アイソポスのひそかごと

アイソポスのひそかごと
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神9
  • 萌×221
  • 萌24
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
19
得点
204
評価数
59
平均
3.5 / 5
神率
15.3%
著者
崎谷はるひ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
穂波ゆきね 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784344826694

あらすじ

突然、赤ん坊を抱いた金髪美女に呼び止められた大学生の四宮真次は、その美女のボディーガードに殴られ、車にはねられてしまう。目ざめた真次の前にあらわれた美貌の男はイタリア貴族グイード・ランドルフィ。
天涯孤独となった真次に、グイードは「愛人にならないか」と持ちかける。返事を迫られ、思わず愛人になることを受け入れた真次は……!?

表題作アイソポスのひそかごと

グイード・ランドルフィ,イタリア人貴族,33歳
四宮真次,天涯孤独の大学生,21歳

その他の収録作品

  • トルタ・パラディーゾ
  • あとがき

レビュー投稿数19

イタリア貴族とのロマンスすぎないロマンス

イタリア人貴族×日本人大学生という組み合わせは、日本人同士が多い崎谷作品ではあまり見られないのではないかなと思います。
天涯孤独になってしまった主人公・真次が、ひょんなことから現実ではまず起こり得ない不運に巻き込まれ、金髪碧眼を持つイタリア人の美丈夫と出逢う…
と、約380Pと分厚めの今作ですが、描かれているものは王道のロマンス小説といった雰囲気です。
以下、大きなネタバレはなしのレビューとなります。


ある事情から愛人契約を交わすことになった2人。
攻めのグイードが会社経営にも携わるいわゆるセレブな貴族でして、まあなんとも惜しみなく気持ちの良いお金の使い方をするわけなのですが、相手となる真次が一般庶民の常識的なものの考え方をする人なので、ちょっぴり庶民的で親しみやすくなった派手すぎない王道ロマンスになっています。
分厚めだけれど読みやすいですし、グイード周辺の人々と真次のやり取りも悪くない。
作中の舞台がほぼ入院先の病院や高級ホテルから移動しないというのに最後まで飽きずに読めたのは、ごく普通の日常会話の何気ない描写だったり、真次が言葉の通じないグイードの部下たち相手にも積極的にコミュニケーションを試みる人だったのが良かったからなのではないかなと思います。グイードの妹・パオラとの会話が良いんですよ。
私はボディーガード兼側近のアレッシオがなんだかキュートで好きでした。

一度甘くなったグイードの口や所作から溢れ出る、甘さ耐性のない真次へと送られる糖度の高い愛情表現の数々はこれぞ溺愛イタリア男攻め!という感じ。
己の非をきちんと認められる人なのも良かった。
挿画の穂波先生の絵柄もあいまって、どことなく品があるとってもまろやかな甘さで素敵でした。
真次は初心で真面目な自立心のある良い子という印象で、健気受けとまではいかないかも?
不運続き・天涯孤独+どちらかというと自信がないタイプの慎重派でしたので、もしかしたら苦手な方はいるかもしれません。
ただ、雛鳥のようにグイードからの甘いやり取りを慣れないながらも少しずつついばむ姿は可愛らしかったです。

崎谷作品らしいキャラの立ったモンスター女性絡みもそこまで今回はうるさくはない…と個人的には思いますが、ここに分量を割くのならグイードにどろどろに甘やかされる真次が読みたかったななんて。
テンポは良いけれどさらりと読めてしまい、ページ数はあるのにやや盛り上がりに欠けると感じたので今回はこちらの評価で。

0

貴族様が王子様

 突然、赤ん坊を抱いた金髪美女に呼び止められた大学生の四宮真次は、その美女のボディガードに殴られ、車にはねられてしまう。
 目覚めた真次の前にあらわれた美貌の男はイタリア貴族グイード・ランドルフィ。
 ここのところ、不幸続きで家族を立て続けに亡くした真次に最後に降りかかった災難がこれか……とうんざりするけれど、実は真次のことを実の兄と間違えての行動だったことがわかる。

 そんな真次は、グイードに「愛人にならないか?」と持ちかけられる。
 返事を迫られ、思わず愛人になることを受け入れた真次は……?

 異国からきた貴族様に天涯孤独の身の上を救われた真次が、「愛人」の意味に悩んだりしながら距離を縮めていく話でした。
 穏やかな優しさでちょっとずつ真次の心をほぐしていく大人な貴族の話にほっとします。
 少し分厚いので、ゆっくりめに読んでください。

1

悪くない王道

スパダリが健気受けにメロメロ~、な王道ストーリー。
しっかりと読ませる構成、文章はさすがの崎谷さん。しかし、どうも私、この評価の高い先生の作品が苦手なのです。

特に、受け視点で、恋愛に中学生のようにぐるぐる思考する展開が好きじゃない。これはまさにそれ、で、しかし最後まで読めたのはやはり作家さんの力か。

ぽつぽつと登場するイタリア語が面白く、作品に違ったテイストを与えていて好印象。

1

タイトルの「アイソポス」とは

イソップのギリシャ語読みだそうですが、
浅学の私にはタイトルの意味はようわからんかったです。無念。

突然赤ん坊を抱いた外国人女性に腕を掴まれた大学生の真次は、
黒服の男に殴られ、車にはねられてしまう。
必死で自分を「裕真」と呼ぶ女性に、
「あのね、裕真はね、しんだんだよ」

ここまで読んだとき、「推理サスペンス」??
と思いましたが、謎はあっさり解け、
結果、BL的シンデレラストーリーでした。
だって「ちるちる」さんの「トーン」、「キラキラ」ですよ?
今までも王子キャラの話とか読んだことありますが、
「キラキラ」って書いてあるの初めて見ました。

グイードの計画勝ちって気もしますが、
セレブ×庶民の場合、ハッピーエンドになったはいいけど、
彼以外頼る人がいないってケースもままありますが、
真次にはグイードの他にも理解してくれる人がたくさんいて
よかったなと思いました。

0

ある意味壮大になっちゃうセレブの告白劇場

短期間に家族を亡くした大学生の真次(まつぐ)が身辺整理でバタバタしていた時に、イタリアの名門家系の美少女が真次の亡兄と恋仲になり赤ん坊を授かったと知らせに彼女の兄と共に乗り込んできた。
そのドタバタの際に腕を骨折したものの、事実がはっきりした事で真次も身内を亡くした心細さが薄らいでいく。
そこで、美少女の兄・グイードからある女性につきまとわれて困っているので解決の策として愛人契約を依頼される。

この話は些細な誤解、思い込みが重なってもあまり二転三転せず、トーンが明るめでサクサク読めた。

セレブといってもグイード側の身内や関係者が気さくで明るいし、お互いに言葉が通じない中でも前向きな交流に好感が持てる。
あと、崎谷さんの話には大抵当て馬に相当する強烈な女性キャラが出てくると聞いて、どんなスペシャル級な悪女かとワクワクしながら読み進めたが、この話では想像していたよりは幼稚で小粒な印象で終わったかな?
ま、女性特有のドロドロした醜さってのを読まずに済んだのは良かったけれどね。

しかしグイードが真次に、いかに彼女が厄介者かと説いていた割には上手くあしらっていたように見えたが…。
それでもこのピンチですら恋愛のチャンスに替えて、実は一目惚れだった真次に告白するまでの経緯が普通の人よりも壮大なものに感じるのは、さすがセレブってところかな…。

その後のグイードが両想いとなった真次に吹き込む熱~い愛の囁きは、年上攻めならではのお約束に忠実だなぁと感じた締めくくりなのだった。

1

不幸のどん底からイタリアセレブに見初められ!?

崎谷さんのシリーズ物でない新作を読むのは久しぶりです。
このところどう相性が良くなくて過去作品の文庫化や新装版に自分的萌えが見つけられなくて、この作品もあらすじを読む限り気が進まずしばらく積んでいてしまいました。

金髪碧眼のセレブとか、貴族や王族が身勝手な強引さで迫ってくるお話は嫌いじゃないのですが、そういうのはそいう分野がお得意な作者さんの作品で楽しめればいいかなと思うと食指も動かないというものでした。

半年前に兄が病気で急死し、その3ヶ月後に両親が交通事故死という俄かに降りかかる不幸の連続。そして今度は自分が事故で骨折し入院する羽目に…。
とのっけから不幸の連続にちょっとテンション下がります。
死んだ兄の後始末をしながら、生きていた痕跡を消す作業をすることに疲労していた主人公の悲しみが伝わりました。

真次はめちゃくちゃいい人です。
兄と間違われたとはいえ人間違いで殴られた上交通事故にあいながらも殴った相手の責任問題を心配し、頭から怒鳴りつけた相手もあっさり許してしまうくらい。

出ました愛人契約。
崎谷さんの作品には欠かせないモンスター女の登場なのですが、しつこいストーと化した遠縁のイタリア女から逃れる手段として愛人のふりをしてほしい、というものです。

契約と言ってもそれは口実で本当はそこからお近づきになり囲い込んでわがものにしたいんでしょう~というのは見え見えなのですが、なかなかお互いが素直になれなかったり邪魔が入ったりで紆余曲折の焦れ焦れがほどよい感じでした。

穂波ゆきねさんのイラストがよかったです。
カバー絵の色遣いが独特で好きです。

不幸のどん底からセレブな恋人と家族もできてほんと、救われました。
これからは幸せになってね。

3

愛人の定義は

イタリア男は策略家でした。
甘くなるまでが少し長く感じましたが、甘くなったら流石愛の国の人!
彼がべた惚れなのは最初から読みとれていたのでニヤニヤしながら読みました。

「愛人」という定義がグイードと真次で違っている所で、認識の齟齬が発生している訳ですが、グイードの定義は「愛人」でいいのでしょうか?お父さんは奥さんがいる間にお付き合いしてたから「愛人」カテゴリなのかな。
そこが少し引っかかって展開が理解しにくかったです。

なにはともあれ、真次に一目惚れして何としても意識させたかった故の発言と考えれば可愛いのかな(笑)

他の方のレビューだと、登場した女性がまたか…という感じですが、私が読んできた崎谷作品にはああいう方が出てこなかったので特に気になりませんでした。
むしろもっと頻繁に出てきて問題を起こすのかなと思ったらそうでもなくて少し肩透かしくらったくらいです。

2

イタリア男、万歳!

やー、久々に個人的当たりな崎谷作品でした!
年の差12歳!年上攻め!健気受け!でございます。
しかもねー、攻めはお貴族様ですよ。

**********************
受けの真次は21歳の大学生。
兄と両親を立て続けに亡くし、天涯孤独の身の上。

攻めはイタリア貴族のグイード。
企業の日本支社の社長としてと来日した、33歳。
**********************

真次の亡くなった兄の起こしたすったもんだで最悪の出会いをしたふたり。
しかし誤解がとれてからは誠実なグイードに、心惹かれ始めてしまう真次。
そんな時グイードから愛人契約を持ちかけられ躊躇しながらもそれを受けることにしたことで、ドロドロした女関係やら秘書の嫌がらせやらを経験することとなります。

しかし、今回も登場いたしました。
崎谷作品では常連、イッちゃっている女性キャラ。
今回はグイードの地の繋がらないイトコのティナです。
まあ、でも、可愛い方ですか?
精神的にやばいストーカーとか、変態上司とかじゃないだけ。
それに終盤、真次の足をすくうために張られた罠はあまりにお粗末でしたしね(苦笑
若干、あれにはこちらも力抜けます。(まあ、グイードたちも馬鹿にしてましたが)
どうしたのかな?崎谷さん。

途中、今まで親しくもなかった大学の知人が真次に親しげに話しかけてきて、多大な心配をしてくれたりとかはわざとらし感があって、かえっていらなかったような気がしました。
真次ってこんなに好かれてた魅力のある子なのよ!という演出のようで。
グイードみたいなすんごい男性に愛を語られてるだけで、真次にすごい魅力があるってのは充分こちらに伝わりますので。

あまりにスーパー攻めさんは好きではなくてあまり読まないのですが、挿絵のほんわかした雰囲気のせいか、それとも甘々な台詞のせいか、とても素敵でしたねグイード。
特にラストの辺りの怒涛のイタリア語攻めがス・テ・キ。

4

不幸受け

私的に凄い好きな設定でした(*´∀`*)当たり本!

不幸受けで自分が美人だとか鼻にかけてないし
一生懸命な庶民派な受け様

セレブで仕事もできて受け様を溺愛の攻め様

美味しい・・・美味しすぎる・・・と我ながら当たり本にワクワクしながら読みました


自由人の兄(故人)に間違われて不幸にも殴られた拍子に
道路へ出てしまい事故に遭って手を骨折とかわいそうな感じの受け様
目が覚めると個室の病室で・・・

攻め様に求愛(困った)してくる女を蹴散らすために
『愛人契約』を攻め様から持ちかけられます
お金に困っているし、気になる攻め様からのお誘いと言う事で
契約をするのですが
やはり豪華な環境を与えられて戸惑う受け様(*´∀`*)
そして攻め様から優しく接しられて・・・好きになりますよ!

イタリア人相手なために攻め様は日本語が上手ですが
そのほかの人とかの会話とか面白かったです
セレブ・不幸受けとか健気とか好きな方にお勧めです!

3

だん

ココナッツ様

こんにちは、メッセージありがとうございます
先生の作品が多いとどれから手を付けようかとか迷いますよね(;^ω^)
自分も久しぶりに好きな設定の本をゲット出来て
ラッキーでした

ココナッツ

だんさま

だんさま、こんにちは(*^^*)
先日こちらのだんさまのレビューが新着で上がっていたことでこの作品を知り、読みました。
崎谷作品はとにかく数が多いのでこちらはまったくノーマークだったのですが、とても面白かったです(≧m≦)
ありがとうございました!

崎谷流ロマンス小説

私はすごく好きなお話でした。

すごく内容があるとか後々まで記憶に残るだろうとかではないんですが、読んでる間はひきこまれたし(つっこみどころも多かったですが)、攻めの情熱的なイタリア貴族ぶりも含めて萌えたし、ちょっぴり切なくて満足です。
作者がロマンス小説にはまってらっしゃるそうで、それで生まれたのが今作とのこと。
ロマンス小説に適量崎谷節を入れました、って印象です。

エロは他の崎谷作品に比べればおとなしめかもですが、これで十分だし、この作品にあんまりねっとりした描写はそぐわないと思います。
行為のアレコレより、最中の会話の甘々さに萌えを感じて、私はすごく楽しかったです。
最後のベッドシーンで、思わず攻めがイタリア語で言った言葉が『きみにどれだけ夢中かわかっているのか?私の子猫』。それを訳してもらって恥じらう受けの可愛さにばんばん愛の言葉を訳し続ける攻め。照れて、いっぱいいっぱいな受けに最後のトドメの一言が……あら楽しそう!って思えた方にはオススメです。

惜しいのは、後日談っていうか、すべての問題が解決した後のラブラブな二人がもっと見たかったな。
あんなに分厚いんだから、変なモンスター的女子の出番もっと削ればきっと書けたと思うんですよね。まあ、許容範囲。

7

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