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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「不実な男」の番外篇になる作品だそうです。
今回のディアプラスのお題は人でなしの恋だったそうですが
作家さんがそのお題に萌えを感じなくてってお話でしたが・・・
BL的な人でなしって考えると今までとは違ったイメージかな。
今回のお話では、その人でなしが受け様なんだろうと思いますが
切なくも意地っ張りな「人でなし」さんでした。
自分が幸せになれないから他人の心を弄んで憂さ晴らしをする。
長年苦しい片思いを続けていた受け様の屈折した感情の露土です。
攻め様は自然を愛する、寡黙で穏やか実質有言の人です。
なんとなく、世慣れていないと言うか俗世界に塗れていない
自然体の人で激しい感情に支配されないような感じの人。
そんな二人が攻め様の従兄弟がマスターの喫茶店で出会います。
お互い会話をする事もなかった時から攻め様は受け様の傍だと
なんとなく穏やかな軟らかい心地になると感じています。
この攻め様読み終わって感じるのは只者ではない人だと思うので
既に初めて出会った時から受け様の本質を見抜いていたのでは?
って読んでて感じる事がありました。
二人が親しくなるにつれて攻め様は受け様の苦しみを思い
受け様の為に幸せの青い鳥になろうと思うのですが
受け様にはバカにされ怒りを買ってしまいますが
それでも受け様を嫌いになる事など考えられずあくまで
己の気持ちは切り捨てても受け様の幸せの手伝いをと・・・
内容的には健気なんですが、女々しい感じは無く
ほんとに、イメージですが懐の深い山の男って感じで良いのです。
受け様は、そんな攻め様に呆れながらもいつしか一緒にいるように。
自分は好きじゃないけど、向こうが好きなんだからと結構我侭。
女王様気質のツンデレさんなのですが、長い片思いの後なだけに
攻め様に対する気持ちがなかなか自覚出来ない。
普通の攻め様なら耐えられないのではって思うのですが
この攻め様は最後までほんと良くできた人でしたね。
こんな穏やかな恋愛も良い物だと思える作品でした。
「不実な男」のスピンオフ作品です。
「不実な男」は中編3編の構成で、その2作目の「厄介な男」に登場する「定家順」が本作の主人公になります。
順は血縁の実の叔父(既婚者子持ち)にずっと恋をして実らずに苦しみ、「不実な男」のメインCPに八つ当たりして引っ掻き回す役回りです。
本作でも、男女問わず思わせぶりな態度で恋愛まがいの関係性を持ちその後突き放すというような、人を弄ぶ事を繰り返しています。
俺だけ苦しいんは嫌や。皆俺と同じように苦しんだらええ。不幸になったらええねん。
そんな順を放っておけずに恋に落ちるのは、山歩きを愛する寡黙で誠実な男・一路(いちろ)。
悩み苦しみを昇華できずもがく順を大きく包み込むチロ。
ただ、順はなんというか…こんな言い方がふさわしいかわからないけど…構ってちゃんのヒステリー女みたいなんですよね〜。
何かっつーと、俺が山へ行くんやめてって言うたら、やめる?とか。
私と仕事とどっちが大事なの?キィ〜〜〜‼︎みたいな。
表題作は、チロのまっすぐな心に感化されて遂に叔父さんへ想いをぶつけて、砕けて、そこから前に進んでいく、というところで終わります。
「青い鳥はここに」
友達以上恋人未満のようなチロと順。
順は意地っ張りで、チロに惹かれているけれど自分では認めていない。
チロの方は紳士的で、自分の方からは特に何もしてこない。
そんな時、以前翻弄していた先輩の男性がストーカー化して順ともみ合いになってしまいます。そこにチロが来て、遂に順の方からチロにすがって告白します…
そして2人順のマンションへなだれ込み…2人とも初体験なんですよー。でもチロはばっちりリードして結ばれて。
あれほど恋に苦しんでいた順が、幸せや、と思えるようになりました。
「青い鳥の弟」
チロの弟視点。本編の4〜5年後。
ここで面白いのは、順の気質がちっとも変わってないところなんですね。
大好きな兄の恋人が男と知って喧嘩腰の弟と、ああ言えばこう言うの応酬です。
ただ、チロと順は仲良く愛し合ってるようで安心。