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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
養子に出ていたとはいえ、産みの両親と実の弟を心中で亡くし、その復讐を誓う受けの久遠。不正の証拠を握るために山波建設に入社する。
山波建設の社長に強姦され、何故か社長秘書室へ囲われる。
弟の親友だった山波の後継者である双子の慶一と英一。英一は後継者として経営に参画するが、その秘書として任命され、不正情報を掴みやすくなった久遠が復讐に近づいていく。
しかし、英一の側にいることで、彼の内側を知るにつけ、気持ちの整理がつかなくなって行く。。。復讐の時がやってきて、英一に過去に心中に追い込まれた家族であることを告白する。
何とも壮大で、最初は軽く読み出したのですが、もう途中から映画を見てるような気持ちになっちゃって、壮大なドラマを見ているようでした。
英一の時折見せる弱いところ、彼は彼なりに会社を守りたいと考えていたし、慶一の方も下請けを切り捨てるような会社の経営陣にはいたくないと技術者として全うするという立場をとっているし、、、
英一からすると慶一は逃げてるように見えたでしょうね。
子供の頃の兄への思いも相まって、余計に慶一は頑なに会社を守る=社員を守る、と思っていたのだろうし。切ない。親父が悪者だわ!
英一が発した
「誰が笑ったよ…俺が、佐々木が死んだ時に笑ったかよ」
「お前は見たのかよ、俺が笑ったところを」
「俺にとっても親友だった。……俺が苦しく無かったとでも思うのか!」
この言葉が英一の苦しかった立場を表しているんだと思います。
涙出た。
最後には宵月さんがやらかしてくれますし、読み応えたっぷりでした。
でもって、これがスピンオフだったのですね。お宝の正体がわからないままだったので??でしたが、後書きを読んで納得しました。
図書館で読めそうなので借りてみます。
「囚われの花嫁は秘蜜を奏でる」のスピンオフ作品ですね。
前作の主役の二人も登場していますので合わせて読むと
また色々な事がわかったりと何度も楽しめるのではないでしょうか。
生みの親に捨てられ養子として育った受け様ですが
その後生みの親にも会う事が出来、また弟とも年に数回の
繋がりではあってもそれなりに幸せだった受け様に悲劇が。
生みの親と弟が事業の倒産で自殺をしてしまう。
そして、その原因が攻め様の建設会社。
受け様は亡き家族の恨みを晴らすために攻め様の会社入社。
攻め様の父親の愛人からスタートして攻め様の秘書へ。
黒い噂のある会社の不正の証拠をつかむために・・・・
10年にもわたって恨みを晴らすべく暗躍している受け様ですが
亡くなった弟の親友だった双子の弟の攻め様に信頼され
懐かれて、憎しみにかられながらも戸惑います。
これは、ほんとに二人とも気持ちを隠すのが上手すぎて
とても器用な人たちだからの悲劇的な展開です。
攻め様もホントはかなりのヘタレさんなんですよね。
受け様はその子供のようなところに惹かれちゃうのですけどね。
後半にはかなりハラハラ展開があるのですが
完全にすっきりハッピーと言えない内容かも知れないけど
最後はなんだかほっとする内容になっていました。
それぞれの十年。
壮大なお話ですね。復讐のために敵に身を差し出し屈辱にも耐えて。
一気読みでしたしどのキャラも魅力的で最後のもう一波乱も見事でした。
ただ復讐相手の張本人の山波にあっさりつかまってその後数年凌辱の目にあって。
父親に犯されてるところを息子の英一にも軽蔑の目で見られてたのに…。
うーん。気になるのが、
張本人の山波への制裁は?
あんな所を見つかって愛人にされたのに身元調査ぬるかったの?
息子は父親の愛人に惚れるか?
主人公が英一に対して複雑な感情を持て余したり、結局自分じゃなきゃダメだと言ってくれるのはお互いだけなんだと気がつくところは良かったです。
槇人がなんだか可哀想なのか、ええ?君あんなことされたのに、いいの?な行動を取って主人公を巻き込んで、よくわかりませんでした。泣いてるだけの美少年ではないとはわかりましたが。彼の別の本がスピン元なんですね。
それを言うならそもそもの復讐の動機も、え?だって…な親子関係だったのに…。
復讐で終わらないところが希望があっていいですね。