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職を転々としたのち、その美貌を活かして資産家の愛人をしていた藍川が、高校生時代に片想いしていた同級生・矢代と再会し、恋人として居場所を見つける物語です。
硬派で朴訥とした青年ながら藍川をちゃんと見ている矢代は良い男ですね。一方の藍川は、意地を張って大切なものを諦めてしまうという儚い一面があるのかなと思いました。外見と違って不器用なところもありそうですが、矢代のそばでもっと素直に、正直に生きられるといいなと思います。働くことに前向きなのが好ましかったです。
残念ながら、イラストが本文とまったく整合していなかったので★マイナス1です。藍川は美人で、背も高くて、男も女も魅了してしまう美貌の持ち主のはずですが、イラストではそうは見えませんでした。
うーん…自分は竹美家ららさんのイラストが苦手なんですね。この作品で確信しました。
「二度目の恋なら」219ページ。藍川目線がメイン。
家がなく、居場所と安らぎをくれた老人(愛人)を失い、裏切られて職も失い、乱暴もされ、悪い噂も流され…それを仕方ないと受け入れていた藍川が、再会した高校時代の同級生・矢代と両想いになる話です。
「本気の恋なら」29ページ。矢代目線。
恋人になってから二週間。従兄・槇の言葉で一念発起した矢代が、藍川をホテルに誘う話です。最後まで読んで、もう一度矢代のお母さんのセリフを読み返して、泣きそうになった次第です。
イラストマジックと言いますか。本文入って最初の挿し絵の矢代が笑顔だったためか、仏頂面の印象にどうにもならなかったのが唯一の欠点だったくらいの、お気に入りの作品です。
軽蔑されるくらいなら意地を張って憎まれ口を叩いてしまう藍川って、こちらが察してあげなきゃならないので、現実ならちょっと面倒くさいタイプ。でも哀しい境遇なのに悲観しない思考と、働こうとする姿勢で憎めません。
藍川を、矢代が家族ぐるみで受け入れてくれて、ほっとしました。最後まで読んで、もう一度最初から読み始めて、「うちの会社にくるか?」という高校時代の矢代のセリフに泣きました。
あと、矢代の従兄の槇がいい男すぎます。脳内で勝手に某声優さんの声で再生されて、この作品ぜひドラマCD化して欲しいと切に願っています。
愛人稼業を廃業し行き着いた本当の恋、
なのですが、期待していたものとは違って萌えませんでした。
地に足をつけた現実的で堅実な恋愛物語も好きですが、
ここではセレブやきらびやかな世界で生まれる夢のような恋が見てみたかったなー。
藍川のパトロンだった老人の孫との恋の展開のほうが面白そうでした。
本当は二人とも気になっていたのにいろいろ障害があって別れて運命の再会を果たして今度こそ燃え上がる…みたいなお話は好きなのですがちょっと期待はずれだったせいか地味な展開がはずまなかったです。
開始数ページでおや? と思い、20か30ページくらい進んでから、これは読み続けられないと思って途中で読むのをやめました。
あらすじ読む限り面白そうだと思ったんですがね~。愛人受けとか大好きなので買ったのに、読み始めてもう愛人やってないし。愛人をしているところが読みたかった。
ミズミさんの久々の書き下ろし作品。
イラストが竹美家さんなので実は超地雷!
好きな方には申し訳ないが、どうしても少年少女小説の挿絵の雰囲気がまとわりついて好きでないのです(大泣)
学生時代の回想イラストはまだ大丈夫なんですが、大人な主人公表現が苦手で苦手で・・・おかげでこの本に手を出すのにどれだけ苦労したか(汗・ミズミさんだから読みたい!でも・・・という葛藤)
さて、それを抜きにしてちゃんと作品(中身)で評価しなくちゃね♪
この主人公・藍川、実は結構ディープな過去を背負ってる。
親を亡くし親戚の家にやっかいになり、いろいろな仕事を経験して顔がよかったばかりに散々な目にあったりして、そして今回の始まりである彼を本当は大切にしてくれた老人がなくなったために、彼が住まわせてくれたマンションを出ていけと親族に追い出され、再びホームレスになろうとしていたところでの、高校時代に玉砕した相手・矢代との再会だったのです。
本当は拗ねて卑屈になってもいいのに、なぜか達観した部分があって、素直でない部分ばかりを見せるのだが、読者的にちょっとせつなかったりする。
以前勤めていたバーの知り合いに出会い、そこで働かせてもらえるようになったときに起きた酷い仕打ち!
その時でさえ、自虐でやり過ごそうとする藍川の姿は悲しいよ。。。
その結構な悲惨さを霧散させるというか、目をそらす役割というか、明るく演出をしていくのが、矢代の自動車整備工場の面々たち。
矢代は比較的寡黙で、硬派な感じでしつこく藍川の中にぐいぐいと入ろうとはしないのだが、
矢代の糞といわれる後輩の野島のキャンキャン吠えるチワワぶりが、ひょっとすると一番の清涼剤かもしれない!?
結構藍川にかみついて酷いこと言ってるんだけど、チワワだからね(爆)
矢代のいとこの槇と、不愛想ながらなんだか槇の犬みたいな太一とか、事務の中村さんとか、あとがきでアットホームを目指したとあるとおりに、彼らの存在がいい雰囲気を醸している。
きっとそれで藍川のつらい部分が補われるのです。
さて、肝心の恋愛。
焼け木杭には火が付き易いとは、たぶんBLのセオリーwww
過去好きだったんだよなーな気持ちが実はすれ違いで離れることになっていたと、それを10年たってわかって、やっぱりこいつ何とかしてやりたいよ!
やっぱりこいつとがいいよ!
そんな恋愛だったのかな?という感じです。
藍川のパトロンだった老人の変人だという孫・誠一、彼もいい人だったよ!
自分的には誠一よかったんだけどね~なぜか尻つぼみ的に彼はフェイドアウトしてしまったのが何気に残念でした。
すべて読み終えてこの作品を思い返すとき
再会愛ありき、だったからこれでよかったんだけど、そうでないとなんとなくぼんやりしたつかみどころのないビーズクッション的手ごたえな感覚が残ります。
重いものを主人公の性格で軽く、周囲の雰囲気で軽く演出してはいますが、ちょっと?な部分もなきにしも。
どういう位置づけにすべきか、直にストレートに「よかった!」と言える作品ではないことは確かだろう
高校時代の同級生の再会ものになります。
受け様はゲイで男妾を3か月間していたのですが、その相手が亡くなりその家族に
無一文で住んでいた家を追い出される事になり、受け様の唯一の財産である車の整備を
頼んでいたら、やって来たのが高校時代の恩人であり、片思いの相手だった攻め様。
皮肉な再会に動揺するが、意地っ張りな受け様は覚えていたのに知らないふりをして
攻め様から久しぶりだと言われ、自己紹介をした時に思い出したような態度をとる。
10年前の恋心が再び熾火のように再燃してしまう感じです。
その偶然の出会いで、受け様は自虐的に男妾だった事もあっさり話、冗談半分で
住む所が無くなったから、しばらく泊めて欲しいと攻め様に軽口をたたくが、
攻め様と一緒に来ていた後輩で、受け様とは昔から犬猿の間だった後輩の家に
泊まるように言われ、軽い気持ちでお願いする事になる。
この後輩と受け様の言い合いは軽妙だけど、後輩の意外に辛辣な態度はキツイかも。
でも、後半になって感じるのは、ホントはホモなんか嫌いだと言っている後輩が
口ほど悪い奴じゃないと思えるのです。
チワワが主を守る為に受け様にキャンキャン吠えてるイメージでした。
攻め様と受け様は、高校時代に受け様のとった行動で疎遠になってしまったのですが、
10年経って受け様はまだ攻め様に思いを残してるし、攻め様も大人になって10年前の
自分の行動の愚かさに気が付いていて、今度は失敗しないようにと思っている。
受け様はともかく、攻め様は10年前の自分の気持ちが恋だと自覚していなかった。
そして、再会して、何故受け様の事が気になるのか、受け様が付き合っていると
思える相手を見ると胸がざわめくのか、今度はしっかり自覚する攻め様です。
一旦気持ちが決まった後の攻め様は男前なのですが、攻め様はその外見と何事にも
動じていない口ぶりとは一転して、かなり繊細で健気さんでもありましたね。
10年前の気持ちの忘れ物を二人が取戻し、思いを通じ合わせた恋人になるまでを描いた
作品で、とても素敵でした。
書下ろし部分は、攻め様の朴訥さが、良い感じで出ていて、受け様に捨てられないように
頑張る姿がとても萌えます。