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高遠琉加が贈る大人気ミステリーシリーズ、待望の完結巻! !
love letter kamisama mo shiranai
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
シリーズ1作目から読みごたえがあった本格ミステリーのラブもの。
次はいつ出るのかと首を長くして待っていた甲斐がある程に面白かった。
サスペンスドラマ風でありながら軽さが一切無くて作中にどんどん惹きこまれる。
13歳の夜から始まった司と佐季の物語、骨太ミステリーで、
絶対ありきたりなハッピーエンドな展開にはならない、なりようがないと思いつつ
目が離せない作品のラストはそれでも事件解決後のラストとしては最高だと
感じるものになっていて、闇に飲みこまれた佐季と佐季の光でもありながら
共に孤独と闇に飲みこまれてしまった司。
司には慧介との出会いがあったことが、結果的に光へ戻る道標になっているが、
佐季は、どこまでも司を求めながらも闇から抜け出せない、
佐季のラストはもの悲しくて、それでも刑事の流の腕の中で人の温かさを
最後に感じる事が出来た事が少しだけ救いだった気がしました。
タイトルの意味がラストでとても心に残る意味を見いだすことになっていて、
神を信じない神を司から取り上げた佐季が最後に神に願う姿が切なくて悲しかった。
みんな幸せハッピーものではないけれど、出会えてよかったと思える作品でした。
もともと、高遠琉加さんの文章は好きです。
この完結編を読むにあたって、1冊目から通して読みました。
小説を読んでいて、ぞくっと鳥肌が立ったのは久しぶりです。
評価は「神」以外にない、と思いました。
ただ、BLを読みたい人に薦めていいものだろうか、とは思う…。
これ、男女だったらベストセラーになるんでは。
わたしは東野○吾の『白夜行』を連想しました。
(パクリとかではむろんなくって、幼いころからの繋がりといったところ)。
秀逸な恋愛ものであり、サスペンスドラマである…
しかしこういう褒め方をされてBL作家として嬉しいものだろうか?
「すみません」って気にもなるのですが。
でも、これを「プロットが行き当たりばったり」(あとがきより)で
書いたっていうのだもの、恐ろしい子!(作家さん!)
無精髭の刑事、流は作者的に受けだそうで。わたしもだ(笑)。
この3冊目で思いがけず美味しいところを持っていったー!
でも、ご本人のBL趣味より作家としての力量が上回ってしまってる、といえばいいのか…
教会での美少年2人の逢引きなど、いっそ耽美的、古典的なエピソードが
作者の手にかかるとお話の必然となっていて…生きたっていうか。嬉しいのだけど、
そのエピもふくめ、お話が「かつて見たことがない」というような話ではないんですが。 でも、読ませる。
…どうにも、どうかいていいのやら~++;
とにかく神作品だと思う と記しておこうと思いました。
孤独な迷い子たちが悲しい、魂をゆさぶられるお話でした。
この結末しかないだろう……そうは思っていた。
でも切ない。
続刊を楽しみにしていた読み応えのあるサスペンスロマン、
「神様も知らない」「楽園の蛇」に続き、ついに完結編。
最後まで目が離せず一気に読み進めたが
近づく悲劇の足音に、ざわつく胸を押さえらずに読んだ。
*前巻までの内容は記しますし、「ネタバレ」表示にはしますが
この3巻の展開に関するネタは、やはり実際に読んで欲しいので
明かさずに書きます。
横浜山手の高級住宅地、広い庭のあるお屋敷で一人花屋を営む司。
決して誰にも明かさないが、マスコミを騒がす美貌のモデル事務所社長佐季は
共に重大な秘密を抱える幼馴染みで、唯一無二の存在だった。
肉体関係もあるが、決して日の当たる場所では会う事ができない二人……
犬の散歩を通じて偶然司と知り合った、刑事の慧介。
お互いに惹かれていく司と慧介……
一方慧介の先輩に当たる一匹狼のような流刑事は、
13年前、少年佐季の運命を変えた事件を今も追っている。
その執念とも言える思いの意味が、胸を締め付ける。
前巻は、司の前に13年前の事件で死んだ女の息子が現れ、
4年前長野の別荘地で起こった事件の報道をみた流が
休暇を取って急に長野に向かうところで終わっていた。
小さなほころびが、いつか人目にもつくほころびとなり
それを繕う為に、またどこかに歪みや傷が出来て行き……
華やかなクリスマスを舞台に、事件は怒濤の終焉を迎え
佐季と司、司と慧介の関係も、変わっていく……。
前巻まで、BL的に一体誰と誰がカップルなのか確信を持てずに
読んでいたのだが、それは私の希望だったのかもしれない。
個人的に佐季に思い入れて読んでいたので、
予測のつく慧介と司という組み合わせに、
抵抗したい気持ちがあったのだと思う。
そういう意味で最後の結末は、予想通りでありながらそれに留まらず
悲しくも救いのあるものだったかもしれない。
ラブレター……
最後にそれを読んでやはり泣かずにはいられなかった。
横浜山手、夜の庭、教会、失楽園……
などのイメージに彩られ、高階先生の美しい挿絵が花を添えている。
バッドエンドではないが、安易なハッピーエンドでもなく、
萌え……とは言えないかもしれないが、深く心をうつ名作です。
切なく物哀しいラストでした。(バッドエンドではないけど)こういう結末以外にありえない話だとも思います。でもその表現が高遠さんはやはりお上手なんですよね。腕があるというか。「ラブレター」には泣かされます。読まれる方はハンカチ、ティッシュの準備をお忘れなく。
流と佐季のラストシーンも泣かされますが、佐季の人生に救いがあって良かったなと思えました。それにしても「佐季どんだけ魔性だったんだ」の巻でもありました。一応準主役だけど当て馬の位置の方だと思うんですが、強烈キャラとしてこの巻では佐季の魅力が光ってました。
司の思いも切なかったです。頑なな人ですが、長い時間をかけて慧介に心の傷を癒してもらえればいいなと思います。
涙して読みました。素晴らしいです!
一巻より二巻、二巻より三巻というふうに話はどんどん加速をつけて面白くなります。
この物語は主要人物が三人だと思っていたら4人だったんですが、その誰もが主人公になれるほど皆過去や感情を深く描いてあります。
そのため、台詞の一つ一つ、相手に掛ける言葉一つ一つが感情的で読み手にもずっしりと伝わります。
だから彼らに涙させられてしまいます。
慧介は出生の秘密のせいや司への思いから警察官である意味を自ら問い、母へも“産んで後悔しなかったか”などしたくない質問をしてしまう。
司は慧介との新しい生活に憧れながらもサキとの絆を決して切ろうとはせずサキを救うことに危険すらかえりみない。
流に“蛇は自分だ”と告げサキを絶対に責めない。この二人が絡んだのはこれくらいだったがそのシーンの存在感はとても大きいです。
流もサキを追いながら益々自分の無力さに苦しむ。サキをもっと早く救いたかった、早くやめさせたかったと。
サキの最期を流が見届けたけど、これがせめてもの責任のようで、やはり全ては遅かったという結果のようでもありました。
サキは慧介には酷い言われかただったけど司を利用している自覚がありながらも司を守りたいし繋げ止めたい、本当は独占欲だけだったんだと思います。彼のことを救ったのは子ども時代も最期も司だけだったし、サキにとってはそれで十分だったはず。ちゃんと自分の気持ちは司に届き、司のサキへの執着心も目にしたのだからサキにとってあれ以上の最期はなかったと思います。
本当に素晴らしい物語でした。
これから慧介に甘やかしてもらいながら早く司が心から元気になって欲しいです。夜が来ても辛くならないくらい元気な心になって欲しい。
慧介に“もう大丈夫”だって思ってもらえるくらい。
サキも望んでいるはずなので…
『神様も知らない』の最終巻です。
この巻も途中途中で過去へと戻ります。
その時、佐季と司は22歳。
前巻で、13歳の時に佐季と司は大きな秘密を共有しました。
が、それと同等の秘密をさらに22歳でも抱えることになりました。
いったいふたりの行く末はどうなってしまうのだろうと、先が気になる作りになっています。
エキセントリックな人物や事件の多い中、この三部作を通して良心として登場しているのは慧介です。
慧介は司を愛して、そしてその手は司の罪に気づいても放されることはありませんでした。
司を陽の光のもとに引き上げたいと思いながらも、反面、月明かりのもとであったとしても生きていて欲しいと願う。
とても強い人でした。
司と佐季が出会ったのは、ほんの偶然。
でも、その偶然が彼らの道をそらせ、陽の光のもとを歩めなくしてしまった。
神様のいたずらとしても、不幸なことでした。
この作品を読むきっかけになったのはBLアワードにノミネートされていたからなのですが、本当に読んで良かったです。
気のせいかもしれないし、それならいいのだけどこのシリーズ、あまり知られていない・・・のかな?
高遠先生もこの三部作も、もっと評価されるといいなと思ってます。
bl版白夜行、の印象はありますが卓越した文章といつ果てるとも知れぬ罪をさまよう二人の切なさ、といった雰囲気は凌ぐものがある、と。
司を巡る慧介と佐季の関係にもときめきましたが、佐季に対しての流の思いにはグッときましたね。
「ずっと、お前の手を握ってやりたかった」という場面は私の中で一番のクライマックスでした。
そして、全てが終わり、服役後に田舎に移り住んだ司の元を訪ねる慧介。
死してもひっそりと司の中に在り続ける佐季の影と風に揺れるジューンベリーの木。
深い余韻が残る見事なラストでした。たくさんの人たちに読んでもらえることを願います。
snowblackさま、コメントありがとうございます。
そうですか、リアルタイムで読まれるときっとまた違いますよね。
私はbl歴が浅いので一気によめましたが、本当に感動しました。
答姐トピでは「世界の果てで待っていて」も話題に上がりますよね、続きを待ち望むアツイ気持ちは私も同じくです。
コメントいただきまして、感激しました(*^^*)。snowblackさまのレビュー、いつもとても参考になります。
霧笛丸さま、こんばんは。
高遠さんの作品には好きなものが多いんですが、
これはジリジリと続きが出るのを待って読み、一巻より二巻、
二巻より三巻と、どんどん惹きつけられて最後は涙涙だった作品です。
本当に、是非多くの人に読んでほしい傑作ですよね。
時々トピの話題に答えて、この作品の名前が出ることもありますし
広くかどうかはわかりませんが、評価は高い作品なのだと思いますが……
いや〜泣きました。まだ読後間もないので、引きずっています。
重たかったです…しかし良い作品でした。三作品で、この本は、グイグイと引き込まれました。幼い子供たちが犯した大罪が、年を重ねて雪だるまが転がるように更に罪を重ねてゆく様を14年前、4年前、現在と時間軸を交差しながら、執念でベテラン刑事が事件を解き明かしてゆく物語。BLだと忘れて読みました。あと自分は、誰が受で攻なのかがはっきり認識しないまま読んでいました。それが物語の神秘性を高めて読んでいました。
登場人物も魅力的に描かれていました。美しく時に人を破滅させる佐季、その佐季の唯一の光である司、特に刑事の流は作者も思い入れ深かったようで、いい味出していました。わたしなんかは、ちょっと憎たらしかったですがね…もっと早く気づいてやれよ、とか、余計なことけしかけるから、あんな結末にとか。いや、しかし、捕まったら極刑だよな、あれしかないよなと、思いましたがね。
あの子が欲しいあの子が欲しいあの子が欲しい…佐季の心の叫びですね。佐季がケイスケの両親のような家に引き取られれば良かったのに。
窓からみえるジューンベリーがせつなすぎるので、できれば残された人たちのその後を読みたいです。高遠先生、よろしくお願いいたします。
高階先生のイラストも、大変美麗で、佐季の美しさや人間的危うさを更に引き立てていました。
CPに関しては皆様のご感想が参考になりますので、刑事コンビの感想を簡潔に。
攻め・慧介が受け・司を匿っているとき、相棒の流刑事に激怒されている時のセリフが切なかったです。
「僕は警察官に向いてないかもしれません」
「向いてる向いてないではなく、お前はもうすでに警察官なんだよ!」
流刑事のこの答えに、胸がつまる思いでした。
流刑事のこの激怒の一言は、佐季を司を救わなければならない。どんなにつらくても、警察官として目を背けず救うべきなのだという思いが痛いほど感じられました。
圧巻のラスト。
途中から予想はしていましたが、この悲しすぎる結末になんとも遣る瀬無い思いです。
2巻で佐季の魔性に私自身取り込まれ、肩入れしすぎてしまっていたため、タイトル「ラブレター」の意味がわかるシーンでは歯を食いしばりながら読みました。本当に悲しかった。
けれど、これ以上の結末はないと思います。
佐季と司の関係は、慧介の言うように端から見ればただの「執着」や「利用されているだけ」だったかもしれない。でも、佐季にとって司は「すべての心の支え」だったことも間違いなかったと思うんですよね…
佐季にとって、司のそばだけが心から安心できる場所で、言葉にはできなかったけど、ただ「そばにいてくれ」と願った唯一の相手。
そのたった一つの望みを、自分を食らう大人に阻まれ続けたために、罪を重ねる事しかできなかった佐季の悲しすぎる生き様が、言葉に言い表せないほど見ていて辛かった。悲しかった。
そして、正直2巻までは流の存在を疎ましく思っていたのですが、流もまた佐季を追い続ける中で「もっと早く捕まえてやれていれば」と常に苦しんでいて…その感情は執念や執着というよりも、一種の「愛情」でもあったのかな…
流が最期にこういう形で絡んできて、佐季が「悪くはない」と笑って思うことができたことがせめてもの救いです。
本当に、誰一人として無意味な登場人物がいなかった。
それぞれの視点で描かれているだけに、どの人物にも肩入れしてしまって、それに合わせて感情がジェットコースターのように振り回されて堪らなかったです…
この先も佐季は司の一部であり続けて、そこは誰にも触れる事のできない場所で、それを知りながら慧介はそばで支え続けるのかな。慧介にとっては苦しいかもしれないけど、慧介は太陽のような存在として、司の歩む先を照らし続けてあげてほしいと願います。