茜色デイズ

akaneiro days

茜色デイズ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神9
  • 萌×215
  • 萌6
  • 中立3
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
11
得点
126
評価数
37
平均
3.6 / 5
神率
24.3%
著者
夏乃穂足 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
本間アキラ 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥638(税抜)  
ISBN
9784778112745

あらすじ

大学時代、親友である倉田英慈への恋心を自覚した鮎川直也。だが責任感が強くて男気のある英慈には恋人がいて、直也は自分の想いを口にすることなく、卒業後数年経った今までずっと友達として付き合ってきた。苦しい片恋だが英慈の中に自分の居場所があればそれでいい--そう思っていた直也には、しかし英慈は知らない秘密があった。大学の時一度だけ、高熱で朦朧となった英慈と関係を持ったことがあったのだ…。

表題作茜色デイズ

26歳、大学からの親友で電機メーカー研究所員
26歳、広告代理店社員

その他の収録作品

  • レモンとはちみつ
  • 君が恋を知らない頃から

レビュー投稿数11

切な苦しいいいい!!!

中学の時に転校して来てからの友人で、
大学時代にはしっかり恋を自覚し
インフルエンザにかかり薬と熱で朦朧としている英慈に
たった一度だけ抱かれますが
それでも親友でいられたら別れることもないからと
ずっと想いを押し殺してきた直也ですが……。

お話の展開としては、それこそ突飛な何かは無いのですが
(すみません)
エピソードのひとつひとつが自然で
すごく現実にありえそうな感じが胸に迫り
終始きゅんきゅんしっぱなしでした!!

転校生の直也を責任感の強い英慈が構ってやり、
嫌がらせを受けていた直也は簡単に心を許すものかと
気を張っていたのが
英慈の誠実さに負け、共に一生懸命練習した演劇の成功をおさめ
それから親友になるのです。

高校は違っても、英慈の祖父母の家へ泊りに行くなど
親しさは変わらず、同じ大学へ進み漕艇部へ入り
二人の漕手で行われるダブルスカルを組みたかったのに
体格の差などで不可能な事と、無茶をして怪我をしてしまった為
諦めなくてはならなくて…。
それでも英慈と同じ艇に乗っていたくて舵取り役に転じ
減量の為好きなプリンも我満するとか健気でした。
そんな直也にはちみつ漬けのレモンを作ってくれる英慈が優しい!

大学3年の時に打ち上げで酔った先輩に襲われそうになり
助けてくれた英慈に軽蔑されたくないと慄く直也ですが
英慈に抱かれた事実は誤解と嘘で湾曲され
もっと苦しい現実を生むこととなってしまうのです。

『茜色デイズ』は社会人になってからのお話で
直也の上司の都村がチャラそうだけど観察力に長けていて
なんかもう当て馬の鏡!!!!!!!
都村をすごく私は気に入ってしまいました!!!
英慈への想いをずっと引きずっている直也に
強引ではなくやんわり包んでくれそうな…。
頼むから都村とくっついてくれって思っちゃって
いやそれじゃ直也の幸せにならないしと我に返りましたw
英慈が年上には敬語を崩さないのに
都村にはくってかかったりとかどきどきしたなぁ…。

直也が都村の優しさに甘えきることなく
ちゃんと向かい合おうとする姿勢にとても好感が持てました!
女々しさが無くて、顔が綺麗系でも芯があるというか。
でも英慈への想いを断ち切ろうとしても
会える日は嬉しくてしょうがないし
別れた後は寂しさが押し寄せたり、
英慈の元カノと寄りが戻る予感に胸を痛めたりしんどい…。

それでも、今までのすれ違いや誤解が解けて両片想いだったと判明し
繋がるシーンはまさに愛のセレモニー!!(言い方)

『君が恋を知らない頃から』
英慈視点で、ああ、あの時そうだったのね等
ちょっとした答え合わせのような感じもあり、
英慈のお姉さんも幸せになっていて良かったと安堵するSSでした。

大事な場面で度々こちらが焦らされてしまう感じは否めませんが
どうしても英慈には直也に真っ直ぐ向かえない理由もありましたし
二人とも友情を壊したくない気持ちが強かったものですから
私としては納得しましたです。ハイ。
読み応えバッチリで本当にときめきまくりましたし
本間さんのイラストがすごくぴったりでした!!
嗚呼しかし都村、都村ぁああああああ!!!ww

8

幼馴染みのすれ違い話・・もうジレジレ!

初読作家さま。本間アキラ先生買いでしたが、小説も良かったです^^v
少し厚めのこの本は「幼なじみすれ違い」の王道でした♪

小説の冒頭は、高校は別だった親友同士がまたいつも一緒にいられる環境になった大学漕艇部時代の回想から。
英慈と毎日会える嬉しさは、体格差のある英慈に合わせる為のオーバーワークも楽しくて、だけど、その直也の無理を気遣う英慈の前で、直也は大けがを追ってしまって!
直也が頑張る姿が眩しくて強く制止できなかった自分を責める英慈と、英慈にそんな顔をさせてしまった事への反省と同艇に乗る為に次にどうするか考える直也。
このエピソード1つにしても、2人の言動はすべて「恋する者」のソレなんです!

中学の出会いから、別高校時代の彼女(要注意人物)、英慈の姉の出来事、英慈の田舎での夏休み、、英慈が酩酊し直也に・・と事ある毎に回想になって、後悔と不安と相手への慈しみが語られている~!
そして、どの時も親友以上になる自分を抑える言い訳が添えられているのです!
その先に進む事ができない「親友」という壁に隠れてもがいているんです!
もう~どこでもいつでも全然大丈夫なのに~ぃ!と、心の中で頭を抱えたほどでした!

「今」は社会人なので「親友」も大人版。
だから将来の不安も現実的で、良い男上司や元彼の欲も出張ってきて、回想枠からやっと食み出して進む予感になるんだけど、長年の慎重がまた新たな焦れになっていくー!
回想の焦れと今の焦れダブルのまだるっこしさ!
だけど、本間先生の美し絵と、夏乃先生の立ったキャラ達の言動が好くって、ダレることなく読み進められたんです^^(ありがとー!)

出版社ペーパーは、大学エピソード繋がりの一コマ。アレの暴露に嬉し恥ずかしでした♪
本編では、夏乃先生、頁割ホント大変だったろうなぁ~って思いました。
普通のすれ違い加減に飽きた読者さえ、まず裏切られることはないでしょう!
これでもかー!の焦れ感を堪能できるコト受け合いです!

3

ヘタレな恋の物語

幼なじみジレジレ系は基本好物なんですが、、、

友達だと思っていたのに、この気持ちは友情以上、
もしかして、恋なのか?
ってじっくり悩んで、って所まではお好みの範疇だったけど、、、

私の好きなお話は、恋だって認めたからには、そこから恋を実らせるための努力をしていくようなお話で、
その点からいうと、ちょっと。
それでも、前半の「レモンとはちみつ」の方は、まだ「恋を自覚した」所までのお話だからいいの。
後半の「茜色デイズ」の方は、この二人の、あまりのヘタレさっていうか、直也はビビリ過ぎだし、英慈は意気地がなさ過ぎる所に、ジリジリっていうよりイライラ。
都村じゃないけど、ホントにさっさとどうにかしちゃいたくなる。
そのくせ、最後の英慈視点の「君が~」ではいきなり暑苦しい思いを吐露されちゃうし。
そんなに暑苦しく恋していたなら、何故もうちょっと押してみなかったんだぁ!!

というわけで、都村のやせ我慢にオマケして萌×2

2

王道展開だけど

幼馴染の長い両片思いモノです。BL的セオリーがきっちり踏襲された展開で、衝撃的なことは何も起こらないのに、とても切なくて非常に萌えました。ふう。

なんでしょう、この甘酸っぱい感じ。王道設定をしっかり読ませる作品に仕上げることが作家の力量をはかるバロメーターの一つだとすれば、夏乃穂足さんはやはり実力のある作家さんだと思います。

攻の英慈の言動は身勝手だし、受の直也は発想が如何にも「自分は報われない片想いでいいの」という感じで女々しい…と思ったところも無くはないですが、二人が親友として肩を並べる立派な男でありたいと努力する姿勢や、そうやって過ごしてきた日々を(恋愛感情とは別に)誇らしいと思っている様子がとても好ましかったです。

あと、中学生くらいの恋愛未満な独占欲を持て余す攻…という設定が自分は好きなので、苦悩する英慈にも激萌えでした。

2

レモンとはちみつは初恋の味

主人公直也は中学二年生の時に転校先で英慈と出会って惹かれます。それは同じ大学に通う頃には恋と自覚をしていますが、男同士と同性だし、親友に好きだとは告白できませんので自分の好きだという気持ちが表にでないように必死で繕っています。前半、中学時代と、今の大学の部活生活が交差する構成が好きです。ボート部の青春って新鮮で楽しい。英慈に彼女が出来て、デートに行く前に、いつも作ってくれたレモンの蜂蜜漬けを受け取り、家に帰って涙を流しながら食べるのが前半のクライマックスでした。
後半は社会人になってのお話。相変わらず直也は方想い。こちらに登場する当馬、直也の上司の都村は非常に魅力的に感じました。そんな登場人物が二人の仲をかき回し盛り上げてくれて、もうにっちもさっちもいかなく、これ以上前に進めないからと都村の誘いを受けて、泊りにいったら、宿泊先に英慈が追いかけてきて奪い。めでたく両想い。蓋を開ければ長い長い両片思いでした。
初恋が実っておめでとう、それは長い道のりだったけれど、一途に思い続けた甲斐があったね。末長くお幸せに!

2

両片思いの恋愛音痴

この作者さんの前作が、ブツ切れ文章なのが目について内容についていけずに低評価になってしまった為、今回はどうだろう?と、確認のため手に取りました。
前作、評価は低かったけど要素は悪くなかったんですよね。
今回見たところ、前作よりは「だ」「た」の終わりのぶつ切り感は改善されているようで(それでもまだセンテンスは短め)、内容的には王道でしたが、かなり読みやすく楽しめました。
また、イラストが本間アキラさんなんですが、これがまたイメージにぴったり!
ちょっと硬派な感じの英慈とか、アテ馬になる上司の都村とか、描かれる印象が文章にぴったりで、そこもまた話しを盛り上げる一因になっていました。

お話は、中学からの親友が、ほんとうは互いを好きなんだけどそれを自覚するタイミングがずれていたり、さまざまな出来事があったりして、親友であるがゆえにすれ違い、そして誤解を生んで、どうにもこうにもやりきれなくなった所のトドメの出来事で、やっと互いの気持ちが吐露できる、覚悟ができることになったという、長い両片想いのお話でした。

本編の前に、主人公達の大学でも部活時代のお話が、子供の頃の初めての出会いなども交えて展開されます。
この部活でのお話、英慈と一緒にいたい一心で高校は違ったけど大学を同じにして、同じ部活に入って、常に一緒にいたいと思う主人公・直也。
この時点で、直也はまだ恋愛だって自覚してないんです。
確かに特別なものはあるかもしれないけれど、。
英慈も、直也を特別扱いしていますが、その潔さは恋愛の方向ではなくて変なところに発揮されてしまって、直也を辛い目に合わせることに。
直也が先輩に襲われてしまった時もそうだったのですが、
高熱を出して寝込んでる英慈の見舞いに行った直也を英慈が抱くシーンがあるのですが、そこでちゃんと、英慈は「なおや」って名前を呼んでるのに、直也気がつかなかったのか!?
英慈はもうろうとして記憶が定かでないにしろ、後で運悪く(?)家に来てしまった英慈を好きな女子に、自分の立場を譲ってしまう、その女子と自分を勘違いしたんだろうなんて・・・
そこで直也がきがついていれば~
これによって、大きな壁ができちゃうんですよね(涙)

そして、社会人になった彼等の話しが本編です。
この時点でも、彼等は気持ちを抱えたまま親友であり続けている。
だけど、その気持ちを直也は上司の都村に気がつかれてしまうのです。
親友なはずなのに、都村をけん制して嫉妬する英慈に、傲慢さをかんじるのですが、
二人とも、「親友」をいう言葉に、立場にこだわりすぎていて
それが都村にはもどかしかったのでしょう。
英慈が、親友だから互いに女性と結婚して、その後も親友が続いて、と、その関係であれば受けれられたが、直也の相手が男ならそれは納得できない。
それは傲慢であると共に、未練と執着と嫉妬であるはずなのに、それでも直也に親友を強いろうとする英慈は、直也との恋愛に対してはものすごく臆病で不器用w
もちろん、直也もですがw
なので、都村はすごくいい役割を演じてくれていますね♪

『君が恋を知らない~』は、英慈の視点でつづれれますが、本編でのエピソードの肉付けになっていて、読者の予想は間違ってなかったという実証でもあります。

本当に、よくある王道の、よくある展開ではあります。
だけど、平凡さとかつまらないとか飽きたとかそういう感じを全く抱かせません。
切ないけど、痛さはありません。
ちょっと遠回りしたぶきっちょさんの恋愛物語。
”親友”という立場と”恋人”という立場と気持ちの変遷を上手く表現できていたのではないでしょうか?
前作と比べると格段よかったでした!

3

もったいない

中学、高校、大学と高校は別々だけど、こんなに近いのに二人の距離が遠すぎる。
最後は結ばれたけど、その時間がもったいない。

お互いに好きすぎるのに、一歩踏み出せなかったのか。チャンスなんていっぱいあったろうけど、何かが邪魔してくるね。

侑の告白事件や直也のレイプ未遂事件もだけど、二人に一歩踏み出させないような事件がいっぱい。

頑張りすぎる負けず嫌いな直也が好きだ。それを影から支えてた英慈も。

でも、あれだわ。英慈が寝込んで直也が看病して朦朧とした英慈に襲われる形でセックスしちゃうけど…。英慈さん、前後もっと考えようぜ。どうしてそうなるのだ!っていうね。

これで、結婚してたら大嫌いになるところだったよ。
なにもないってわかってるのに英慈と付き合った理緒は嫌いだけど。



2

焦れったいお話でした。

ずっとずっと片想いして。
それが片想いだと長らく気づかないままに、そばにいたいと思って。
想って想って想って。
それでも、「親友」の枠を超えてしまうよりもと、「親友」という場所を選んだ直也。
けれど、それは同時に英慈が誰のものになっても笑って祝福しなくてはいけなくて。
長くツライ片恋をすることになった直也。

見てる方にはそれぞれの感情がダダ漏れともいえるわかりやすいお話だったのですが、当人たちは見事に錯綜してましたね。
熱で朦朧としている英慈の部屋での出来事で一瞬、成就したのかに思えたのに、あっさり覆されて。
その事件があって、また関係はややこしく…。
というか、直也がどんどん自分の中に閉じ籠ってしまう感じというか。
最後にはそれぞれの想いを打ち明けてちゃんと関係が持てるようになるんですが。
どちらも英慈の姉の事があるからなのか、「男同士」というところに非常に過敏というか。
男同士=先がない、みたいなところも感じられて。
異性と結婚して子供を授かることが幸せなことだ、みたいなところがあって。
それぞれに相手のためにと自分の想いを封印しちゃって。
どちらかが想いを告げちゃってたら、また展開は変わったんだろうなぁ。

個人的には都村も気になるが侑が気になります。
ま、彼氏はできましたけどね。

1

映画を見ているみたいな作品

夏乃さんは最近お気に入りに仲間入りした作家さんです。
最初に読んだ本がドMとドSの...だったので
作風が松雪さんのようなコメディっぽい感じかと思ったのですが、
次に『くろねこのなみだ』を読み、
本来せつない系が得意な作家さんだったんだと知りました。

茜色デイズは他の方々も書かれていますが、
まーなんともじれったいお話です。
お互い好きな事が読者には手に取るように分かるのに
お互いに相手は男と付き合うのは無理だと思っている。

何年も好きなのに友達としての縁を切りたくないが為に
本音を言えず別の人と付き合ったりしてしまいます。

大きく分けて大学時代と社会人時代の2部構成ですが、
大学時代の甘酸っぱい雰囲気が好きでした。
ボート部という設定も。青春映画を見ているような光景が浮かんできて
描写の上手い作家さんだと思いました。

夏乃さんの作品は個人的にツボに嵌りやすいようなので
この作品も好きですが、
今回は社会人時代が若干話の締りが悪かった感が
あったので萌々に近い萌の評価にします。

1

当て馬くんが魅力的なだけの話

幼なじみの片思いものです。
中学生~社会人にかけての片思いですが、両思いと気づかずに、ひたすらすれ違い勘違いしまくるというお話。
しかも受の一途っぷりと勘違いっぷりが半端なく、何ともいえない苦々しさが……。

それもこれも全て中途半端でいい加減で女々しくてだらしのない攻のせいです。
受のことは比較的好感持てるんですが、この攻の性格がNGすぎて一気に萎えました。
同じ女性とひっついたり別れたりを繰り返し、そのたびに受を傷つけ……。
しかも攻と付き合う女性の方も、これまた女性に嫌われるタイプの典型。なんというか、同じ穴の狢ってこのことですかね。
お互い利用しあってるようなつきあい方なんで、もう受は職場の上司とくっついちゃいなよ、とまで思いました。

散々当て馬くんを登場させてのハッピーエンドに、なんだかなぁ……とモヤモヤ感が残る。
当て馬というのは総じて魅力的なキャラなことが多いですが、肝心のふたりに魅力がなかったので、いまいち萌えませんでした。

2

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