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minami no shima wa koi no wana
明仁(攻)のあまりの非常識さにちょとイラッと来たんですが、それ以上に和志(受)にもうんざりしました。個人的に『口の悪い』『ツンすぎる』受が大の苦手なので。
もうどこにポイントを置いて読めばいいのか、と困ってるうちにあっさり終了。
でもこれは、私がキャラクターがまったく好みじゃなかったというのも大きいです。ですから、『俺様ツン受が攻に尽くされる』ストーリーがお好みなら、また違うのかもしれません。
ただ、3年も断固拒否してたのが、いくら今まで相手の本当の姿を知らなかったからって、こんなにさら~っと受け入れられるもんなの!?予定調和でわかりきってる流れだとしたって、もうちょっと何とかしてくださいよ、と呆れました。
黒崎さんのルビー文庫は結構好きなんですが、これはあまりにも・・・とにかくすべてが浅過ぎ・薄過ぎで読後に残るものが何もなくて、レビューって何書けばいいんだろう、と途方に暮れてしまいました。
南の島であまあまラブラブなら、ここまでキャラクターの背景やら何やら、いろいろ作り込む必要なかったんじゃないの?と感じたんです。出すだけ出してまるまる放置だから余計に。
で、和志の実家の後継ぎ問題は、作中ちらっと言ってた通りにするってことでOKなんでしょうか?
就職浪人の老舗呉服屋の長男で、書店でアルバイトをしてる受け様は、
南の島ご招待のキャンペーンに書店アルバイト仲間に誘われるまま応募するが
5人で応募したのに、当りを引いたのが受け様一人、周りに勧められるままに
一人旅行に参加する事に決めた受け様でしたが、それは3年も前から受け様に求愛
している攻め様の企てによるものだったんです。
何も知らずに個人所有の南の小島にヘリコプターで連れてこられた受け様は
旅行会社の案内人に無理やりのように降ろされ、そこで待っていたのはホテルマンの
ような装いをした攻め様で、3年前から交際を申し込まれながらも天敵扱いで邪険に
していた相手だったのです。
しかし、自力で帰る事が出来ない事で、受け様は攻め様の何もしないと言う言葉を
信用して、南の島での日々を楽しむことに決める。
この受け様の強気で優しさの無い、直情的な感じはなかなか可愛げの欠片も無い感じ
なのですが、その分、攻め様の一途に受け様を思う気持ちが伝わります。
この受け様は顔に似合わず、言いたいことをはっきり言う、かなりキツイ性格です。
そして攻め様はどこか天然で浮世離れした風でもあるのですが、受け様にとって
ゲイでストーカー天敵と言う攻め様の印象が二人だけの無人島生活で変わる事になる。
受け様を好きになった時の事を読むと、逆に嫌われてもおかしくないと思うけど
その時の攻め様は画家としての未来に疑問を抱いていた時期なので受け様の一本筋が
通ったところに惹かれたみたいでした。
そして、受け様も攻め様と普通に話すようになると、攻め様に対しての印象が変わり、
ふとした瞬間にトキメクようになります。
友人のように距離が縮まった二人、受け様は実家の呉服屋を継ぎたくない理由まで
話すほどになり、受け様の気持ちをよく解ってくれる攻め様に好意を感じる。
自分の思いをきっちり自覚した後の受け様の行動には驚かされる。
余りにも男前過ぎて、攻め様が挙動不審になってしまうのが笑えます。
きっとこれからはカカア天下みたいなノリで仲良くしていくように思える二人でした。