お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
同級生ふたり、恋のすれ違いラブストーリー
konoshitayami no koi
普段は互いに相愛なのに思いが通じ合わないもどかしい作品はじれったくて
イライラしてしまうことが多々あるのですが、何故かこの作品はその焦れったさが
たまらない感じで良かったと思えるのです。
異性ならこんなじれったさも感じないでくっ付くのでしょうが、
やはり同性で、学生時代からの同級生で一時は親友と読んでもいい存在ゆえに、
相手への欲情込みの恋心を自覚したのが高校時代の二人ではなかなか上手くはいかない。
そんなふたりが10年過ぎて同窓会で再会して互いに忘れようとした恋心が
未だに色褪せることなく歴然と心に残っている。
過去の思春期ならではのギクシャクしたまま別れた二人、臆病な心を10年の時が
少し成長させているかと思えばやはりうまくいかない。
それでも過去の二の舞はしたくないと受け攻めそれぞれに気持ちを奮い立たせる。
そんなふたりの思いを皮肉にも後押しするような当て馬の存在もあるし、
その当て馬くんも年下ながらいい男だったりする。
初回同封されたペーパーにはその当て馬くんの恋が予感されるような内容もあって、
是非幸せを掴んで欲しいと思ってしまうし、続編スピンオフを大いに期待したい。
10年越しの切ない片思いが実った大人のふたりの甘い日々も感じられて
なかなか楽しめる作品になっていました。
両想いなのに告白できない、学生来の親友の再会愛。
攻と受の視点が交互に入れ替わります。
表向きは久しぶりに会った友人として大人の対応をしながらも
じつは相手のこと意識しまくりな二人。
サッサと言っちゃえよーー!とジリジリさせられること数多です。
高2まで親友だった二人。
二人とも、ひそかに相手のことが好きだったが
同性に欲情する自分に戸惑い、
相手への後ろめたさもあって告白できず。
啓介(攻)が知美(受)から距離をおく形で疎遠になっていた。
再会してからの二人は、相手の態度にいちいち一喜一憂。
知美は啓介のそっけないない一言に傷ついたり
(あとで『また言っちまった…』と後悔してるシャイボーイ啓介がヘタレ可愛いですw)
啓介は知美と親しい颯々野というアウトドアショップ店員に嫉妬したり。
ラストで誤解が解けるシーンは、
いい年した大人二人が「あのとき俺はこんな気持ちだった~」と
馬鹿正直に告白し合っているのが可愛くて(笑)
その後の、わりと言葉多めな絡みシーン含め
大人同士なのに妙に気恥ずかしい感じがツボでした。
両思いになった後は、颯々野は綺麗にフェードアウト。
フられるシーンすらモノローグ処理されてます(笑)
まあ最初から「友達としてなら」と断っているので
変にしんみりする必要もないけど、
知美は颯々野に対してもうちょっと申し訳ない気持ちがあっても良いのでは…w
そんなドライなところも含めて
大人の人間関係が描かれた作品という感じでした。
二人がヘタレるのは学生時代の初恋の相手の前だけで、
それ以外の他人に対しては結構サバサバしてるんですよね。
それぞれの想いを抱え、何てことない言葉を交わしながら
秋の山を歩くシーンの数々が印象的でした。
冬休み、自宅にいながらにして秋の行楽気分に浸れる作品です。
小椋ムク先生の色っぽい表紙で衝動買いしました。
中のイラストも色っぽい!!
カラーイラストと番外編というペーパー付きで、とってもお得でした。
このお話は、知美(ともよし)側の視点と、啓介(けいすけ)側の視点で交互に書かれています。
そのため、二人の気持ちがすごくよく伝わるし、すれ違いのじれったさもすごく良かった。
ただ、最後のほうだけが少々物足りなさを感じました。
あんなに長年思いつめていて、本当においおい!というじれったさ満載で。
最後は少し拍子抜けなあっさり感。
ここは知美の側から書いたほうが良かったのでは?と思うシーンでした。
ちなみにHシーンはもともと友達だったせいか、どうにも色気に欠けていましたが。
正直言うと、もと親友だからこれがリアルなんだよなぁ~と妙に感心してしまって。
実はそのリアルさが個人的には一番好きです♪
濃厚エッチシーンを期待していた人にはちと物足りないかも?
そういう意味でも、ちょっと好みのわかれる作品だとは思います。
ただ、途中までの二人のじれったいやりとりは、好きな人にはたまらない作品だと思います。
久々に遠野春日さんの小説を読みました。
情熱シリーズでファンになってシリーズものや単発ものいろいろ読ませていただきましたが、最近の作品はどうも私の感性とは合わなくなってっしまったようで萌えに至らないことが多くすっかりご無沙汰になってしまいました。
レーベル的にも私好みの作品に出会ったことがないHolly Novelsだったので躊躇しましたが、表紙が素敵だったのとやっぱり好きな作品をたくさん書かれている方なので読ませていただきました。
けれど、今回もやはりちょっと違ったようで残念でした。
私の萌のツボとはズレていたみたいです。
まず、登場人物に魅力を感じませんでした。啓介は高校の頃、親友の知美を好きになってしまったと自覚したことから距離を取る、のは仕方がないことでしょう。
けれど、それがあからさまに相手に非があるかのような避け方をしておきながら10年ぶりに会ったらやっぱり好きだったから親交を再開したい、彼は優しくて根に持たないタイプだからきっと許してくれるに違いない、などとあまりにも身勝手で傲慢な思い込みで近付いてくるところがいやらしいと思いました。
知美は避けられたときに自分が親友に恋情を抱くなどと穢れた感情を持ったことを感じ取ったから避けられたのだと思い込み、それから人との付き合いも消極的になっていったんだと思います。
そんな自己保身男のどこがいいのか少しもわかりませんでした。弓道の姿勢や居る姿の美しさに魅せられたとか、気が合うとかいってもそれが恋情にまで至る気持ちには感じられませんでした。
お互いが不器用だったためにすれ違い、幼い恋心に戸惑ったまま10年も放置する羽目になり、帯あったように『恋は冷めていない』ということで再会から再燃という筋書きなのでしょうが上滑りのような感じで終わってしまいました。
身勝手でも傲慢でもそんな男でも好きなんだという気持ちとか、10年たっても変わらない心情が伝わりませんでした。
知美のほうは10年前と同じ過ちを繰り返したくないしこのままでは先に進めないと努力するところがよかった。
でも最後まで啓介はいつも後出ししているみたいで狡いヤツにしか見えませんでした。
知美に振られた当て馬の武が若いのにとっても大人でいい男なんです。啓介の100倍くらい。啓介は外見は大人っぽくてできる男かもしれませんが、長い付き合いをしていくにはよほど知美の方が大人になって導いてあげるつもりじゃないとうまくいかないんじゃないでしょうかな。武を振ってしまったのは非常に惜しいです。初回限定SSではこの武の知美に振られた直後の哀しみに暮れるシーンから始まります。そこで新たな出会いがはじまるような気配がしているのでスピンオフができたら読んでみたいです。
題名の意味は最後までわかりませんでした。
お気に入りの小椋ムクさんのカバー絵はとても素敵です。
憂いを湛えた知美と優しげに見つめる啓介がこずえ越しに見えて。
ということでイラストで評価に1ポイントプラスです。
初版特典はカラー扉絵の拡大版の裏面にSSという豪華ペーパーでこれは大変気に入りました。