ともふみ
planetarium
萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
洒落にならんリアルストーカーぶりで、BLファンタジーに浸かっていた腐女子をおののかせた「あの日、校舎の階段で」の遠藤氏。『ブクログのパブー』というサイトにて、もう一度会えますよ~。
震災のチャリティ作品で電子書籍(昔HPで掲載していた番外編)なのですが、残念ながら1月末で販売終了となってしまうので、本作品がお好きな方はお早めにということでお知らせレビューです。ファンという名のまわしもんです。
新しいベッドの下見に行ったデートの日、ちょっとした諍いと仲直りという日常的な内容なのですが、そう簡単には変わらないけど、でも変わっていくのが人間なんだな、と感じさせてくれる番外編となっております。
恋人となって少しは落ち着いたかと思えた遠藤ですが、笠井の言動をいちいち深読みしては疑心暗鬼になり…と、まだまだまだまだまだまだ不安定な様子。おまけにある嘘まで発覚。(ぜひ読んで呆れてください)
笠井と一緒に頭抱えてため息を吐きたくなるのですが、その必死さと哀れさにはやっぱり絆されてしまいました。…って、この流れ本編と一緒やな。笑
でも、笠井のモノローグからは、同情だけじゃなく確かに遠藤に対する愛情もちゃんと読み取れるところが違います。だいぶ毒されてとります。萌えー!
しかも、遠藤と付き合うことで笠井自身に成長が見られます。(ちゅうか、アレな恋人に成長せざるをえないというか…)
案外、将来は父ちゃんカップルに負けないおしどり夫婦(夫?)になったりして。まあ、一歩間違えばワイドショーやけど。怖っ
そして、遠藤の背景が少し垣間見えます。
多分、続く愛情ってのを全く信じてなくて、だからこそ力づくでも縛りつけないとっていう発想に繋がるんだろうなと、うっすら感じました。
もしまた修羅場が来たら、遠藤はまた脅迫やるなー…(ため息)。でも10年20年後だったら脅さないかもしれないな……と、ほんのりと未来を予感させてくれる読後感です。
確かに遠藤は相変わらずなんですが(強調)、笠井が遠藤を受け入れて変わっていくことによって、いずれ遠藤も変わるんじゃないかな?と。
そんな感じの短いお話ですが、過去と現在と未来のエピソードがうまい具合に詰まってて、白黒はっきりしたハッピーではなくグレーなハッピーの印象で、大変わたし好みでした。ごちそうさまでした。でもまたこの二人のお話が読みたいです。
てことで、おかわり!