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乗馬が結ぶユースフル・ラブ
題名を「ドレナージュ」と勘違いしてなんでマッサージなんだよと、よく見たら「ドレッサージュ」でした(大汗、、)
今年はオリンピックイヤーですが、あのホケツ選手の出る乗馬の競技種目ですね!
ものすごくノーブルで、シルクハット(?)にジャケットにタイに白のスパッツに長靴で、背筋の伸びた美しい姿勢、まさに人馬一体の演技にTV観戦していてため息がでたものです。
さて、個人的興奮は置いておいて、このお話は大学の馬術部が舞台。
純朴で心から馬が好きで、ちょっと周囲と違和感のあて自分に自信が持てない馬術部所属の1年生と、大病院の息子で外見もイケメン、本心と本性を偽ってちょっと意地悪で外部クラブに所属している医学部3年生のお話。
馬を通して、馬術を通して、二人が近づいていく様が、
主人公の真っ直ぐな純粋な気持ち、攻めの隠してる優しさと意地悪なツンデレ具合が、いいコンビネーションを産んで、高校以外のまともな大学の部活動というのを見てちょっと萌え萌えしちゃいました♪
耕太の所属する馬術部は部員の減少で持っている馬を1頭手放さなくてはならなくなる。
「厩七分に乗り3分」どころか厩九分くらいまで誰よりも馬の世話に熱心な耕太が世話をしているとても優しいけれど年寄りのマンサクを放出する方向で決まり、耕太がマンサクにのって泣いているときに出会ったのが、大病院の息子で、外部の乗馬倶楽部に所属している若宮という医学部の学生でした。
しばらくして、元G1馬で気性が荒く皆がてこずっていたトルネードという耕太も世話をしていた馬が売れたことが伝えられる。
買ったのは、若宮。
マンサクを手放さなくてよくなり嬉しい反面、耕太は最初に出会った優しい態度と、次に出会ったときの「若様」と呼ばれるにふさわしい高飛車な態度の違いに一体どちらが本当の彼なのかと疑問を抱くのでした。
その後、何かと部を訪れる若宮は耕太を気にかけ、ノートを貸してくれたり、春の大会に出ることになった耕太にコーチをしてくれたりするのだが、なぜかモノ言いがひねくれていて。
そんな中で耕太は若宮が好きと意識するのですが・・・
若宮があまりに耕太に親切なので、最初からこれは絶対そうだよね♪
って見え見えなのですが(それがどんなにツンだろうとw)、耕太は思っても見ないから考えも及ばない。
なんでここまでしてくれるか、ってあんまり考えてないところが、そして欲のないところが、何か愉快というかかわいいというか、いいな~って思える性格でした。
「ホーケイ立ち」には爆笑しました・・・「方形立ち」ですからねっ(爆)
そして『純愛パッサージュ』は二年生になり、耕太が副部長に抜擢され、そして新入生の女子に困らせられる、鈍感耕太のお話でした(w)
この話では若宮は、耕太という恋人ができたことでもう自分を偽らなくてもいい、とういことでとってもとっても優しい耕太大好きな先輩になってます。
それは周りにもわかるようで、部員じゃないのに新入生勧誘の客寄せをお願いしても喜んでOKしてくれる。
耕太はまっすぐな人だから、ずるい方法に申し訳ないと誤ってしまったり。
新入生の女子にGW中の世話を変わってあげたあたりから、彼女が急に謙虚な態度を一変させて耕太に意地悪を言ったり態度を撮ったりと耕太は翻弄されます。
ま、これも耕太が鈍感ということでwww
若宮が部に来るのも耕太が心配だったからかなv
いい人すぎて強く出られない耕太、自分を過小評価する耕太をはげますのは若宮。
本当にこの話では、若宮がいい恋人なんです。
試合前にマンサクが怪我をして出場を諦めることになったとき、若宮がトルネードを貸すという話を持ち出し、かたくなに断る耕太に「もっと甘えてくれよ」と言う。
それでちょっと険悪になってしまったりもするのですが。。
若宮が完璧な人間ってわけでもないですが、耕太を大事にしてるっていうこと
耕太は決して女子っぽくないし、子供っぽくもないし、ちゃんと年相応の若者らしい純粋さを持っているし、
この二人のキャラクターが非常に魅力的でした。
大学の頃馬術部の友人から、本当に盆も正月もなく、月に2,3回は泊まりで交代制の馬のための世話の宿直があるって聞いてましたが、まさにこの舞台の馬術部も宿泊はなかったですがそれが描かれていて、リアリティも十分にありました。
大学生同士のラブで、農学部の純朴田舎育ちで、馬術部に入っている受け様と
医学部で外部の馬術クラブに入っている攻め様との馬が取り持つラブストーリー。
受け様は大学1年生で、家が酪農をやっているのもあり、動物と触れ合うのが好きな
田舎臭さの抜けない青年、そしてそんなイケてない自分に少々自身がない。
それは人との関わりでのそうで、周りの雰囲気を読めない、逆に言えば裏表のない
素直な受け様なんです。
そんな受け様が所属する馬術部で部員が少ない為に馬を1頭処分することに・・・・
受け様は馬術競技よりも馬の面倒を見る事が大好きな事もあって、
自分が世話をしていた1番お年寄りで大人しい馬が出される事になり落ち込む。
やりきれない思いを抱きながらもどうする事も出来ずに最後まで面倒をみようと・・・
馬への思いが強すぎて、泣きながら馬にといた時に、攻め様と出会う。
受け様は初対面ながらも攻め様の天使みたいな様子に思わず馬の事を話してしまう。
ただ聞いてくれるだけでも少し心が救われたと思った受け様ですが
次に出会った時は初対面の時が嘘のように辛辣で嫌味な態度の攻め様に唖然。
しかし、攻め様が暴れ馬で部でも扱い切れていなかった馬を買い求めてくれたことで
受け様は老馬との別れが回避されたことに気が付く。
攻め様の真意が分からなかった受け様ですが、その日から攻め様は何かと言って
受け様を構うようになるのです。
この攻め様は、ツンデレさんはこうだと言うような感じなのですが
そのツンデレには、攻め様のバックグラウンドが関係しているのです。
良いところの御曹司で頭は良いし、顔も良い、そしてお金もある、そんな三拍子以上
揃った攻め様は、逆にその事で、自分自身を見てくれない相手への思いから
辛辣に他人へ接して、第一印象が最悪ならこれ以上嫌われることも無いって思いから
自信の性格を偽るような振る舞いをするのです。
始めはそんな攻め様の事が分からなかった受け様も次第に受け様の本質を理解し
そして攻め様の周りの人間が親しくしている姿を見ると気分が滅入る事に気づき
攻め様に恋してる事を自覚、酔った受け様はその勢いで告白までしてしまう。
その後にちょっぴりすれ違ってしまう二人ですが、再び馬が縁で心が通じ合う。
ほのぼのとした中にも恋する切なさや攻め様のツンデレ具合にも萌える作品でした。
この作家さんの舞台設定のうまさ、着眼点のよさにいつも感心します。
エピソードを積み重ねてリアリティのあるお話に仕立ててくれる作風も
健在で安心して読める作家さんの一人です。
今回の舞台は大学の馬術部。
実家が酪農をやっているという純朴でまっすぐな一年生と、
病院の跡取り息子というある意味サラブレッドに生まれついて
少しばかり偽悪的な仮面をつけている医学部三年生のお話です。
特別な血統でもない18歳のマンサクとJRAから厄介払いされてきたサラブレットのダーク
トルネード、2頭の馬の運命も二人の物語に上手に絡めてあってうまい!と思いました。
ただ一点、先輩の若宮に対する耕太の言葉遣いが所々気になりました。
そりゃ最初は事情がわからないし、鼻持ちならないと感じてしまうひとではありました。
んが、先輩にそりゃないんじゃないの とちょっと思いました。
でも、しっかりしたお話を探している方にはぜひ!とお薦めします。
日曜の午後はテレビで競馬を楽しみます。馬って本当に美しい生き物ですね。
でもカラダは大きいし、馬らしい匂いもあるし、お世話はホントに大変です。
生き物に関わるということはかっこよさを追うことではではなく、『共に生きる』ということ。主人公の二人と二頭の関わりでそれが本当によくあらわされています。
馬は賢いしプライドもあります。乗り手の技量をすぐに見抜くし、人の感情もよく感じ取ります。優しくすることも、厳しくすることも必要で、それは人を育てること人とつきあうことにも通じることです。
主人公の耕太はときには若宮に反発しながらも多くのことを若宮から吸収してゆきます。
対人関係のうとましさから偽悪的な態度ばかりだった若宮も、純朴でひたむきな耕太とかかわることで心のゆとりを取り戻します。
この作品には悪い人が出てきません。耕太と関わる女の子がいますが、耕太を好きなのに間違ったアプローチをして好きな気持ちをうまく伝えられなくて、とても良い子なので読んでいてかわいそうになりました。
まあ、若宮の方に優先権あるのでしかたないですが・・もったいない( ´Д`)=3
田舎出の青年がその純朴さゆえに傷ついたり、好意を抱いた先輩との育った環境の違いゆえに悩んだりしながら一歩々々成長してゆく姿がとても清々しい作品でした。
大学の馬術部を舞台にした作品です。
馬の知識は皆無ですが丁寧で細やかな描写で情景が目に浮かびます。
馬の賢さや優しさが随所に感じられて馬に惚れました!(そこ?)
生き物と心を通わせる喜び。
大変なときもあるけど世話を楽しむ。
オシャレなセレブ攻めと田舎モノの庶民受けで環境は対象的ですが
"馬が大好き!"という根本が同じで通じ合ってく姿がとても良かったです。
BL的な萌えで言えばなんといっても攻めのキャラクター…!
偽善の反対「偽悪」が可愛いのですよ。
わざと金持ちを鼻に掛けるよう高慢ぶるけれど、
受けの前だとウッカリポロリ、素の"イイヒト"が零れそうになる。
それを慌てて隠し偽悪ぶるけど隠しきれないとこにニヤニヤしますw
優しい手を差し伸べて、ハッとなって、
「べ…別にアンタのためじゃないんだからねッ!勘違いしないでよねッッ!」的な王道ツンデレw
(※作中にこんなセリフはないです。個人的解釈による意訳です←)
受けのことが好きなのがダダ漏れてるからわざと高慢ぶる度にめっちゃ萌えた////
偽悪は攻めなりの処世術だったのですね。
(金持ちには金持ちの苦労があるようで…)
けれど受けと一緒に過ごす時間が増え、自然体になっていき。
最初は馬術部員から敬遠されてたけれど次第に仲間意識が芽生え。
キャラクターが良い方向へ変わってく姿は良いですね…!
見ていて安心します。
受けは"田舎者で空気が読めないところがある"とコンプレックスを持っています。
人と関わるのに少し失敗して言葉に自信が持てなくなったり不安になったり。
そうこうしながらも攻めと心を通わせて、少しずつ前へ進むのにジンワリしました。
また、自信が持てるようになっても純朴さは変わらない所も良かったです。
馬と人・人と人の優しい関係。
愛情を持って接して愛情が返ってくるのは素敵だなとしみじみ感じました(﹡´◡`﹡ )