愛だ恋だと騒ぐなよ

aida koida to sawagunayo

愛だ恋だと騒ぐなよ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神19
  • 萌×219
  • 萌7
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
192
評価数
45
平均
4.3 / 5
神率
42.2%
著者
久我有加 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
七瀬 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
何でやねん!
発売日
電子発売日
価格
¥680(税抜)  
ISBN
9784403524998

あらすじ

大阪のレギュラーをすべて卒業し、東京進出を果たした祐。
密かにライバル視していた東京出身芸人・町に開口一番「かわいい」などと言われ…!?

表題作愛だ恋だと騒ぐなよ

町央太、売れっ子芸人、30
堂松祐、東京進出を果たしたピン芸人、30

その他の収録作品

  • 愛しているし恋してる
  • あとがき

レビュー投稿数7

男前受け好きさんの本棚に必ずあっていい一冊

受けの堂松くんが兎に角渋くてカッコイイんですよ。
かなりの売れっ子芸人なのですが、感覚が庶民(の関西人)。東京の一等地の高級マンションなんてありえへん、反面、後輩芸人にお祝い事があれば気前よく家電を贈る。しかも鼻にかけない。当たり前にやる。
かなり目上の先輩たちから可愛がられ、地元からも愛される。
実力派の売れっ子だけあって頭の回転が早いし、何より仕事に対する姿勢がかっこいい。
告白も男前。

その相手の町くんは、こちらもかなりの売れっ子芸能人。クレバーでセンスがよくて仕事ができる上に見た目もいい(ちなみに東京の一等地の高級マンションに住んでいる)。

どちらもイケ様な結構珍しいCP。
かなりイケてるカレシ×ドえらいイケてる旦那様、みたいな二人。

堂松くん視点の本編タイトル『愛だ恋だと騒ぐなよ』
町くん視点の書き下ろしタイトル『愛しているし恋してる』

すばらしい。

蛇足かも知れませんが、久我先生のブログにあるSSはぜひ合わせて読んでいただきたい。
後輩芸人視点のお話なのですが、二人のいる世界がどれだけ華やかなものかがはっきりわかるし、天才肌で孤独ではないけれど孤高の町くんが堂松くんのことを尊敬してるし親愛してるし、心を許している現在がどれだけ幸せかがわかって胸が熱くなります。

4

受けにメロメロな溺愛攻めが、存在だけでツボなのです

芸人シリーズの新作で、東京の売れっ子芸人×大阪出身のピン芸人になります。
シリーズと言いつつ、単品で問題無く読めます。

ちなみに、芸人シリーズ既読の方は、バンデージとか表面張力とかお馴染みの面々がちょくちょく登場する為、そちらでも楽しめるのではないでしょうか。
これ、オレンジグミの滝本も良き先輩として登場しますが、忙しい主人公を心配して「無理するなよ」と言いつつ、その後に「都留が心配するからな」と付け加えるのに笑えます。
相変わらず、都留にメロメロですがな。
いや、彼は本当に出てくるたびに「都留が、」「都留が・・・」と言ってんですよ。


ザックリした内容です。
晴れて東京進出を果たした、大阪のピン芸人・祐。
売れっ子芸人でマルチに活躍する町を「チャラい」とライバル視してるんですね。
が、初顔合わせからやたら親しげに話し掛けてくる彼に、調子を狂わされる事に。
更に、番組での二人の絡みがウケて、セットで扱われるようになりー・・・と言うものです。

まずこちら、主人公となる祐ですが、大阪で売れっ子のピン芸人。
この度、東京進出を果たしたワケですが、大阪での番組は全て卒業して退路を断ちと言った具合で、負けん気が強く男前な受けになります。

で、そんな彼とウマが合い、セットの扱いとなる東京の売れっ子芸人・町。
モデル並みの外見の良さに、様々な分野で才能を発揮しと、世間ではマルチタレント的な認識になります。

こちら、大筋としては、東京に出てきた主人公の、奮闘だったり挫折を経ての成功って感じになるんですけど。
最初こそ、やたらくっついて話し掛けてくる町に胡散臭さや反発心を覚える祐。
それが、共に過ごすうちに町の人となりを知り、親しくなって行く。
で、ピン芸人として活躍して来た彼は、まるで相方がいるような感覚に、新鮮さや心地好さを覚えるようになる。

いや、今回ですね、主役二人が二人とも、漫才にはこだわってないのです。
じゃあ何にこだわってるんだと言うと、ズバリ「テレビに出る事」。
芸人としてレギュラーを持ち、活躍する。
こう、番組のMCなんかをして、まさに「面白く」する事にこだわる人達と言いますか。
いや、読んでて私も新鮮。
ついでに、番組でのシーンが多いせいか、芸人と言うのがワラワラ出てくるのです。
もう、まさにバラエティ番組を見てるようで、軽妙なやりとりが楽しすぎる。
そもそも、主役二人の会話自体が、ボケとツッコミって感じで面白すぎる。
いや、優しく穏やか、時々毒舌な町のボケに、大阪弁で鋭くツッコミを入れる祐って感じでしょうか。
笑ったよ。
読みながら、声を出して笑っちゃいましたよ。

あと、二人のラブ部分。
こちら、本編は受けの祐視点、書き下ろしのその後が攻めの町視点で語られるんですよね。
で、溺愛攻めに男前受けって感じになるのです。

これ、実は最初から、(読者には)町の恋心が透けて見えちゃってるのです。
それが祐はちょい鈍い為、彼のアプローチなんかを「喧嘩うってんのか!」的に、ことごとく真逆に受け取っちゃうのが面白くて面白くて。
あと、二人の距離が近づいてゆく様が、丁寧に綴られるのです。
この「喧嘩うってんのか!」から「面白いやっちゃなぁ」、最終的には「俺もおまえが好きや!」になるのが萌えまくり。

また、本編はこんな感じですが、攻め視点の書き下ろしになると、激甘なのも楽しくて。
そう、もう延々と、祐の可愛さやエロさや男前さをノロケてる内容なんですよね。
祐が寝起きの無精髭に寝癖で現れても、「畜生。かわいい。好き」てな具合で。
前日に散々エッチした祐が、ケロリと翌朝にトーストを三枚食べようものなら、「タフなところも好きだ」みたいな。
いや、個人的にですね、溺愛攻めが大好きなのです。
溺愛攻めがひたすら受けにメロメロな描写と言うのが、それだけでめちゃくちゃ楽しいのです。
ついでに、作者さんも書かれてるように男前受けは久しぶりですが、エロ時の男らしさが格好よすぎる。
サバサバした、こういう欲望に素直なのもいいよねと。
エロ時に積極的に気持ちよくなろうとする受け、最高ですがな。

と、とても軽快で後味も爽やかな作品でした。
芸人シリーズ未読の方にもオススメですよー!

6

ストレスなく読めて、東京と大阪の対比が楽しい!

シリーズ未読ですが全くもって問題ありません!

ピン芸人同士の恋なのですが、
芸人というよりマルチタレントみたいな感じかな。
東京×大阪なので標準語と関西弁の掛け合いも楽しかったです。

本編は大阪から上京してきた・祐(受け)目線で進みます。
そして、書き下ろしは攻めの町(まち)視点です。

本編では、なぜ町が祐に興味を抱いたのか伝わり難かったのですが、書き下ろしを読んで理解できました。
両方の気持ちがわかる内容になっていて、
本編・書き下ろしともに楽しめます!

ラブストーリー以前にお仕事B Lとして素晴らしく、
しっかりきっちり仕事に取り組んでおります。
テレビ番組の収録での二人の掛け合いや、
街ロケの様子なども具体的で楽しいです♪

作者様が東京と大阪の番組収録の違いなんかを
しっかり取材されているんでしょうね。
東京と大阪の対比に「へぇ〜」となりました。

二人が結構あっさりくっついてくれてストレスがなかったです。
それでいてHは濃厚!
男は初めてという祐が積極的に乱れます(〃ω〃)
しかも二人とも絶倫‼︎

男前攻めと思わせて可愛いヘタレ攻めで、
ツンデレ受けと思わせて男前受けです!

町に対して、
『昨日のセックスもめっちゃよかった』
とか素直に言っちゃう祐がとても好きでした^^

3

『芸人シリーズ』久々の漫才系です……ああ懐かしい

おなじみの『芸人シリーズ』ですが、久々の漫才系です。
古の久我さんファンのみなさま!
パイロットランプが出て来るよ!オレンジグミも!
大御所のバンテージや表面張力も町(攻め。東京で活動するマルチタレント的ピン芸人)と祐(受け。大阪でMCとして名を上げ東京進出したピン芸人)の話題に上ります。
もう懐かしくて懐かしくて。
いやー、みんな、漫才冬の時代を生き抜いて頑張っていたのねぇ……久しぶりに『憎からず思っていた遠縁の子』が元気でいるという噂を聞いたおばちゃんの気分ですよ。それだけでもこの本を読んで良かった。

この間の『芸人シリーズ』は落語系の話が多かったのはご存じの通りです。
何故か落語系だと受けさんがしっとりしていらっしゃるのですよ。
たとえ気が強くても『元気な男の子』風の人はいなかったのよね。
今回の祐くんはもう元気で鼻っ柱が強くて、マルチな活動をしている町に激しいライバル意識を持っていて「チャラチャラした東京もんには負けたくない」なーんて思っているんです。
これがねぇ、良いのですよ。
もう『男の子』なんですよ(アラサーなんだけどね)。
「ウッヒョーッ!この感じだよ!芸人シリーズ漫才系だよ!」なんですね。

今までレビューを書かれた皆様が仰るように、この本単独で読んでも楽しめます。楽しめますが、今までのシリーズをずーっと読んできた方は、もっともっと楽しめますよ。『芸人さんたちの物語』として読めるので。
お笑いを追及する彼らが自分たちのセンスをどれだけ大切にしているかとか(町と祐の結びつきって根底にそれがあるからだと思う)は、関連作を読めば読むほど「なるほどねぇ~」となりますから。
このお話を「面白いな」と思った方は是非、他の本も読んでみてください。

ああ、懐かしさを叫んだだけでもう700字を超えてしまった……

いつもの漫才系のお話ではコンビでお笑いを作っていく過程が書かれますが、今回は2人ともピン芸人で『まわし』についてが書かれます。バラエティなどで複数名が話をする時に仕切っていくと言うか、話題を円滑に進めていく技についてですね。
お仕事ものとしてはこれが面白かったですわ。

LOVE方面では、もうストレートど真ん中を投げ続けるお洒落な町と、情に厚く単純そうに見えるけれど結構戦略家、そのくせ人の意見を真っすぐに捉えられる男前な祐、というマッチング。これかなり王道じゃないかなぁ。
祐は寝屋方面でも『淫乱』ではなく『積極的』なんですよ。この辺にも男の子を感じました。
「実にBLっぽいBLを読んだ」という気分です。

3

大好き芸人シリーズ

私も漫才編の方が馴染みが深いので嬉しいです。大御所レベル→バンデージ、安定の中堅→パイロットランプ、若手人気ナンバーワン→オレンジグミ、この成功者達のゲイカップルコンビの話は読んだ方が芸人シリーズをより楽しめます。「何でやねん」と「月も星もない」と「君が笑えば世界も笑う」は全て2冊組でこのグループ達について詳しく書いた主流のシリーズと言えます。

でもお笑いを諦めて別の道に進んだ人の話や裏方になって他のコンビのネタを書くようになった人の話とか主流以外も面白いシリーズ。今回の話も表紙はコンビみたいに見えますが、2人は元芸人のお笑いテレビタレント、東西ライバル関係と言った所です。

東京者の攻めはルックスがいいけど、関西出身の受けはイケメンというより愛嬌のある顔、でも肌はきめ細かいという設定です。標準語×関西弁のえっちシーンが読めるのが最大萌えポイントです。受けの祐は最初は攻めの町に対してライバル心むき出しだったけど相手の良さを知るうちにだんだん恋に落ちていく様子が相変わらずの久我マジックで萌えました。カップルになってからはえっちにも積極的でエロエロですしね。

前編は受け目線で後編は攻め目線で楽しめます。ちょっとスカした感じだった攻めが後編ではヘタレ化します。

2

メロメロな攻め×潔い男前受け

ヘタレ攻めが読みたくて、ちるちる詳細検索で「ヘタレ」にチェックを入れてヒットしたのがこちら。

これは発売当時に買ったものの、芸人シリーズを発売順から読んでからこの本を読もうと積んだきりだった。
(2021年に過去の芸人シリーズが電子化されたけど、2020年当時は「何でやねん」くらいしか電子化されていなかったんですよね。)

で、すっかり忘れてたこちらをとりあえずヘタレ攻め目的で読み始めたけど……。
全然ヘタレじゃないじゃん……。
あとがきでも「できるだけヘタレないように、ヘタレないように、と気を付けて書いた」とあったし……。

久我さん作品でのヘタレ攻めといえば「あの日の君と、今日の僕」の渋川がどヘタレで、あそこまではいかないとしても、私にはヘタレ成分が感じられないんだけど……。
どヘタレ読みすぎて、感覚麻痺しちゃってるのかなぁ……。


とりあえずヘタレのことは忘れて、純粋に物語として楽しむことにしようと、気を取り直して再読。

良いところ
・受けの祐がはっきりとした男前受けで良き。

負けん気が強くて、最初こそ攻めの町を芸人のくせに文化人気取りのチャラい奴とライバル視してたけど、一緒に過ごすうちに町がお笑いに対する鋭い視点を持っていることを知り、感性が似ていて息が合うことに気づいて……というところが良い。

セックスに対しても潔くて、無駄に恥じらったりしないところも男の子って感じで良い。

・攻めの町は、祐にメロメロでなにかと祐を見ては、
「うわ、眩しい、かわいい、好き」
だの
「畜生、カワイイ、好き」
だの思ってて、溺愛することで脳内忙しい様子が良い。

ーー
追記:レビュー後に、「君が笑えば世界も笑う」も購読。
そのうえで、もう一度こちらをババっと読んでみたら、確かにオレンジグミがちょいちょい出てきて、相変わらずほんわか癒しキャラの都留と、都留が都留が、の滝本でより楽しめた。
既存シリーズは未読でも問題なく読めるけど、やっぱり既読のほうが楽しめるんだなぁ。




ーー
自分用覚え書き

芸人シリーズ
・何でやねん!・ バンテージ 既読
・月も星もない・パイロットランプ 未購入
・それは言わない約束だろう 未購入
・恋で花実は咲くのです 積んでる
・思い込んだら命がけ 未購入
・恋するソラマメ 積んでる 
・君が笑えば世界も笑う オレンジグミ 未購入→読んだ
・もっとずっときっと笑って オレンジグミ 未購入→読んだ
・片恋の病・表面張力 既読

全部電子化済み。



1

光属性なお話

東京のピン芸人×関西のピン芸人。
受けの祐の方は最初、俳優も小説家もこなしてしかもイケメン、という町をよく思っていない。ところが町は、最初からフレンドリー。読者としては好意ダダ漏れなその態度にニヤリとし、あいつなんやねん、とイライラしてる祐にもニヤリ。
それでもだんだんと町の良さに気づく祐。ちょっと嫉妬なんかもあり、とうとう町の方から告白された時に、「そうか、このイライラや嫉妬は恋か!」と、自分の気持ちに気づくという展開(笑)

更にここからがすごくて、祐はノンケなのに「やっとくか」って自分から言ってキスしちゃう。町も町で、そんな祐にムードないとか文句を言いながらも、結局は最後まで抱いてしまう。
芸人同士なので、その辺のやりとりがなんか可笑しくて、ニマニマしながら読んじゃった。二人が男同士という問題など、あまりにも軽々と飛び越えてしまうので、ゲイとかノンケなどということは、大したことじゃないのかもと思ってしまう。その代わり片想いの胸キュンとか切なさもないので、そういうのを求めるとちょっと物足りないかな。
悩みや葛藤などとは無縁の、ひたすらに明るいお話だった。

「愛しているし恋してる」
攻め視点のお話。受けから見るとスマートで余裕綽々に見える町も、祐のこととなると、嫉妬したりヘタレ化したり忙しい。二人とも人気者なので、恋のライバルとか現れそうなものだけど、そういうのも一切なし。
積極的な受けが、攻めに跨がって乳首を責めたりしてるのが可愛くて萌えた!
また、久我先生と言えば関西弁エロ。本作は受けのみ関西弁だけど、それでも十分ときめいた。

1

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