咲人
akisame zensen
表紙は黒でシックにまとめてありますが、
中身はハチミツ色のとっても幸せな一冊でした。
一顕と整のこの二人のキャラクターがとっても好き!!
も-----二人とも愛おしい!!
心配していたそっくりさん事件も起きなかったし、
(なぜか一穂さんの作品に知人や身内にそっくりキャラが多発する事件が起きていたのです)
おかげさまで同人も完全に気を抜いて楽しめました。
一穂さんのキャラクターは繊細なキャラクターが多いと思うのですが、
実はあまり繊細が過ぎるキャラクターは苦手なので、
個人的好みはこの二人ぐらいの感じがマストです。
この方向性の一穂さん好きだなー。
受けも攻めもただのリーマンで、普通に社会生活を送ってるごく一般的な人達で。
でもこれがまた個人的にはむしろ普通キャラの話がまたどツボなんでもう最高ー!
そして私の中では本編のかおりんはすでにモブキャラと化しています。
和章も気にはなるけど、まぁ…頑張れよ。とw
二人のキャラクターが大変ツボったので他のことは吹っ飛んでしまいましたw
と焼肉屋で読みつつ思うなう。
そういえば本編で焼肉屋のシーンありましたね。
挿絵が入っていないからブックカバーつけてたらどこで読んでもOKなのがありがたいです。
同人を読んでますます一顕と整が愛しくなりました。
もーね、一顕と整、どちらの感じ方・考え方も理解ができるというか。
トラウマの体位の所とかね!!
あーう~んどうしよっかな、それ思い出すから嫌だな~
でもお前とアイツじゃ違うわけで…と思いめぐらせる整の気持ちとか。
そして嫌がられたことが嫌…というか、
前の人とのことで選択肢が減るのがヤダっていう一顕の気持ちも分かるんだな。
何の話だって感じですが、詳しく言うと変態レビューになるのでこのぐらいにしておきますよははは…
もしかして整ってちょっと自分と似ているところがあるのかな。
それとも一般的な感覚?
そこんとこはよく分かりませんでしたが、とにかく二人の気持ちにいちいちウンウンとうなずいて読んでいました。
安心して読めるっていいなァ。
やっぱり心と体がそろうとサイコーてかサイキョーね。
いいセックスだな、うん。
そしてCoccoさんとスピッツさんの歌詞が載ってました。
今日は丁度スピッツさんのライブやってる日だったりします。
行けなくなった友達からチケット買わない?って言われたけど急には行かれないわ~残念☆
いやすごく行きたかったけどね…
あぁもしかして本編より同人のほうが好きかも…!
なんだかハチミツ風呂につかってくつろいでいるような気分。
本を読んで心が満たされるって幸せだなぁ。
これから先も折に触れて読み返す作品になりそうです。
生々しくも切なく美しい傑作「ふったらどしゃぶり」の番外同人誌。
竹美家先生の描いた本編の表紙も素晴らしかったが、
画像では伝えきれないこの黒い表紙の何と魅力的なことか!
裏表紙とつなげて見ると二人が手をつないでいるデザイン自体は
9月に行われた初サイン会でのお土産配布本と同じだが、
そちらがクラフト紙の素朴な味わいの印刷だったのと対照的に
こちらは鮮やかな黒の地に、濡れたように水滴が浮きでいる。
中表紙はトレーシングペーパーに白い線で傘が描かれ、
更にめくると黒い紙に白地でCoccoの「秋雨前線」の歌詞が書かれている。
最後のページにはやはり黒地に白でスピッツの「さらさら」……
非常に凝った作りとなっている。
☂ ・ ☂ ・ ☂
さて。
「きいろい星」「きいろい蜜」「秋雨前線」の三作に加えて、
サイン会のお土産本の「アフターレイン」「雨の日と日曜日は」も収録されている。
それぞれの内容については既に書いて下さっている方もいるので割愛するが、
怒濤の展開だった本編の後、付き合い出してからの二人の日常の断片が描かれる。
それは付き合い始めて日の浅いカップルらしく甘やかで、そして穏やかだ。
ご飯を食べたり、会社に行ったり、セックスしたり、
機嫌を損ねたり、ふとした事でまた微笑みあったり、
そして時に目の覚めるようなサプライズに感激したり……
当たり前の日常の中の当たり前の情景、だけれど、他の誰とも違うその人の思いや行動。
一穂作品を読むと、いつも「誰もがその人の人生を生きている」という
分かりきった、でも本当に大切なことを改めて意識させられる。
それは私にとって、暖かな救いだ。
ドラマチックな愛と別れとそしてまた再び愛……
走り抜けた二人の上に過ぎる日常という時間。
ちょっと面白かったり、つまらなかったり、テンション上げてみたり……
しょうもなかったり、かっこよかったり、激しく抱き合ったり、静かに目覚めたり。
BLスタンダードとして並よりはずっと美形だったりするのだけれど、
でも普通に生きていそうな男の子達の、ドラマチックじゃない時間の鮮やかさ!
本編から気に入っていた登場人物だったのだけれど、整が魅力的。
地味に見える彼のちょっと予測の付きにくい面白さは、
Wカズアキならずともちゃんと知れば惹かれずにはいられまい。
本編に心を揺り動かされた人には、是非手に取って読んで頂きたい一冊です。
セックスレスのカップルというテーマや
全体に漂う緊張感、畳み掛けるような展開が
とても鮮烈な印象を残した『ふったらどしゃぶり』。
こちらの同人誌では
本編にあった激しさや緊迫感はなりを潜め、
恋人となった二人の、甘く穏やかな日常が描かれます。
時には喧嘩もするし、びっくりな出来事もあるけど
どしゃ降りのような衝撃はありません。
あんな奇特なドラマを経て、結ばれた二人にしては
あまりに普通すぎて――最初は戸惑いました。
(一顕も、作中で似たようなことを言っていますw)
しかし、
本編に漂っていたピンと張り詰めた空気が消え、
いつもの日常が戻ってきたことで
主人公二人の、等身大の魅力を
よりハッキリ感じられたことは、良かったと思います。
(本編ではテーマの面白さや構成の上手さに目がいきがちで、主人公二人のキャラにはあまり注目していなかったので;)
特に、整について。
色んな顔をもっている面白い人だな~と改めて思いました。
整が面白いというより、描かれ方が面白いのか?
サバサバした面と、ウェットで混沌とした面を併せ持ち
語り手が一顕~整と交代するごとに、受ける印象が変わります。
キャラがブレているという意味ではなく、
人間誰しもある、主観と客観のギャップのようなものを
リアルに感じさせる存在だと思います。
一顕も、男前かと思えば可愛いところもあって
魅力的な人ですが、整に比べると分かりやすいですね(良い意味で)w
そんな二人の、本当にごく普通の日常風景から
お互いに対する想いの深さがじわじわ伝わってきます。
また、二人とも
深入りを避けたい相手に対しては
巧妙に距離をとった大人の対応をしていて、
そういう年相応のズルさ(?)も、リアル感があっていいなと思います。
日常の描写も、濡れ場も、全体的に派手さはないのですが
その分、ゆっくり押し寄せてくる静かな情感を堪能しました。
ちなみに・・・
和章とかおりは、全く登場しません(当たり前?)。
あの二人のその後はとても気になりますが、
物語としては、出さなくて正解という感じもします。
最後まで、一晃や整と微妙に噛み合わないまま退場し、
主人公たちと二度と会うこともなさそうな彼らについて
余計なフォローは蛇足かな~と思うのです。
(勿論書いて下さったら、それはそれで嬉しいですがw)
まず表紙の美しさに言葉が見つからず、
中表紙の白のトレーシングペーパーに傘と雫の絵、
どちらも竹美家さんだそうですが、うっとりさせていただきました!
お話の前後にはCoccoの秋雨前線、
スピッツのさらさらの歌詞が掲載されていまして
雨にちなんだ不安定でありながら切なくて熱い恋模様が
またミチさんの作品にぴったりだと思います。
『きいろい星』
飲み屋で突然切り出された足立の結婚(をする)報告に驚きつつ
その理由と笑えないとある可能性に複雑になる一顕と半井。
そこへ、一顕を可愛がっている、男の上司登場なのですが
足立のフォローがありつつもモヤモヤが抜けきらない半井。
二人きりになっての気まずさがあったけれど、
帰りの電車からさっき話題になったドクターイエローを見掛けて
空気が和らぎます。
気まずさが無くなったことに安堵したというよりも、
こうやってつまらない事でケンカもできるんだという愛おしさに
こんな感じでいい、こんな感じがいいと思う半井なのでした。
『きいろい蜜』
『きいろい星』の続きで、今度は一顕視点です。
飲みを途中で切り上げた為、小腹が空いて半井の部屋の近くにある
洋風居酒屋へ行きます。
そこには半井に想いを寄せていると思われる20代前半くらいの女の子が働いていて
今度は一顕がモヤモヤする番、のような。
それでも不機嫌を露わにしちゃいけないと思いつつ、
帰り道で急に隣りから半井がいなくなったことに一瞬驚きます。
コンビニではちみつのリップクリームを一顕の為に買っただけなのですが。
店での応対とたらしの才能があるような言動に拗ねて、
リップを塗ってもらった後キスをすると…。
乾燥してささくれた唇の皮を剥かれますw
ちょっと痛そうだけど、甘い、滑らかな感触がしそうです。
『秋雨前線』
一顕の誕生日に、傘の内側に値がはる宿泊料のホテルの名を修正液で書き
デスクにおくという粋なプレゼントを用意した半井。
驚きながらも嬉しさと興奮に包まれ、すぐにでも繋がりたがる一顕が可愛い!
しかも、半井の為に、深爪になるくらい切られた爪に気付き
その指を愛おしそうに舐める半井とか…たまんない!!
一度交えた後、後ろから…という時に和章との事がよぎり、
正直に気持ちを吐露しますが
それでもあった事は消せないから、耐えてよと
訴える一顕が非常にいい男だなと思いました。
半井の好きの気持ちの方が重いと言ったことに対しても
繋がったまま「ねぇ、やっぱり謝って」納得いかないしむかつくから、と。
決めつけられて黙っていられないあたり、素敵だ。
そして上書きするように、後ろから襟足の下あたりにキスマークを残す。
…色っぽいなぁ…。
次の朝、情事の後は普段より食欲の出る半井を見て喜ぶのも男としていい感じ。
そりゃ、なんか嬉しいよねw
『アフターレイン』
サイン会で配布された小冊子の再録だそうです。
本編の『ふったらびしょぬれ』の後のお話とのこと。
手巻きずしを食べたくなった二人の会話にほっこりさせられ、
お互いの初めの印象がよろしくなかったことを振り返りつつ
色んな選択肢の中で今があることを嬉しく思うのでした。
社内の企画でまぐろ解体ショー&食べ放題があり、
発案者の半井はヅケにしてもらって
足立に最新型炊飯器で白米を炊いて貰って三人で食べるという微笑ましさ。
足立は本当に良い味だしてるなぁ…。
誰もいないリフレッシュスペースで二人、コーヒーを飲みますが
以前ケンカ別れとなってしまった事が悲しくて
上書きしたいと言い出す一顕がまたいとおしい。
『雨の日と日曜日は』
一顕の部屋に泊まり、その翌朝の出来事。
目が覚めると雨で、出掛ける用がないなら
後ろから抱きしめられたままぐずぐずしているのもいいかな、って。
前のシングルベッドを持って引っ越したんじゃなく、
わざわざダブルベッドを買った一顕に理由を問うと
「願掛けみたいなもん」
“今度は、今度こそ何かに隔てられずに夜を過ごせますように。
離れずに、別れずに。”
眠そうな声だったのがすっかり目覚めた様子で一部がHOTな(w)一顕ですが
ただの生理現象だったけれども
戦闘モードに……。
雨の朝、雨の夜、大事な忘れられない出来事はいつもそんな天気。
でも、それに関わらず、知らないことも小さいすれ違いも分かち合って
紆余曲折ありましたが、これからも二人で甘い朝を迎えるのでしょう。
『秋雨前線』にのみHシーンがありましたが
これがまた特濃な描写で、かなりドキドキいたしました!!
Hシーンが無い各話も、一顕と半井の胸中がいちいち沁みて
装丁込みで神しかないな!と思いました!!!
あーもー…本当にたまらない物語を届けてくれるミチさんです…。
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