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vip seiiki
作家さんの新作発表
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9作目のメインテーマは久遠が関わる跡目争い。3番手にも関わらず、1番手2番手にキーとなるコマとして使われそうになる久遠。食えない1番手三島にたいし、2番手植草は単純で、直接久遠をつぶしにくる。
被弾した久遠は身を隠すが、詳細を知らされない和孝は死ぬほど心配する(当たり前だ)。拉致されて連れて行かれた先は、久遠がお忍びで療養するコテージだった。
ここで付き添いで看病する和孝に成長を感じますね。ようやく同居への覚悟ができたか。
跡目争いは、久遠が三島を担ぐ形で三島に決着。久遠は若頭に。
上総(久遠側近)と谷崎(政治家秘書)の絡みはいつかあるのかしら。。
それにしても、一見今市子さんか?とみまごうた佐々さんのカバーイラストがきれい。
このシリーズも長いです、何度挫折しそうになったことかと遠い目に。
ロングランシリーズは10年ものが当たり前ですから今後も続くのでしょうね。
今回の「聖域」久遠や和孝にとっての聖域が描かれていたように思います。
前回からの後継者問題がこの回で決着して二人の間にも落ち着きと平穏が
戻って来たように感じるのですが、実は次回作への布石が散りばめられている。
そんな風に思えるシーンが出てきます。
二人が7年ぶりに再会する場所となったこの作品のタイトルと繋がるBM、
BMオーナーである宮原に何かが起こっている。
この作品は主役キャラに留まらず魅力的なキャラが多くていつも単独スピンオフを
期待してしまうくらいです。
読み終えて次が気になる、作者の思惑にうまうま乗せられているのかも。
跡目問題終結巻。
三つ巴の争いの均衡が発砲事件をきっかけに崩れます。
単純な植草が焚き付けられて久遠組に報復、爆発騒ぎとともに久遠が
撃たれます。
水面下のかけひきをしらない和孝は状況もわからず、久遠と連絡もつかず。
神経が焼ききれそうなときに拉致されてしまい、連れて行かれた先に…。
大きな動きはそこまでであとは久遠・三島の電話会談で着地点を決定、
過去の久遠の怨恨もひっそりと晴らされて当面は解決、という流れでした。
大筋は跡目問題を軸にして話しがすすんでましたが個人的には
宮原の言動が気になって仕方ない1冊でした。
事実、最後の行でもBMの今後を匂わせるようにして終わっているので
次巻は宮原を軸にしての話になると思われます。
久遠の過去がわかり、そして決着もついたのでメイン2人の過去の
しがらみはほぼ終わりっぽいものの、和孝がずっと気にしている
姐さんとのいきさつがさっぱりかかれていないのでいつかはっきりと
当時の心情が書かれるのでしょうか??
前巻は花嫁修業っぷり(笑)をみせてくれた和孝ですが、今回は
単身赴任(潜伏)中の旦那のところへ押しかけ滞在でした。
あいかわらずの武闘派和孝は今回もしっかり闘ってます。
そして久遠からはいままでになく甘さがにじみ出てます。
和孝を泣かせたくないからと上総に口止め。
組員がかためる別荘の庭先で素の会話なんて2人の関係を公言して
いるようなもの。
和孝も人目を気にしていろいろと恥ずかしがるわりにはしっかり
2人の世界に浸ってるあたり新婚さん(笑)
もちろん帰宅後は舅(冴島先生)にきっちりと叱られる二人です。
↑叱られるくだりは小冊子で。
お互いが相手への気持ちを正直に表現できるようになってきたから
こそ甘い空気が流れるんでしょうね。
そしてもうひとつ気になっている上総・谷崎コンビ。
果たしてキスしたのかどうかです。
一度のキス(とお使い)で二度と会わなくなるのか、キスを諦めても
細くつながって、いつか会える可能性を残すことを選んだのか。
久遠の和孝への想いのように、上総にとっての谷崎も'唯一の良心'
であることは違いないでしょう。
おまけの小冊子、前述のとおり無断外泊を叱られた二人です。
でも和孝は'やんちゃな孫'扱いでもっぱら久遠のみ叱責、それを
甘んじて受け入れる久遠…おじいちゃん(冴島)は孫の味方~(笑)
叱られたあとはどっちが振り回しているか談義、鬼ごっこのことや
薬物の怖さもわからず意地をはって自分のマンションに帰ったこと、
沢木の扱いがひどいことを指折り指摘する久遠。
なんだよ2人で楽しかった(?)思い出話をしてるんじゃねぇよって
内容でした。←楽しそうだからいいですけどね。
今回、沢木に歩み寄ろうとして突っぱねられた和孝ですが盲目的に
久遠を信じていたり頑固なところは似たもの同士。
久遠が窮地に立たされたときにタッグを組んで突っ走ってくれたら
おもしろいんじゃないかな。
そんな展開も密かに期待して次巻を待ちます。