思い込んだら命がけ!

omoikondara inochigake

思い込んだら命がけ!
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×25
  • 萌5
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
6
得点
46
評価数
13
平均
3.6 / 5
神率
15.4%
著者
久我有加 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
北別府ニカ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
何でやねん!
発売日
電子発売日
価格
¥560(税抜)  
ISBN
9784403523199

あらすじ

芸人養成所に通う穣太郎(じょうたろう)は、大きな体をして極度の上がり症。
それを克服するためレストランで接客のバイトを始める。
オーナーの郡司は人当たりのやわらかいきれいな人で、穣太郎の失敗も一生懸命なところも優しく見守ってくれる。
彼のおかげで少しずつ接客に慣れていく穣太郎だが、ある日、郡司が男とキスしているところを見てしまい……?

芸人の卵×年上の美人レストランオーナー、芸人シリーズ最新作登場!!

(出版社より)

表題作思い込んだら命がけ!

養成所に通う上がり症の芸人志望 20才
レストラン「ハーベスト」オーナー 32才

その他の収録作品

  • 思い込んだら一直線!
  • 一直線の先の先
  • あとがき

レビュー投稿数6

久我作品は、

前向きで真面目なところが好き。

今回の芸人さんシリーズは、まだ養成所に通っている芸人の卵くんと、彼のバイト先のオーナーのお話。
漫才の相方同士や、裏方同士といった、同じお笑い界でくっつくお話じゃない所がミソ。

主人公の穣太郎は極端な上がり症。
養成所内で知り合ってコンビを組んだ相方の川那部は、そんな穣太郎の真の才能に気付いていて、お互いに芸を磨こうと真摯に努力しています。
何事にも真面目な穣太郎は、上がり症を克服すべく、接客業のバイトを探します。
そして、出会ったレストランのオーナーの郡司に、やがて恋するようになるのですが、、、。

穣太郎も川那部も、とにかく真面目で前向きです。
郡司も、過去に付き合った男はダメ男ばかりとはいえ、仕事に対しては凛として、やはり真面目。
レストランシェフの今泉を始め、養成所の仲間達もいい人ばかり。
ここまでくると、みんな前向きすぎてクサイ位ですが、それこそが楽しみどころ。
ひねくれた、うしろむきな心は忘れて、ゆっくりじっくり添い遂げましょう。

1

まりみや

はじめまして。まりみやと申します。
久我作品は全作読んでいますが、レビューに一字一句納得しました~。

>前向きで真面目なところが好き
この部分に激しく同意です。
解散のシーンでは大泣きしながら呼んでました。

ほっこり。

タイトルから、思い込み激しい猪突猛進系の攻めかと思いましたが違いました。
穣太郎は純朴な童貞で、ちょいヘタレな良き年下攻めって感じです。
そしてコツコツ真面目なキャラ。
芸人になって一発当てたろか!とか、有名人になってどうこうしてやる!みたいな野心は全くなく、ただひたむきにお笑いに取り組んでいる姿には、好感しかない。

穣太郎は芸人目指しているというのに極度のあがり症で、それを克服するために、レストランで接客のバイトを始めるんだけど、そこのオーナーが受けの郡司。

郡司は穣太郎より一回り上の32歳だけど、彼もいいんですよね。
大抵、こういう年上の美人オーナーって魔性属性があって(偏見?)、年下の童貞君を誘惑しちゃったりする展開が多いのに、郡司は違う。
穣太郎が恋人同士になってから四ヶ月も手を出してこないのだけど、業を煮やすこともなくジッと待ってるってところがとても良かった。
そんな二人なので、全体としてほのぼのとしています。

ただし相方とコンビ解消するくだりは、やるせなさすぎて、そこが切ないです。

0

お笑いシリーズ再び

お笑い世界を描いた同じ世界観のシリーズ8作目、お笑いと言えば関西弁なのでしょう、
今回もお笑いを目指す若者のお話で、芸人の卵と過去に恋愛で傷つき今も進行中の
レストランのオーナーとの不器用な感じの恋のお話。
アップダウンがなけれど、じっくり読む事を念頭において、主人公たちの揺れ動く
心の機微と、夢に向かって精一杯努力する姿が描かれている作品でした。

内容は、とても芸人向きとは思えない程あがり症で緊張してしまう養成所に通う学生が
あがり症を少しでも克服して、コンビの相方に迷惑を掛けないように努力してる、
華やかに見える世界でも下積みの大変さを感じるお話。
そして、その克服の仕方を、接客業で頑張ろうとするが、見た目から接客には向かない
タイプで、さらに会話もスムーズに出来ない、何件もバイト面接で落とされているが、
前向きな気持ちは常に持っていて粘り強い性格が伺える。

そんな時に偶然見つけたバイト募集の張り紙で、飛び込みのように言った先が受け様の店。
攻め様は何故か初対面から受け様と話事に安心感を持っていて、受け様の指導のおかげで
徐々に接客もこなせるようになってきて、それ以上に受け様の事が気になりだすが、
ある日受け様と先輩芸人だと言う男とのキスシーンを見てしまい、自分が受け様を
好きで、それと同時に失恋してしまったことに気が付く。
その日から受け様に対してぎこちない態度をとってしまい、受け様にゲイだから嫌悪され
避けられているのだと誤解されてしまう。

お笑いの世界を背景にした、恋愛に不慣れで純朴そうな攻め様と受け様が互いに無くては
ならない存在になって行くようなストーリーで、書下ろし部分はやっとお笑いをやっていく
何かを掴んだと言う感じの時に相方に思わぬトラブルも発生したりと恋愛だけでない、
お笑いの世界を作りだす裏舞台が垣間見えるような作品でした。

1

存在感が薄いのが気になる?

芸人シリーズですね、実はこの前の時代モノはすごく好きだったんですが、それ以前のものはどうにも世界に入り込めなくて未レビュー。
しかし、今回はとても読みやすかったです。
ニカさんのイラストに親近感もあったせいもあるかもしれないし、主人公がコンプレックスを克服していく話となったこと、その後のビックリ展開があったことも要因でしょうか?
しかし、恋愛は?と言われると、どうにも受けの存在感が薄くて、主人公の進路が一番大きなテーマになっているとはいえ、それはとてもよかったのですが何だか恋愛は二の次になってるような気がして。
BL風青春小説として比重が恋愛でないとすれば、とてもいい本だったと評価するのですが、恋愛話としての本か?と言われるとウムムム・・・・・
なので、どっちサイドで評価を決めるかすごく悩んじゃいまして、とりあえず「萌」

あがり症なのにお笑いが好きで養成所に入った大学生の岡。
見た目も人当たりもとてもよい丸っこい相方・川那部を得てレッスンにオーディションに励んでいるのですがやはりネックはあがり症。
克服するために接客業のバイトの面接を受けるがことごとく不合格。
路地裏に偶然見つけたレストランにバイト急募の張り紙を見つけ飛び込みで入ると、そこはオーナーの宝と、元社員食堂で働いていたと言う今泉さん(女性)の二人で切盛りしているお店でした。
採用になった岡は、宝の笑顔と励ましで随分接客にも慣れて、コンビもいい調子で進んでいきます。
この宝の恋人がいけ好かない雰囲気の芸人だという男性ニシトミと知り、宝がきにかかるように。
そして好きになっていくのです。

この宝がどうしようもない男にばっかりひっかかる恋愛下手なのかな?
いい人なんだけど、いい人すぎたのかな?
だから岡の真面目さと人柄は、宝の心を動かすのに充分だったと思います。
岡も自分に勇気を与えてくれた人として好意が芽生えて行くのもとても自然でした。
なので本編で円団を迎えた時はよかったな~♪って感じでエチなしもとても自然。
【思いこんだら一直線】
は順調にきた岡と川那部ですが、岡は忙しくなって宝と充分な時間がとれなくて前進したいけどできないちょっとした悩みが、
その間に川那部の様子がおかしくなり、とても大切な決断を言われるのです。
そうやって悩む岡を支えるのが年上の宝。
でも、大きな登場がそれだけでしたから、そこが恋愛が薄いかな?って思っちゃった原因かも。
川那部の話が大きかったしね。

ひょっとして宝の元カレというニシトミが何かビックリな登場をして、心を入れ替えてでくるかとおもったんですが(w)そうは簡単じゃなかったですね♪
川那部は岡の永遠の相方なのねv

とても上昇志向の前向きで気持ちのよい話でした。
さわやかだったと思う。
こういう話に何を求めて、何に重点を置いて読むか?もうちょっと恋愛ほしかったかな~というのが自分の欲求であったと思います。

1

良い人同士。応援します

いわゆる「芸人シリーズ」の一編。
内容は独立しているので、他書未読でも大丈夫です。
中編2編+受け視点の後日談1編で構成されています。(全編関西弁。苦手な方は注意)

「思い込んだら命がけ!」
芸人の卵・穣太郎が、芸人になるための最大関門、人見知りと上がり症を克服しようと接客のバイトを探す、という冒頭。
長身で筋肉質で強面の穣太郎は、面接に落ち続けます。それでもどうしても接客の仕事をやる、という穣太郎はガッツの人。
ふと目に止まった路地の洋食レストランで採用され、若きオーナーと出会います…
大学生、お笑い養成所、アルバイトの3足のわらじで奮闘する穣太郎の、曇り無い努力家の面。
オーナー・郡司さんの優しさにどんどん惹かれる心と、郡司さんが男とキスしてる所を見てしまい動揺しまくるドヘタレの面。
本編は、郡司さんにたかるだめんずなカレと対決し、遂に告白、交際を始める、というところまで。

「思い込んだら一直線」
穣太郎と相方の川那部の漫才コンビ「豊作」は、順調に実力をつけていった。
郡司さんとの恋愛も、ゆっくりながらほのぼのと順調。
郡司さんのレストラン「ハーベスト」も行列店となってきて…
そんな順風満帆、追い風、上り調子の穣太郎に大きな大きな試練が降りかかる!
この試練は結果的に穣太郎の運命すら変えていく大問題だけど、精神的に郡司さんの支えもあって、きちんと自分の中で答えを出していく穣太郎。
ヘタレからグッと大人へとなっていく穣太郎の成長譚です。「良い恋」をしているからこその、良い男への脱皮、という物語なのかな。
そして、穣太郎と郡司さんの関係も。はじめてHいたします。より強く結びつく2人。

「一直線の先の先」
郡司さん視点の、付き合って3年後の2人。
芸人として地に足をつけて、恋人としても頼もしくなった穣太郎への想い。
お互いがお互いを想いあう、これぞハッピーエンドの極み。

1

気持ちがほっこりする2人

芸人シリーズ第8弾!
芸人養成所の学生穣太郎とレストランオーナー宝さんのお話です。

久我先生の作品は、受け攻めお互いがまっすぐに好き、嬉しい、ありがとうなどの言葉を伝えあいながら大好き同士であるところがとても好きです。
今回のお話でも、そんなラブラブな2人の可愛いラブストーリーになっています。

出逢いは、芸人を目指しながらもあがり症な穣太郎がそんな自分の弱点を克服しようと接客のアルバイトを探していたときにたまたま見つけたレストランで面接を受けます。
それまでは、あがり症で緊張すると強面な見た目がより怖くなってしまうことでいくつものアルバイト面接を落ち続けていたけれど、オーナーの宝さんは穣太郎が接客業をしたい理由やその真面目そうな姿勢から穣太郎をアルバイトとして雇うことを決めます。

穣太郎は、初めての接客業であたふた失敗をしながらも宝さんに見守られ励まされながら仕事を教えてもらう中で、少しずつあがり症を克服し宝さんに惹かれていきます。
宝さんにほめられるのが嬉しくてもっと認めてもらいたいと思っているところに、宝さんの恋人ニシトミが現れます。

2人のキスシーンを見てショックを受けた穣太郎は自分が宝さんを好きになっていたこと、そして宝さんに恋人がいたとしても宝さんをあきらめたくない気持ちを自覚して悩み始めます。どう宝さんと接していいのかわからず仕事の間も宝さんを意識しては避けてしまうのです。

穣太郎があがり症を少しずつ克服してこれたのは、そんな自分を見て褒めてくれる宝の存在が嬉しかったから。これまでは好きな人に恋人がいたらあきらめることが出来たのに宝さんのことはあきらめたくない。
穣太郎の迷いや弱さを支えてくれた、漫才の相方川那部やレストランシェフの今泉さん。
穣太郎は優しい人たちに囲まれて、応援されて、成長していきます。穣太郎のまじめさと素直さ、そして宝さんに認められるカッコ良い男になるという新しい目標によって穣太郎は漫才でもその実力を発揮できるようになっていきます。

そんな穣太郎の姿を見て、宝さんにも変化が。自分にお金をたかるばかりの恋人ニシトミとの別れを決めて、はっきり決別します。
物語のなかで、宝さんが穣太郎と一緒に働くことを楽しんでいたり嬉しそうにしていたことが今泉さんから語られるのですがそれがわかるエピソードがなかったことが少し物足りなくて宝さんの穣太郎が好きという気持ちが唐突に感じる部分もありました(私が気付かなかっただけかもしれません)
ニシトミと別れた宝さんに、穣太郎らしい精一杯の告白をして二人は気持ちを通じ合わせます。

宝さんが恋人になり、大きな支えを得た穣太郎は漫才も上手くいき始めてライブに参加したり周りからも認められ始めます。
いろんなことが上手くいって幸せを満喫していたところに新たな問題が。

宝さんに出会う前の穣太郎では、乗り越えられなかったかもしれないけれど大きな支えをもった穣太郎は悲しみを受け止め、強い気持ちを持ってその壁を乗り越えていきます。
自分の想いにまっすぐ向き合い進んでいく穣太郎は、目標の宝さんを支えられるカッコ良い男になっていたと思います。

最後は、二人が付き合い始めてから3年が過ぎたころの短編が入っています。
宝視点でのお話なので、宝さんがどれだけ穣太郎を好きで不安や喜びを感じながら日々を過ごしているのかが垣間見れて微笑ましくなります。

芸人シリーズの楽しみといえば、これまでのシリーズ作品に出てきたキャラクターの登場ですが、今回は「恋で花実は咲くのです」で描かれた時田と芝山、そしてシリーズおなじみ小関さんが出てきます。
私は芝山、時田カプが大好きなので2人の登場は嬉しかったです~
芝山の面倒見の良さは相変わらずのようで、時田は気をもんでいるのかな~と妄想すると楽しくなります。

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