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1冊すべて表紙カップルの話で、中編・短編5作品収録されています。
東野(受け)がメインですが、朝倉(攻め)の視点もあります。一人称に慣れていると、その入れ替わりがちょっと戸惑うかもしれません。
「最初の物語」
東野は、会社の先輩である朝倉と同居しています。朝倉に「嫁にしたいくらい好き」と告白されますが、朝倉は酔うと記憶をなくすタイプなので翌朝には覚えておらず…という話です。
「その次の物語」
告白から始まり愛撫をされるけれど、翌朝にはリセットされるという茶番劇を繰り返すことに切なさを感じつつある東野。
花見の席で自分から朝倉にいたずらのようなキスをしますが、実は朝倉はそれほど酔っていなくて…と次への展開を予感させる話です。
「それからの物語」
ようやく両想いになります。
記憶がある分いつもと違う強引なエロ場面が良かったと思います。
「あれからの物語」
朝倉が美人とキスをしているのを目撃した東野。
酔ってる時は絶対嘘をつかないという癖を利用して、あれこれ話を聞いてみますが…という話。実は姉だったというオチです。
「これからの物語」
お盆に旅行を計画していけれど、仕事が入ってしまい…という話。「最初の物語」とつながっているのが見事だと思いました。
東野が、朝倉が好物だと告白した「半焼きタラコ」を朝食に出して、その時の様子で「酔った翌朝に覚えていない」ことを確認するというスタートが面白いと思いました。
東野が朝倉に酔った時の出来事を教えない、その心情がポイントだと思いました。両想いなんだからハッキリ告げれば良いのにとイラついてしまうと楽しめないかもしれません。
イラストは作品の雰囲気にあっていると思いました。序盤にある背中が印象的な朝倉のイラストも良いなと感じました。
年下で健気な受け、仕事のできる先輩攻め、社会人カップルがお好きな方にお勧めだと思います。
べろべろに酔っ払うと嘘がつけなくなる攻めで、その時だけ本音を口にします。
まさか、このネタで切ない気持ちになるだなんて、思ってもいなかったです。
2個上の先輩・朝倉純考 ムッツリ硬派ヘタレ攻め×新卒社員・東野亮 健気受け
独身寮が満杯なので、2人一緒のアパートが割りあてられている。
朝食に誘ってもいつも断られているが、半焼きのたらこを出すと食べてくれて、あの事が本当だとわかる。
それは、『東野が一番好きだ』と酔っ払った時に言われたことで。
普段は素っ気なくて冷たいのに、酔っ払った時だけ本音を口にする攻めです。
翌朝になるといつものように素っ気ないので、からわかれているとしか思っていなかったのに、好物だと言っていたたらこを食べた事でようやく信じます。
べろべろに酔った時だけしか、好きと言われない。
朝倉が酔った時の事を覚えていないので、酔っ払うと告白からはじまって、また忘れられて。
同じ思いを伝えても忘れられるのなら、伝えても虚しいだけ。
記憶喪失と同じくらいな切なさに、東野はおちいります。
どうせ酔っ払っているから今日の事も忘れちゃうんだろと、酔っている朝倉に悪戯でキスをしたのがキッカケで、ようやく恋が動き出す。
まさかのネタの使い方で、こんなに切ない展開になるなんてびっくりでした。罪な酔っ払いです。
そんな攻めに慣れてからは、酔うと本音を口にする攻めをちゃっかり利用したりもしているのですが。
記憶を健忘するまで酔うだなんて、危険だなとも思いました。
最初は切なかったですが、両想いになってからすっかり甘い感じになってしまって、展開が少し物足りなかったです。
エロ:★2 普通
総合:★4 意外なネタで切ない展開にもっていく感じが上手かったです。