おまえを得られるなら、どんな不幸だって望むところだ

たぶん疫病神

tabun yakubyougami

たぶん疫病神
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×210
  • 萌15
  • 中立1
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
9
得点
121
評価数
36
平均
3.5 / 5
神率
19.4%
著者
松雪奈々 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
小椋ムク 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
なんか、淫魔に憑かれちゃったんですけど
発売日
価格
¥657(税抜)  
ISBN
9784576131535

あらすじ

先輩の音無に片想い中の佐藤。
しかしトイレの神様に取り憑かれ、近しい者ほど大きな不幸に見舞われる体になってしまい…。

AR石油研究所に勤務する佐藤は、同じ部署の有能な先輩・音無に片想い中。しかしある朝、問答無用でトイレの神様に取り憑かれ、
周りの人間を不幸にする存在になってしまう。関係の深い者ほどその影響を受けるらしく、ただの同僚でさえ勃起不全に陥るのを目の
当たりにし、一方的とはいえ想いを寄せる音無の身を案じる佐藤だが…。よりにもよってこんな時に音無からまさかの告白!
人生最大の不幸と、幸福に見舞われた佐藤の運命は――!?

表題作たぶん疫病神

音無樹,26歳,同じ部署の先輩
佐藤琉生,23歳,AR石油研究所の知財部勤務

その他の収録作品

  • 厠神と竈神
  • あとがき

レビュー投稿数9

トイレ神様は疫病神。

トイレの個室で出会ったのは、トイレ神で疫病神でした。
水洗トイレの普及と共に、記憶が流されたり、本人行方不明になったり。
なかなかシャレが効いてます(*^^*)


受け様の佐藤は、先輩の音無に片思い中。
小さい頃からあがり症で吃音もあり、音無を前にすると極度に緊張してしまう。

攻め様の音無は、野武士のような鋭い雰囲気を持つ猪突猛進の人。

会社の寮住まいの2人。
ある日、佐藤はトイレの個室でトイレの神様と出会い、取り憑かれてしまう。
トイレ神様は、不幸力を糧としていて、憑いている佐藤の近しい人が不幸に見舞われる、と言う。

実際に周囲でトラブルが続く中で、佐藤は音無から告白をされる。
この告白、野武士らしく情熱的でストレートなんだけど、道場破りみたいな気迫もあって、あんまり愛の告白には使わない例えも。
音無の本気の熱量が伝わります( ☆∀☆)

音無に片思いしていた佐藤は、幸せ真っ只中だったのに、トイレ神様の存在を思い出してまさに天国から地獄。
音無を不幸にしたくなくて、キライだと言ってしまう。

もちろん、断られたからってすぐに諦められる訳もない音無の熱い想い、押さえた想いの言動が萌え(≧▽≦)

トイレ神様が離れて、やっと音無に好きだと告げることができた佐藤。

ここまでが佐藤視点で進んで、恋人となり初エッチに至るまでが音無視点。

ウブな佐藤に対し、できる限りゆっくり優しく事を進めようと努力しているけど、めっちゃしたい!!と内心悶絶中の音無がよかったです。
くっついた後の攻め様の溺愛ぶりを読むのが幸せなので、にやにやでございましたよ(#^.^#)


イラストは小椋ムク先生。
表紙からすっとぼけた感があって楽しい。
告白の壁ドンシーンとか、お花とかハートではなく気合いが伝わって、音無らしくて好きです(笑)


0

読後に見る表紙がなんとも好きだ

むしろ釜と厠の夜の生活がどんな風になってるのか
そっちのが気になって仕方ない( ̄∇ ̄)ニヤッ

さて、お話。
たまたまトイレを覗いたら知らないリーマン。
あまつさえ自らを便所神と名乗り受に取り付いてしまう。
取り付かれた受のまわりでは次々不幸な出来事が。
よもやの疫病神に取り付かれてしまった受は~なお話。
コワモテな先輩にほのかな恋心を寄せているものの
そんな先輩と仲良く慣れたものの
好きだといわれちゃったものの

疫病神様のおかげでな七転八倒が面白い今回。
コワモテ先輩の好きなものがカワイイあれだったり
好きな食べ物がかわいいアレだったり。
ポイントポイントでカワイイ展開めじろおしなお話でした。

少々インパクトが弱めかなと思う部分も多々でしたが
これはこれで日常のふんわり感あって楽しく読了
水洗トイレに変わったがゆえに~なオチがツボでした。

1

淫魔の次は?人気シリーズのスピンオフ

タイトルから推測した通り、淫魔シリーズです。
淫魔2にちょっと出てきた小動物系・佐藤くんが、疫病神に憑かれます。

本編の美和に憑いたのは淫魔→おみくじで「色難」とあれば嬉しくなりそう。
でも、本作の神様は、絶対憑いて欲しくない厄災オンパレードの神様でした;
ただね、淫魔オヤジとはルックス他・正反対でして、これはこれで見てみたい^^
細身長身にキレ長の涼しい目、黒いスーツに敬語使いの執事風デス(笑)
伸び縮み変身シマセン、背筋ピンで恐ろしいことを説明してくれマス(笑々)

あ、表紙の左側が佐藤、中が神様、右が音無です。

佐藤は幼い頃から吃音癖があって、シャイで内行的な性格。
社会人になってその吃音も治ってきていたものの、ただ一人、いまだに顔も見れず、どもってまともに喋れない相手がいた。
先輩の音無だ。
こんな自分に呆れもせず、普通にいや親身になって接してくれ、仕事も早くて男らしくて・・・はぁ~カッコイイ~v
今日も今日とて、音無の前で佐藤は赤くした顔を俯け「あ、あ、、」としどろもどろ。

そんな佐藤がトイレでばったり会ってしまったのが、トイレの神様で疫病神だった。

実は音無は音無で、佐藤の言動がいちいち可愛いし、見える神様にもの凄く嫉妬している自分の気持ちに早いコト気付いてます。
だから男らしく率直に、佐藤に自分の気持ちを早いコト伝えるんですよ~
なのになのに、
自分に近付くと災厄に遭ってしまうからーだから「キライです(涙)」って by佐藤;
この「お・や・く・そ・く」に、2人はどうなってしまうのかー!?

この便所神、そうなんだから仕方ないのだけど、主人公達や周りの皆さんにとって、ホント痛いコト非道いコトを引き寄せるんです><。
でも、そこは肩の凝らない作風が売りの松雪先生ですから^^
これから先の展開に、憎めなくなってしまうんですよーv
新しい神様キャラ出てきて、トイレの神様の笑ってしまう経過が明かされます(プッ)
これから読まれる方、そこらお楽しみに♪

6

かまど×かわやに興味津々…w

淫魔シリーズ2巻に出てきた佐藤君のスピンオフ。
時系列としては3巻のときのお話になります。
シリーズ未読でも読めますが、3巻を読んでいた方が、
あのハプニングの裏にはこんな事情が…と分かり、より楽しめるのではないかと☆


石油研究所の知財部で働く佐藤は、同じ部の優秀な先輩・音無に片思い。
ある日、トイレの神様に取り憑かれ、身近な人間に次々と不幸が起こり…。

不幸度がたまるまで佐藤から離れないトイレ神。
せっかく音無に告白されたのに、音無を不幸にしたくないからOKできず、
同居する神を「恋人」と偽り断るのですが…。


論理性と熱血を兼ね備えた、音無のキャラがいいです。
不幸も恐れず佐藤を口説くシーンはすごく格好良いし、
佐藤がその気になるまでキスの先は待ってくれる優しさもあり
非の打ち所がないのですが、
常に理路整然とした口調や思考回路が、そこはかとなく可笑しい。
愛するアンパンマンとヨーグルトについて熱く語る、オタク気質な一面も魅力です。
佐藤はそんな先輩を一途に尊敬していて、音無もシャイで純粋な佐藤を大事にしている。ほのぼの可愛いカプでした。


そうそう淫魔3巻で渡瀬がEDになった件。
これが佐藤にとりついたトイレ神のせいだったとは!
マッド室長・篠澤も、この神のせいで風邪引いたり、肺炎で入院したり、なかなか酷い目に遭っていますねw

読み始めは、果たして不幸ネタで笑えるか不安でしたが
巻き起こる不幸がいちいち現実離れしたシュールなもので、段々ツボってきました。
(二人がいい雰囲気になったら、
 調理場から壁に突き刺さる勢いで包丁が飛んできたりw)
大爆笑はないけど、ゆる~く笑える脱力系コメディとして楽しめます。


トイレ神は、オールバック眼鏡スーツで酷薄そうな青年なのですが
佐藤に「ばか」と言われて子供のようにスネたり、
名前をつけてもらったことに感動し(神には名前がないのです)、
佐藤から離れられるよう協力的になったりと、可愛いところもあります。

【厠神と竈神】では
そんなトイレ神のお相手が登場して 音無と佐藤相手に惚気(?)トークを。
オカマの神、ならぬ竈(かまど)神は見かけ通り絶倫のようで
魔羅が大きすぎて大変だとか…w
メインカプの初Hシーンも初々しくて良かったけど、
竈×厠の、神様とは思えない超俗っぽい絡みも見てみたかったな~…とそっちに興味がいってしまいましたw

5

トイレの神様は疫病神

淫魔シリーズ3巻にリンクしながら進行した、新たな神さま登場編。
淫魔もそれなりに楽しかったが、自分的にはこっちの方がひょっとして好きかな?
それにしても、トイレの神さまって安産の神さまだったり良いイメージがあるのにこちらの神さまはとんでもない厄災を運んでくる神さま。
外見はまるで執事のような眼鏡スーツというそのギャップも新鮮です。

話し的には、佐藤君が朝トイレで出会ってしまったトイレの神に憑かれてしまって、その神は憑いた人間の周囲の人間に不幸を呼びよせる。
更に、恋人なんか出来たアカツキには前例としてプロポーズをした直後に大怪我を負ったとか・・・
そんな佐藤君、同じ部署の先輩の音無が好きで、音無も佐藤君が好きで、ほんとうは両想いなのに、自分がそれを受け入れる言葉を言ってしまうと音無に不幸が訪れるからとOKが出せなくて・・・そんなちょぴり苦しいけれど面白い展開でいく物語。

非常にシンプルです。
なので、見せる場面はこのトイレの神のキャラクター。
この神さま、健忘症だとか(爆)
一般に良いイメージの神さまなんだから、ひょっとしてこのトイレの神、自分の記憶もトイレに流してしまったらしいので(w)それで疫病神だったことも流してわすれちゃったんだじゃない?というくらい周囲の人が迷惑こうむります(笑)
何でも不幸メーターが満タンにならないと、依りましからは離れられないとか。
なんとか離れる術を考えようとするのですが、何せ健忘症ですからね~
佐藤くんに名前を付けてもらって、感動して、友人の神さまに教えてもらったという良い事が起きるまじない…「はあ~きええええいっ」って何じゃ!?
佐藤くん、スッポンポンになってしまって(爆笑)
何だかどことなく抜けていて憎めないキャラが魅力的。

実は、音無もかなりユニークなキャラでした。
アンパンマンへとヨーグルトに熱い思いとこだわりを持つ、ちょっぴりトンチキっぽい性格。
佐藤君が好きって返せない為に悩ましい日々を送りますが、何となく佐藤君とこの音無の会話って、樹生かなめ作品風の口調が似合いそうなそんなやりとりのイメージを感じました。
それにしても、最後の最後、風呂場の天井が二人の上に落ちてくるのは想定外の厄災でしたねぇ♪

本編では本番エッチまではいかずに、とりあえず気持ちが通じ合った関係。
【厠神と竈神】でやっとです。
何しろノンケ同士なので、そうそう上手くはいかないw
そして先輩が厄祓いを念願した寺へ二人で出掛けてそこでトイレの神さまと再会します。
そこには竈の神さま(おかまの神さま)もいて、どうやら二人は恋人だった?
もう今の時代竈なんてないからおかまになっちゃったのね(笑)
ガタイのよい男が割烹着を着てかいがしくまめまめしいというのがまた萌える♪

この1冊だけでも充分に堪能できますが、3巻のあの勃起不全になる薬の騒動やらなんやら、色々な事件がリンクしているので、それを合わせて読むと面白さが倍増しになるかもしれません。

5

こういう神も良いですね

3人お行儀よく並んで缶コーヒーを飲んでいる表紙がカワイイ♪
両端の二人が受けと攻めだろうな~、でも邪魔してる真ん中のシツジみたいな人は?
と、思って読んだらこの方が“疫病神”もとい“トイレの神様”でした。
(ちなみにこの缶コーヒー、大事なキーアイテムです)

赤面しやすく言葉も上手に紡げない琉生(受け)。
そんな彼を職場の先輩の立場で見守りながら、心惹かれている音無(攻め)。

本人達が気付かないだけで、二人は最初から両想いなのですが、
琉生がトイレの神に憑かれてしまったところから状況が一変!

“琉生に近い存在の人間に不幸が降りかかる”という呪いをかけられた上、
“不幸力がたまるまで”と、神は、琉生の部屋に居付いてしまいます。
そこから何ともコミカルにお話が展開して行くのです。

自分が音無に近づくと彼が危険な目に遭ってしまう、と逃げ腰になる琉生と、
事情を知らずにそれを追いかける音無との追いかけっこが面白いです。

特に、琉生が、音無に神(実体が見えている)との仲を誤解され迫られ、
「僕が好きなのは、音無さんです」と言いたいところを、咄嗟の機転(?)で
「お…、男です!」と言い切ってしまう場面は笑いました。

音無の積極性と行動力はとても頼もしかったです。
弱気になったり、及び腰になったりする琉生を支え、
グイグイ引っ張り、呪いの事情を理解した後も、
自分に危害が及んでも、琉生と一緒に過ごせるなら本望だと言い切ります。

そして神も憎めないキャラクターです。
琉生に初めて自身の名前をつけてもらったことを喜び、
それまでの辛い生活を吐露する場面はとても不憫で、
音無ではなく、神とくっついちゃうのもアリ?なんて思ってしまいました。
でも、神はラストで竈の神(男)と幸せになりそうな気配で、ひと安心。
(竈神のポッと出な感じは否めませんでしたが…(^_^;))

「淫魔シリーズ」を既読であれば、
そちらの登場人物があちこちに登場するので、さらに楽しめます。

私は主人公の二人がモダモダするのが好きなので、
“最初から二人がしっかりと想い合っていて、神(邪魔)ありき”的なストーリーは
自分的に萌え度がちょっと足りない気がしました。
ただ、読み物としてはとても楽しくて、松雪さんワールド全開という印象です。
小椋ムクさんの絵も素敵で、琉生の赤面した表情は、思わず守ってあげたくなる可愛さがありました。
萌×2寄りの萌評価とします。

4

淫魔のお次はトイレの神様?

タイトルは疫病神、そして中身は自称トイレの神様と告げる見た目クールな
知的秘書タイプの憑神が淫魔シリーズ3作目に出ていた知財部の佐藤君に憑く話。
一般的にトイレの神様や厠の神様を思い浮かべると安産の神様だと思っていましたが
それが、どうやら今回の神は疫病神みたいで佐藤君の周りで不幸が続く。

そして前作の淫魔シリーズスピンオフですので、内容もリンクしていたりして、
あの時、佐藤君もこんな事でお悩み真っ最中だったのねとあのシリーズも思い出します。
でも前作がコミカルな中にちょっとした切なさをプラスした作品でオヤジ神も
面白いと思ったものですが、今回の神は面白さは余りなく、佐藤くんとその相手役の
音無樹との関係も先に進めないシリアスさが出ていてなんとも微妙な感じでした。

面白ポイントが微妙と言うか、単に佐藤君の周りで不幸が起きて、
佐藤くんの恋も相手を不幸に出来ないからと一人で思い悩む展開。
最後は神が名前を付けてくれた佐藤君から自力で離れる内容なので今一どこが要なのか
解らない感じになっていたように思いました。

そして本編が佐藤君視点ですが、書下ろし部分は音無樹視点で描かれています。
それが、実は本編よりも面白かった!トイレの神様と竈の神様の恋!
恋と言うには俗物過ぎて平気で下ネタトークを音無樹と佐藤くんの前で披露。
そのおかげで二人が初めて心身ともに結ばれる内容なのです。
本編は中立かと思ったのですが、最後のこの短編が良かったので萌えになりました。

3

不幸はいつも理不尽

 突拍子もない設定がやがて快感に変わる松雪作品。誰が見ても異常な事態に追い込まれながらも、登場人物たちの反応は読者の予想を裏切り、すこしずつすこしずつ、おかしな角度にお話がねじれてゆく。

 今回、異常な事態の餌食となるのは企業の知的財産管理部という、非常にお堅い部署の皆さん。本職が理系の専門職だったという作家さんだけに、毎度お仕事関係の描写はきっちりしてます。それゆえ科学的に説明不可能な「憑く」とか「祟る」とかいう現象とのギャップも際立ちます。

 受けの琉生は入社2年目のいちばん下っぱで、古武士のような音無先輩に密かに憧れている。でも赤面症であがり症のため、告白なんてとても、とはなから諦めモード。ある朝寮のトイレのドアを開けた瞬間、問答無用で変な神様に取り憑かれてしまった。憑かれた当人ではなく、近しい人々に大小さまざまな不幸をもたらすという迷惑極まりない神様。折も折、音無先輩からまさかの愛の告白! 当然嬉しい、でも受け入れることはできない、自分が恋人になんてなったら、どんな災いが降りかかるか・・・

 この辺の琉生のぐるぐるが、通常の作品なら一番せつない盛り上げどころになるのでしょうが、なんてったってそこは松雪作品。シリアスにのめり込みかけたところを後ろから膝かっくんで襲われるような危険性がともないます。不幸の度合いも次第にエスカレートして、キスしようとすれば顔すれすれに出刃包丁が飛んでくるし、いざコトに及ぼうとすれば天井が落ちてくるしで当人たちにはまさに命がけなんだけど、緊迫感があるかといわれれば、どこかユル~い感じが拭えない。きっと、招かれざる客のはずのトイレ神にもつい座布団を出したり、名前をつけてあげたりとおもてなししてしまう琉生の性分のせいですね。カップル的には癒し系の天然受けといざというとき頼りになるオトコマエ攻めでとってもお似合いでした。

 続編でのかわやさんとかまどさんの神様同士あられもない下ネタも利いてました。ふたりで漫才コンビを組んでも面白そう(かわやさんがボケで決まり)。小椋ムクさんの表紙も秀逸。いやでも読みたくなるインパクトがあります。それと丸っきり本筋に関係はないのだけれど、同僚の山崎が歌っていた「大豆生田(おおまみゅうだ)」さんの歌で思い出しました。学生時代、国語学の教授が言ってたんです。「五十音表の『みゅ』の音は大豆生田さんのために存在する」と。古来日本語には「みゃ」や「みょ」の音はあっても「みゅ」はないとされてきた。必死で探してようやく見つかった唯一の「みゅ」が大豆生田さんの「みゅ」だったと。以上何の役にも立たないまめ知識でした (^_^;)
 

2

恋路を塞ぐ神様がどこか憎めない(´・ω・`)

関連作の淫魔シリーズ?は未読ですが単体でも楽しめました♪

BLっぽさのない表紙とタイトルの出落ち感w
ここから既に読み取れるように疫病神に憑かれて不幸を呼ぶ男になってしまった受けと、
そんな状態とはつゆ知らず、グイグイと距離を縮めてくる真面目で硬派な攻めのお話です。
(ただ不幸力を求めてるだけで意図せず当て馬に収まった疫病神…w)

設定が斜め上をいくシュールさで面白かったです♪


さてさて。
受けは職場の先輩である攻めに密かに想いを寄せていました。けれど、元々のコミュ障に加えて、意識しすぎて普通に話すことが出来ません。攻めは面倒見の良い先輩で気に掛けて距離を縮めてくるけれど、そうなると頭はパニック状態。会話すら出来ない上に男同士では無理だろうと片想いで満足しています。

そんなある日、寮の自室に戻ると見ず知らずの他人が…。
どこからどうみても不審者にしか見えない人物は「トイレの神様」と名乗ります。

トイレの神様の目的は不幸をもらうこと。といっても依代が力尽きると意味が無いので、依代の周囲を不幸にしてパワーをもらうと言うのです。神様の宣言通り、受けの周囲で次々と不可解な不幸が巻き起こり始めます。

受けは片想い相手である攻めに不幸が及ばないよう離れようとするのですが、
攻めを誤解させてしまいーーーと展開します。


攻めの硬派っぷりがカッコよかった!!!
剛毅実直な性格で、昭和の男を連想するような昔気質な感じが良き♪
不器用ながらも受けに好かれたくて一生懸命なとこにキュンキュン。
(強面な雰囲気なのにアン○ンマンを熱く語るギャップにめっちゃ笑った)

受けは好きな人の前でパニックにするとこが可愛い。
ちょ、落ち着けwってぐらい可愛い。
ムクさんのイラストが相乗効果となりウブさの中にフェロモン出てるのが何とも言えぬ///
攻めが堪らんくなるのがよくわかるw

そんな『硬派な攻め×あがり症受け』のモダモダした両片思いが良きです!

良い雰囲気になってあと一歩ッ!あと一歩進めば晴れて両思い+゚。*(*´∀`*)*。゚+
ーーーな展開はあるけれど、ええ、なんせ疫病神が憑いているので上手くいきません。

疫病神曰く、受けと近しい関係になると不幸が訪れるとのこと。
攻めの身を守るために受けは告白を断ってしまうのですが、攻めにとって失恋は最大の不幸。
どっちに転がっても不幸にさせてしまう皮肉な結果なんですよね…;
(でも傷つき萌え属性持ちにはこれが萌えにヒットしました←)

そんな目の上のたんこぶのような疫病神。
天然を発揮してて神様らしくなくちょっと可愛くて憎めませんでした(゚▽゚;)
(後日談で『竈神×疫病神』が発覚するんですが、めっちゃ気になるヤツですw)

設定や関係性はとても面白かったんですが、
周囲の不幸エピが延々と続くのは読んでてHP削られました…。
コミカルに書かれているんですが、不幸力を取られてる気分になってしまう;

そして不幸エピは長いのに、
疫病神が消える下りはアッサリで唐突に本編が終わって置いてけぼり感が否めないかな。
攻め視点の後日談があったので少し気持ちが回復出来ました;
全体的に楽しめたけれど余韻がもう少し欲しかったので萌え評価です。

1

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う