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golden honey
『ゴールデンビッチ』の続編です。いいですね、このシリーズ。
一応、前作の設定等の補足説明はされてますが、明らかに『続編』ですからやっぱり前作から読んだほうが、いろいろと堪能できると思います。
『続編でガッカリ』って私は意外とあるので、前作がすごく好きな分読むのに多少勇気が要りましたが、まったく後悔はないです。大吾(攻)×クラウディア(受・《犬》)のCPが、ホントに好きだと再確認しました。
今回、大吾が結構参って(弱って)ますね。挙句にクラウディアに八つ当たりしてますし。嫌いなタイプのキャラクターだったら、ただ『うざいヤツ!甘えすぎなんだよ!』でいったん本を閉じて冷却期間がいるかもしれないレベルでしたよ、私にとっては。
でも大吾は好きだから、『しょーがないな・・・』でなんとか温かく見守れたものの、膝つきあわせて説教はかましたい気分です。
あと、今回『引き』がかなり強かったです(さらなる続編を予感させました)。
ちりばめられた謎(伏線)が、回収されないまま、待て続刊!(とは書いてないですよ、どこにも!)って感じでした。あ~、早く続きが読みたいです。
ついでに、前作では疑問の余地もなかった、大吾とクラウディアにとってはかなり大きな出来事の真相も披露されてます。
しかし、何よりも今回はチェスの使い方がすごくよかったです。
作中、大吾とクラウディアがチェスをするシーンがあって、クラウディアは確かに上達は早いんですが、最善手よりも自分なりのこだわりで駒を動かしていて、何か遊んでいるよう?と大吾には見られています。
最初に大吾がチェスを教えた時、『お前はクイーンみたいだ』と言い、クラウディアは『じゃあ、アンタはナイトだ(スナイパーだから)』と返します。だからやたらとクイーンを使いたがるんですね。で、ナイトでとどめをさしに行くのを好むんです。
同じ駒を使うとわかってると、手が読まれやすかったりで、結局は素人としては強い程度の大吾と同等でしかないわけです。そのため大吾は、いくらクラウディアがIQ200に作られてるとは言っても、実際にはそんなに期待するほど賢くない(常にその能力をフルに発揮できていない)のではないかと考えてるんです。
後半、大吾はそのことを思い出しているんですが、最後のゲームのときのクラウディアの手を逆さに辿っていくと・・・
何が出たかは、ぜひ読んで確認してください。ここ、大好きです!
もうひとつ、『卵』もよかったですね。クラウディア、ちょっとおバカですがホントに可愛いかったです。
大吾には、心から反省もしたようだし、これからはクラウディアを誰よりも何よりも大事にしてやってよ!と言っておきたいです。
今回もクラちゃんの万倍の可愛さを、玄上先生は自分に刻んでくれました!
本当に大好きなシリーズです♪
先の方々のレビューの通りなので、改めて言うのも・・なんですが^^;
キャラ達が、美形で仕事が出来るが、過去に大難持ち・・というところが良いんですよね~。
もちろん主人公の攻・大吾も、PTSDで不眠と反応拒否を抱えていて、受のクラウディアも痛く悲しい過去があり、詳しくは【ゴールデンビッチ】を読んで頂いて。
前巻では大吾の捕獲対照だったクラウディアが、本巻では晴れて大吾の相棒として、公安の吐きだめとか宝石箱(綺麗だけど役に立たない)と言われる「宮城班」に合流し、恋人としても蜜月なはずが・・・な、本巻です。(端折り過ぎ)
一字一字漫然と読んでいるだけではダメなんですよ!
どこもがこれからくるエピソードの伏線となっているし、若しくは180度反対の後悔や結果となるから、ページを戻して繰り返し読んでいる自分です。
大吾とのチェスの話やクラ専用のマグカップや風呂のアヒルちゃんもそう。
文字数の長短では無くその全部が、クラちゃんのクラウディアたる愛すべき「可愛さ」を浮き上がらせています。
こういう玄上先生の計算された?辻褄合わせが癖になるんですね。
他のキャラ達にも、いわくつきさん達よ、有難うー!な程、善悪や好き嫌い(そこまで強くはないけど)の立位置が揺れてくれています!(クラウディア側に立っているからだけど)
宮城班新参の胡散臭いテル、信頼する美しい上司・宮城、若く明るい夏紀、いつも美眉を引き攣らせている笹谷、嫉妬と諦めのヘタレ大吾・・・
本の冒頭からの印象とラストに至るまでのソレが、今まで○○だったのに~!な訳で、弦上先生のキャラは本当に侮れないと思うのです。
人の良し悪しなんて簡単にはどうこう言えないって、改めさせて頂きましたね。
あ、宮城班の部屋の狭さに文字数使っていたけど、これもこれから何かあるのかなぁ?
気になるもの沢山残してくれたラストに、次巻をもう予約したい位!
お下品で乙女でカッコ良いクラウディア~!
誰にでも心からお薦めしたい!是非!
「ゴールデンビッチ」の続編、公安の《犬》クラウディアと大吾の物語。
《犬》シリーズとして4作目。「しもべと犬」「茨姫は犬の夢を見るか」「ゴールデンビッチ」「ゴールデンハニー」と来たわけだが、どうかここまで読んだら「しもべと犬」に帰って再読してほしい。
なぜなら、4組の主と《犬》の過去に関わるおおもとの「事件」は繋がっていると推測されるからなのだ。
おそらく一読のみでは気づかないであろう伏線が、繰り返しシリーズの中で提示されている。
あえて4組と書いたのは、商業誌になっていない4組目の主と《犬》が居り、彼らもしっかりと歯車に組み込まれているからだ。(同人誌「黒革の手袋」「ご主人様の言うとおり」)
以下、ネタバレを含む。
前作ラストで思いの通じあった大吾とクラウディアは晴れて恋人、同僚、飼い主とわんこ、の関係となる。
特筆すべきはクラウディアの美しさの描写であろう。
前作においては、長年の逃亡生活と迫りくる偽の生命体の身体の限界から悲壮な儚い美しさを放っていたクラウディアだが、栄養状態も改善し、キラキラの美貌は大吾を羨むほどである。
そして、今作における「事件」が始まる。新たな構成員の登場、それによって抉られる大吾の過去。
フラッシュバックを起こし不安定にクラウディアを拒む大吾の弱さは、誠実にありたい彼の葛藤でもあり身に覚えのある感情に苦しくなる。
どんなに愛を誓っても消せない過去への絶望。
人間らしい情緒の育ってきたクラウディアの「なぜ?」に正解は無く。
そして不穏な空気と共に物語はアクションシーンへ。
疾走感、畳みかけられる心情描写、過去の事件への問い、折り重ねられページを繰る手が止まらない。
そして、パズルのピースがはまっていく爽快感。と同時に、シリーズ前作からの謎が提示される。
今回の事件の決着と、恋人たちの新たに紡ぐ未来への誓い。
IQ200の天使ビッチクラウディアの睦言にクスリと笑いながら涙ぐむ。
もう一度お願いしたい。シリーズを再読してほしい。≪犬≫を付けられた主たちに共通する「事件」。
また、主を愛してやまないわんこたちから見ると、冷たく解りづらくヘタレに見える主たちが決してマッチョな身体のままに脳筋ではなく、繊細に傷つきながらわんこを受け入れ、わんこに救われていく過程。
主と《犬》という同じ設定のCPながら、それぞれの個性のなんと豊かで愛しいことか。
大吾とクラウディアにも2冊の同人誌「My Fair Lady」「Red Hot Chili Beans&Holy Shit Christmas!」があり、無駄のない設定を裏付ける読み応えのある内容で、商業作品と合わせて読めないのが惜しまれる。(2018年時点)
シリーズとして読んでほしい≪犬≫シリーズ4作。
物語は始まったばかりにも思え、続きが再開され、作者の思うように終着までが描かれることを信じたい。
ゴールデンビッチの続編です。
晴れて恋人同士になったクラウディアと大吾は、
新婚生活+行儀見習いとお仕事の毎日です。
大吾たちが所属する四係宮城班、通称「宝石箱」に新メンバーが入ります。
テルこと日下部輝明という、大吾と同じスナイパーです。
このテルの登場で、四係のメンバーの様子も少しぎこちなくなります。
クラウディアもテルを直感的に嫌悪し、大吾も過去の傷が表に顔を出してしまいます。
大吾の心の傷は、前作「ゴールデンビッチ」でも書かれています。
不運な事故でしたが、大吾だけは、自分の心の声に悪魔が答えたと思い込み
ずっと立ち直れないままでした。
テルと大吾とクラウディアが、射撃場で練習をしているときに
クラウディアが謝って、射撃中の大吾に触れてしまったため誤射し、
防壁の破片が飛んで、クラウディアの頬にかすかな傷ができました。
この傷のせいで、大吾は過去の出来事がフラッシュバッグしてしまいます。
クラウディアと出会って、ようやく過去から立ち直りかけた大吾ですが
また、不安や嫉妬や妬みが心を覆っていきます。
一番大切なクラウディアのことでさえ、自分の自信のなさから信用できなくなり
遠ざける酷い言葉を言ってしまいます。
前作では、大らかで優しくクラウディアを受け止めた大吾ですが
今作では大吾の弱さが全面に出てきます。
自分で分かっていながら、クラウディアを傷つけずにいられない
ダメっぷりですが、そういう弱さも人間だからだと思います。
傷つき大吾のもとを飛び出したクラウディアが、
偶然会ったテルの家へ誘われついて行ってしまったことが、
余計に大吾とクラウディアの溝を深めてしまいます。
大吾は、自分が悪いと十分に分かっていながら
クラウディアに謝ることも優しい言葉をかけることもできません。
クラウディアも大吾の苦しみの一端が自分のビッチと呼ばれる
過去にあると思っていてどうすれば元通りに、大吾のもとへ戻れるのか
悩んでいます。
宮城班全体の雰囲気が悪いまま、大きな仕事が入ります。
大吾とクラウディアは、別行動です。
この仕事で、今まで知ることがなかった事実が次々に明るみになります。
テルの正体とクラウディアの最大の危機に、
大吾が再び狙撃の準備を始め、クラウディアは、IQ200の頭脳を駆使し、ビルの中をテルから逃げ回りながら証拠を集めるます。
緊急事態の中、大吾は心から謝りクラウディアと無事に仲直りをし、
そして、絶体絶命のクラウディアから「ナイトフォーク」の合図。
やりきれなさも感じますが、事件は一応、終息に向かいます。
テルからの遺言のような言葉の意味や過去の事件とのリンク、
まだまだ、たくさんの謎が残されているこのシリーズの続きが
本当に待たれます。
【追記】
「ナイトフォーク」は、チェスで使われる言葉です。
作中、大吾とクラウディアがチェスを楽しむシーンがあります。
ここにも仕掛けがあって、タネ明かしの際には、
クラウディアの幸せと健気さと愛情深さを感じられます。
『しもべと犬』のシリーズで、公安外事課が舞台の前作『ゴールデンビッチ』の続編です。
もうもう!お勧めいただいて感謝感謝なシリーズですー!
攻めは変わらず、公安外事課の捜査員、大吾。
受けは人造人間のクラウディア、コードネーム・ゴールデンビッチ。
シリーズ通して受けは今のところ人工的に作られた生命で、警察犬の能力を組み込まれた『犬』と呼ばれる人間です。
『犬』には飼い主とされる管理人がつき、前作のラストで大吾がクラウディアの管理人となりました。
大吾は前作では『ゴールデンビッチ』を追う任務についていましたが、今は名実ともにクラウディアの飼い主兼恋人。
大吾がもう、初っ端から『クラウディアLOVE』を隠しもしないのが、もう悶えます。
アメリカにいたことがあるせいなのか、大吾の愛情表現や言葉はストレートでもうニヤニヤされっぱなしです。
何回「愛してる」って言っちゃうの?きゃー!という感じでございます。
大吾は今回過去のトラウマに直面しクラウディアも大吾と共に苦しんで、このふたりは本当に一方通行でないのだなと嬉しくなりました。
今までシリーズの敵は外の人間というパターンでしたが、今回はなにやら後半から怪しい雰囲気です。
やたら脇の方々もキャラ立ちしてますのでまさかなーと思っていたのですが、次の巻が出るならば身内を疑うシリアスになりそうで心配。
とにかく大吾とクラウディアのラブラブが好きなのに、まずい展開にならないか今からドキドキです。
これまで存じ上げない作家さんでしたが、新年早々宝くじに当たったような気分です。大変面白いものを読ませていただきました。
前作「ゴールデンビッチ」の続編にあたる本作ですが、新たに重要な役どころの人物の投入あり、一旦はケリがついたかに見えた過去の事件の新たな様相あり、そして主役二人のLOVEも、誓いの言葉を述べて手を取り合って、落ち着くところに落ち着いたかと思いきや、言葉一つで簡単に揺らぎ、ぐらつき始めるこころもとなさ。
なにしろ、攻めの大吾がとっても不安定なんです。過去のトラウマにいまだもがき続け、人をただ無邪気に愛することすら困難になってしまっている。スナイパーとしての非凡な力量も激しくアップダウンを繰り返す精神状態に引きずられ気味。前作よりさらに本作では駄目な大吾の割合が大きくて、一応主役だというのに見せ場はほぼ1点に絞られる。普通ならこんな攻め、攻め失格じゃん、となりかねないところ、その1点の見せ場があまりに鮮やかなのと(「ナイトフォーク!」)、受けのクラウディアの大吾を想う気持ちが対照的にあまりにもブレないので、読者に見放されることもなさそう。
クラウディアの姿を見ていると、人が人を好きになるのは、相手に優れたところがあるとか、相手が自分を大事にしてくれるからとかはさしたる問題ではなく、もっと深い、根源的なところに根ざしているように思えます。どうしても、この人でなければ収まらない、焼けつくような想い。
文章自体は、拙いというのではないのですが、決してとっつきやすくもない。時制は自在に過去に飛ぶし、ところどころ、あまりに作家さんの思い入れが強すぎて鼻につく表現もある。説明も過少だったり過多だったりで、読者には不親切と思える部分も。でもそれらすべてを相殺してなお余りあるのが、行間から伝わる圧倒的なエネルギー。この作家さんにはどうしても伝えたいことが明確にあって、みなぎるその力に読者はぐいぐい引きずられるしかない。行きつく果ては続編の本作でもまだ見えない、というか混迷の度を増しているけど、それすらゾクゾクするような快感にいつしか変わっている。次はどんな風景をみせてくれるのだろう?
『ゴールデンビッチ』の続編であり犬シリーズ5作目になります。
公安部の第四係所属 灰原と彼が飼い主の犬 クラウディアの愛の軌跡。
灰原は『ゴールデンビッチ』というコードネームが気に入らないんです。恋人としては当然で何としても変えたのにうまくいかないことにイラつく灰原が人間らしくて可愛げがありました。
人生捨ててたような彼がようやくここまでになれたのかと安堵しましたが、壊れかけていた心が完全に回復したわけじゃないから、クラウディアを傷つけることもあって二人が寄り添って時間をかけてお互いを癒していけばいいのにと思います。
そんな不安定な二人の中に割り込んできた新しく配属されてきた男に簡単に騙されて連れて行かれたクラウディアでした。
彼の貞操観念からしたらしょうがないのかなと残念な気持ちになりましたが、最後まで読むとクラウディアの頭をナデナデしてよしと言ってあげたくなりました。
他の事件の捜査が、灰原の過去とつながり終盤の山場に進んでいく展開に夢中になりました。
クラウディアが灰原のために命がけで飛び込んでいくシーンに愛を感じます。
口が重く大事なことを言わない攻めが多い中、愛の言葉に関しては恥ずかしくなるくらい多弁な灰原でした。
前作のゴールデンビッチの続編で、あの結構いじらしく一途なビッチちゃんの
うるうる再登場です。
今回はサスペンス要素がかなり拡大してる感じでかなりドキドキ感がましてます。
ビッチことクラウディアとトラウマ持ちの大吾、悪どいハニートラップを仕掛け
前の主の敵を討つためにゴールデンビッチとして警視庁公安を挑発しながらも一途な思いで
敵を探して彷徨っていたクラウディア、その主の友人で友人の妻で好きだった女性を
誤射で死なせてしまい、トラウマを引きずりながら惰性のように公安にいた大吾
二人が運命の出会いをし、互いの存在に癒されながら恋人としてパートナーとして
そしてクラウディアの犬の主として人生をやり直すように公安で任務に就く日々
でも常識を覚える前に2年も野良犬生活をしていたクラウディアの躾は難しい
なんに付けても物言いがとってもお下品なんですwww
直ぐに下ネタになってしまう、でも外見は天使のように綺麗なんですよね。
そのギャップにかなり萌えるんですよ~~
今回は二人が所属する公安第四係に新メンバーが参戦するのですが・・・
そのメンバーの為に二人の間に亀裂が入りすれ違ってしまうのですよ。
クラウディアがあまりにも可哀そうで可哀そうで大吾に少し殺意湧きます(笑)
大吾もクラウディアとの出会いでトラウマが癒されたと思っていたら
ガチで再燃しちゃって屍状態、クラウディアに八つ当たり~
なんてこったい!って有様になるんです。
クラウディアの過去や大吾の過去、そしてクラウディアの貞操観念や倫理観に
大吾が嫉妬を含めた諸々の感情でクラウディアを傷つける。
犬の忠誠心をなめたらいかんぜよ!って展開が繰り広げられる。
そして今回起こる事件でかなり公安に暗い深淵が見えてくるような・・・
個性的な公安第四係のキャラですが、えっ!あの子がもしや??なんて展開があり
そもそも公安第四係に来てしまった訳ありの人たちが思わぬところで繋がっている
そんな展開を予想させる内容でした。
これはもう、絶対続編を何としてでも読みたいと思ってしまうお話です。