長生きできますように…!!)
■【彼の愛にいたぶられたい】from 恋愛派閥
この二人はカッコよすぎでしょう!!
優秀でスキのない与党幹部(受)が
いつも国会でやりこめている年上の野党議員(攻)に
プライベートでは散々ヤられまくり、そうされることに
快感を覚えている。
でも高透(攻)は決してただのヘタレではなく、
瑞木(受)の政治家としての手腕を認め、もっと上にいけるよう
陰ながら支えているのです。
旅館での濡れ場のエロさと、ふと真面目になるギャップにやられました!
※この旅館は矢神の実家なので、
『雪の褥』の面子(坊ちゃん議員と美青年秘書と老犬w)も
チラッと登場します☆
そのほか、『シナプスの柩』と
関連作『あなたは僕をあいしていない』の番外編も良かったです。
四作品とも、
政治とカネの問題、トラウマ、紛争など
ままならない現実がしっかり土台に描かれているからこそ
それでも惹かれあう男たちの愛が劇的にロマンティックに
伝わってきて、番外編といえど壮大なドラマを感じます。