すべての日は灯

subete no hi wa hi

すべての日は灯
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
9
評価数
2
平均
4.5 / 5
神率
50%
著者
一穂ミチ 

作家さんの新作発表
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イラスト
竹美家らら 
媒体
小説
サークル
MICHI HOUSE〈サークル〉
ジャンル
オリジナル
シリーズ
街の灯ひとつ
発売日
ISBN

あらすじ

街の灯番外編。片喰と初鹿野。
R18

手先が器用な片喰に、ネイルアートをしてもらおうと道具一式持参で来た初鹿野の妹・百。下心無しで彼女に満足してもらおうと頑張りますが、後日まさかの初鹿野本人にも…!?

表題作すべての日は灯

レビュー投稿数2

“灯”より官能的な“赤”

ミチさんの新作は、
なんとなく深呼吸してから読むようになってしまいました。
物語の初めの文から、すっと世界に入れるのです。
この度も私の大好きでしょうがない片喰×初鹿野、
甘くてくらくらしました。

カタバミという雑草が江戸時代にホウセンカと混ぜて
マニキュアとして使われていたと百に聞き
人の役に立ってたんだとこっそり喜ぶのがまた片喰らしい。
最初から百の爪に試すのではなく、自分の爪に塗るとか、
触ったことも無いマニキュアなのに
すぐ慣れて器用に完成させてしまうとか。
どこまでも片喰。

初鹿野は百が頼んで片喰が塗ってあげたのを知り
百が忘れていった小瓶を机の上に見つけ
自分にも塗って欲しいとおねだり。
手だとさすがに気持ち悪いから足にって…。
(そこでも初鹿野の手を爪を褒め称える片喰w)
その集中する様子をいとしく眺めて、
でも明日の出張が早いから、その晩はすとんと眠りに落ちてしまいます。

翌日、飲みも終わってホテルでお風呂に入ろうとすると
部屋に浴室がなく、最上階に大浴場のあるホテル。
右足だけのマニキュアを落としていなかった…それも結構な赤で目立つのに。
片喰に電話をすると、最初忘れていたらしく
お風呂に行けない理由を
自分の夢で初鹿野を抱いてキスマークつけたかもしれない事かと慌てます。
でも、前日抱かれていないし、
妙にむらむらした初鹿野は、なんと電話越しに一緒にしようと持ちかけます!!
普段ならすぐ落ち着かなくなる片喰なのに
あっさり了承して、ソレは始まり……。
「声きかせて」とか、そりゃ思うよね。好きな人限定で。
後ろを弄りたいのに片喰に止められて
もどかしくも片喰にされるみたいにしごいて達します。
大浴場に行くのも「他の人に見せないで」と止められるし
片喰は本当に妙なところで意思表示がはっきりしてる。
そこがまたツボなんです!

出張後片喰のアパートに戻ってすぐお風呂を借り
珍しくベッドに腰掛けスタンバイOKの片喰。
視線を合わせて、スムーズなキスの始め方。
昨夜の予習(?)のせいか、しばらくしていなかったせいなのか。
マニキュアをまだ落としていない指を丁寧に舐め、
そこから徐々に上に下を這わせていき、双丘を割った箇所へと…。
焦れて、感じて、指だけじゃどうしようもなくなる初鹿野は
挿入され、自分のマニキュアの足が見えた時、ふと妄想してしまいます。
片喰が女の人を抱いているのを見てみたくて
嫉妬でめちゃくちゃになった自分を抱いて欲しい、と。
実際にはありえないから出来る妄想。
もう、本当に片喰が想うくらい
初鹿野も片喰を好きなんだね…。

それにしても、ここまでマニキュアが官能的なものだったとは!!
赤いマニキュア、つい欲しくなりました。
…自分で塗るしかないんだけど。しかも不器用だからはみ出る。
色んな意味で、いいなぁ、初鹿野……。

表紙のブルーベリーのような紫と
ストロベリーのような赤、
空のグラデーションが妙に艶っぽく見えてしまいました。 美しいです。
新×築が間に合わなかったとの事でちょっと残念ですが
甘い片喰×初鹿野が読めたので満足です♪

6

赤い誘惑

一穂作品の中で、変態エロ担当の「街の灯」カップル。
今回も楽しませてくれました!

除光液を買って来てと言われ、訝しがりながら訪れてみると
片喰は、初鹿野の妹にねだられて、マニキュアを施してやったらしい。
なんとなく面白くない初鹿野は、自分の足にも忘れ物の赤いマニキュアを塗ってもらう。

翌朝そのまま出張に出かけた初鹿野は、夜大浴場に行く段になって足の赤い色彩を思い出す。
片喰に電話する初鹿野…
そして…!

3/4日後、出張から戻って再会した初鹿野と片喰。
昨日は一人で横たわったけれど、今度は顔を見てお互いに触れ合って
バカップルの夜は熱く過ぎていくのでした。


後書きによると、タイトルの元ネタは「すべての火は火」という短編小説から。
アルゼンチンの作家コルタサルの「Todos los fuegos el fuego」。
古代と現代、二つの時空の出来事が交互に語られる幻想的な作品は、
竹美家さんの装丁にはとてもあっていると思うのだけれど、え?片喰&初鹿野には?(笑)

4

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