今宵スイートルームで

koyoi suite room de

今宵スイートルームで
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
4
得点
32
評価数
11
平均
3.1 / 5
神率
9.1%
著者
火崎勇 

作家さんの新作発表
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イラスト
亜樹良のりかず 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
価格
¥855(税抜)  
ISBN
9784344830547

あらすじ

ラグジュアリーホテル「アステロイド」のバトラーである浮島はスイートルームに一週間宿泊する岩永から専属バトラーに指名されるが。

表題作今宵スイートルームで

浮島の勤務するホテルの客で金融関係会社社長
外資系ホテルVIP専用スィート階のバトラー

その他の収録作品

  • お客様のご要望(雑誌掲載作)
  • あとがき

レビュー投稿数4

お仕事がちょっと中途半端かな

ホテルのエグゼクティブを対象とする、バトラーサービス。部屋付きのバトラーが、浮島のお仕事。そこにやってきたイケメン敏腕社長、岩永がお相手。

ほぼホテルの部屋という密室でくりひろげられる攻防。くっつくまでの、お互い譲らない掛け合いが面白い。火崎作品に多くて好みです。

焦点となるのは、部屋付きの間にプライベートな関係を許すかどうか、という点。浮島は仕事を全うするというプライドがあり、バトラーの間はプライベートを持ち込まないで欲しいと主張。しごく真っ当ですね。
一方岩永はなんとか浮島を押し倒そうと躍起です。
いちゃいちゃを入れるのが宿命とはいえ、結局浮島が折れて、お仕事中にあれこれしてしまうのが納得がいかず、今ひとつのれませんでした。

0

客とバトラー

表題作とそれより少し短い中編の2本が収録されています。
浮島の目線で進みます。

「お客様のご要望」
バトラー・浮島(受け)は、七日間スィートルームに連泊する岩永の世話をすることになった。下着を見せる姿でドアを開けたり、セックス前後を隠そうともしないばかりか、浮島に誘いをかける始末。だが、そんな岩永との駆け引きのような会話が浮島は楽しくて…。

「今宵スイートルームで」
ホテルに泊まりにくる岩永に、浮島が客として扱おうとしているのに、恋人同士なのだからと無茶を言って困らせる。そんな中、ポール・グレイという客が浮島を指名してきて…。

浮島と岩永の会話は大人の駆け引きでお洒落で面白いです。特に、浮島の切り返し!「ご想像はお客様の自由」には笑いました。

ただ、岩永に惹かれる要素が感じられなかったのが、ハマれなかった原因だと思います。確かに精力的で男としては魅力的なのでしょうが、前半の話では誠実でもないですし、後半の話では浮島が信じられずポールに試させ、紐で縛って弄ぶ。…ううーん。だから、浮島を同性愛者にしたのかな?ノンケならハードル厳しい気がしてます。

俺様で強引なくせに寂しがりで弱い攻め、隠れSバトラーの敬語受け、大人の駆け引きがお好きな方にお勧めです。

1

会話のやりとりが好きなんですよー

会話がね、大人っぽくてスマートなんです。
でも完璧に大人!かっこいい!ではなくて、どこか脆さや子供っぽさも感じられるというか。
簡単に言ってしまうと、プライドのある男同士が惹かれあって、言葉のミスですれ違って、そしてごたごたしながらくっつくという流れ。
なのですが、これはごたごた部分が予想外のビックリ内容でした。

前半は、客である岩永(攻)とバトラーである浮島(受)が出会ってからくっつくまで。
ラグジュアリーホテルで働く浮島は、岩永から指名されて部屋付きでお世話をすることになります。
仕事をしているときは真面目に精力的に、仕事を終われば人として尊敬できない様子の岩永に振り回されて、でも傾きそうな心を押さえつける浮島。
岩永のほうはというと、仕事外の節操のなさには実は理由があって…

浮島の見た目に反して強い心に触れて、岩永も変わるお話です。
ですが生まれ変わった岩永にビックリです。
そ、そういう理由があったのかー!と。

後半は、この岩永のビックリがもとになって、すったもんだが起こります。
嫌味じゃない嫌な当て馬登場。
嫌いじゃない、こういう人w
ぜひとも今後も浮島・岩永を引っ掻き回してほしいものです。
でも引っ掻き回せば回すほど、浮島・岩永の仲は強くなりそう…と思わせるふたりでした。

とにかくポンポンと弾けるような会話が心地いいです。
火崎先生の書かれる大人の男、好きだわー。

3

私だけを愛すると誓うなら

2篇で一つの作品になっていて、表題が後半にあり1篇目が二人の出会い編で
後半に描かれている表題作が恋人同士になってからのストーリー。
久しぶりにどっぷり恋愛を堪能したと言うか、人を好きになると弱くも強くもなると
改めて実感してしまう作品だと思いました。

大人の恋愛の駆け引きが楽しめて、そうかと思えば傲慢で強気な男が本気の相手の
気持ちに不安があり、子供みたいな我が儘を言って困らせる。
仕事とプライベートの狭間で揺れ動くバトラー。
デキる男が不安と怖さを抱えながら苦悩しながらもプライドが弱音をかはせない。

出会い編は、まさに困ったお客と凛としたバトラーとの言葉と態度の応酬で
受けになるバトラーの浮島視点で描かれていて、攻めの岩永のon/OFFを
間近で見ていて、精力的でデキる男、でもプライベートになると男女見境なく
節操無しの姿を見せつけられ、見た目は好みの男だと、所詮観賞用でお客だと
バトラーとして誠心誠意職務に忠実な浮島。

そんな浮島に始めはセクハラ言動や行動をしていた岩永もバトラーとしての浮島を
心から認め、浮島の強さにある事情で心の奥深くに押し込めていた恐怖が
浮島の言葉で前に進む勇気を得る展開でもありました。
もっとも浮島は岩永の事情は何一つ知らないままで、いつしかお客と言う垣根を越え
一人の男として惹かれ、岩永がホテルを立ち去る時には恋に落ちている。

片思い的な切なさもあるかと思えば、再び訪れた岩永の姿を見て弱さの中に乗り越える
強さを、何事にも立ち向かう気力を見せつける男にすっかり落とされてます。
そんな思いは実は岩永も同じでどちらかに比重がかかるような恋愛ではなく、
互いに相手のために命をかけるのも厭わないような思いを強く感じる作品で良かったです

恋人同士になって甘い話があるかと思ったら、恋する心は強くも弱くもなるを
再び思い知らせてくれる内容で、二人の間にホテルの客として表れる岩永の友人が
ちょっとした波乱を巻き起こしてくれますが、それを乗り越えた時に二人は本当の意味で
相手に心の内をさらけ出す流れでした。
恋愛って甘いばかりじゃないのよねと、それでも愛は素敵なんて感想を抱きました。

6

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