ヒトの姿に変化できる妖たちの、純和風ミスティック・ファンタジー。

森羅万象 狼の式神

shinrabanshou ookami no sikigami

森羅万象 狼の式神
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×27
  • 萌13
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
79
評価数
24
平均
3.4 / 5
神率
8.3%
著者
水壬楓子 

作家さんの新作発表
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イラスト
新藤まゆり 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
¥533(税抜)  
ISBN
9784199006364

あらすじ

知良 葵は、代々続く神官の家系に生まれた大学生。 迷える動物の魂を鎮めたり、調伏させる特殊能力を持つが本人に取って はいい迷惑。 そんな葵のパートナーは、本体が狼の人狼(?)、黒瀬千永。 クールな葵とは正反対で、性格は荒っぽく俺様体質。 顔を突き合わせれば喧嘩ばかりで、まったく噛み合ない二人が怪事件に 挑む!

表題作森羅万象 狼の式神

黒瀬千永,狼の本体を持つ妖祇
知良葵,大学院生,神社の息子で霊能力者の一族

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数7

シリーズものにしたら面白いかも

BL色はあるのですが、あやかしを題材にしたファンタジーで
受け様が謎解きをしながら進むお話で読み物としては面白い。

攻めのあやかしが受け様に子供の時に一目ぼれしていて、
でもまわりの思惑と誤解とで受け様には嫌われ気味。
子供の時の誤解を解きたいと思っていても
狼としてのプライドもあって素直になれないし、
受け様は全然信じてくれる気配すら無いしで
正義感の強いやんちゃな攻め様ですがとっても
可愛そうなヘタレわんこ君でした。
受け様はお祓いが仕事みたいな家系の人で能力も高く
クールで冷静沈着なタイプで他人にあまり関心がない人。
それでも、動物に見せる優しさが本来の姿なんだろうと思いましたね。
今回のお話では甘々な感じは無いに等しく
攻め様のダメわんこぶりだけが目立つのです。
二人の関係性もこれからって感じがするので
シリーズ物にして怪事件と絡めていくと面白いにって
思えるような作品ですね。

1

男前な受けが気持ちイイ

表紙がですね、和調ですごく素敵で目を惹きます。
黒い犬じゃなくて狼ですねv人間二人の絡みよりこっちのほうが格好いい!
アヤカシがいっぱい出てきて、その「アヤカシ」でさえ”妖祓””妖屍””妖使”と、その能力によって漢字が違うなんて初めて知りましたw
狼、犬、猫、狐、兎、亀の式祓(しき)が出てまいります。楽しいですねv
お話はライトでサクサクっと、謎解きを入れながら進んでいきます。
一番気に入ったのは、受けが大学で民俗学を専攻しながら家の神社の禰宜としても勤めている葵という人なんですが、実に男前!
きれいだけど、なよっとしてなくて強くて、っていうか気が強くて、攻めを横柄に扱うという、自分の好きなタイプデス。
攻めとなる狼も、やんちゃで横暴な感じがするものの、やはり葵には頭があがらないというか、狼っていうより番犬がぴったりな、葵の前にはやんちゃな坊主って感じで、でも決してワンコではない。
そんなカプリングが、気持ちのよい組み合わせでした。

能力を持った一族の一人である、葵が苦手にしている曲者くさい叔父が、ある人探しの依頼をすることから始まります。
そこにやって来たのが、昔葵の父親に首輪をつけられた千永。
今回この仕事を手伝ったら、出来次第で首輪をはずしてもらえると言うのでやってきたのですが。

千永はつい葵に発情したりもするんですが、葵が上手でうまくかわされてしまったりw
神社のご神体である御知花様は、葵に降りることができるんですが、それでちょっと千永を誘惑してみたり、
他にも、訪れる一族関係がシキを持っているんですが、それらが大変個性的で彼等とのやりとりも愉快です。
謎解きの話としては、その曲者の葵の叔父が、本当、喰えない奴だったっていうちゃっかりさんだった内容で、その下心ありきだったのですがw
肝心の主人公達の恋愛に関しては、最初からご褒美として葵が自分の身体をあげてもいい、その為に千永もちょっと頑張っているかな?みたいな、主従的ご褒美みたいな存在でしたので、ラブ度は薄いかな?
でも、御知花様によれば相性はいいらしいですし、二人がつがえば力は強いみたいなんで・・・

あとがきによれば、これはスピンオフで雑誌に別のカプで本編が先にあったみたいです。
気になる人物は色々ありましたから、またそのカプの本が出ますねv
人外、ファンタジー妖モノですが、とっても軽くて読みやすいお話でした。
 
千永が葵に欲情した時耳と尻尾が出ちゃうんですが・・・耳四つでしたww(イラストでは)

1

犬、狼、猫、狐、亀?

水壬楓子先生おっかけで今頃この本に到達。
ファンタジー、モフ好き、犬好きな私にはきゅんありました!
きゅん処 その1.
他の犬だか猫だかが受けさんにかわいがってもらってるのをみて、
無意識に「いいなあ・・」って感じてるところ!可愛いっ 
でかい がさつなイメージの狼のはずなのに~
きゅん処 その2.
ご褒美あげるかわりに首輪つけるよ って取引されても、結局かわいがってもらいたがって
首輪付けてもらってやんの、うーん!可愛い~
きゅん処 その3.
鯛焼きを受けさんがもらったら、半分こしてもらって 口にいれてもらってやんの!
はぐはぐ食べてるしー。甘党(笑)
いいなあ、こんな強い番犬、私もほしい~
(あ、妖力?は 強いらしい。)  

その他タイトルに書いたような子たちが、人に使役する子として出てきます。
そしてなぜか亀。
初めて読んだ気がする・・・・亀の妖・・
ご想像通り。じじさま とお呼びしたくなるような設定(笑)。
シリーズであと2冊あるみたいですね。
読んでみます~
あ、金髪キラキラ系じゃなかった のと 面白かったんだけど
なぜかさらりんと読めてしまったので ファンタジーではあるが 萌どまりです。   

1

狼?

小説リンクスで発表された森羅万象シリーズのスピンオフ?
でも、あとがきを読む限りではこっちが時系列的にも先で、雑誌発表された方がスピンオフ?
まぁ、どっちでもいいんですが。
雑誌読んでた時から気になってた2人のお話だったので買ってきました。

神社の息子・葵の家系は式神を使い物の怪を退治する霊能力者の一族。
ある日、依頼を受けて調査することになったのだが、その時に使うことになったのが狼の一族の千永。
千永は俺様で反抗的なのだが…。

葵が常に落ち着き払ってて。
千永が葵の肌を求めるのにも動じない。
大人しく言うことを聞いたら褒美に与えてもいいと言うくらいで。
その時点で葵がどの程度、千永のことを意識していたのかは本当にわからないし、そういう行為に対して無関心だったのかもしれないけれど。
一緒にいて調査するうちに確かに何かが芽生えているようにも見えて。
ちょっと特異な家系である自分と対等にいられるような相手はほかにいないようにも思えて。
千永の方はわりと素直というか一途というか。
俺様な態度を取りつつも、葵の言うことに従順だったりと狼だけどワンコ的な面も見え隠れしてて。
千永にしても最初はその感情がどこから発動しているのかわからないようであったけれど、咄嗟に助けたいと思う気持ちだったり。
発情してしまうようなところだったり。
なんだかんだで俺様でありながら完全に主従関係が成立しているところがいいな。
それもこれも惚れた弱みということなのかもしれませんが。
褒美に自分を与える葵が誘い受に見えないこともないけれど、そんな感じもまたなんか好きなところかもしれません。
 
あとはキーパーソンのような瑞宇と那智も気になるところ。
この2人の話もいつか読めるのかしら…。

0

水壬さんのファンタジーは好きなんだけど・・・

『萌』にしましたが、正直かなり『中立』に近いです。ファンタジー(特に水壬さんのファンタジー・人外もの)が好きですので、それでちょっと上積みされたかもしれません。

千永(攻)のキャラクターがどうも好きになれませんでした。ヘタレは大好きですし、千永は特に後半以降はヘタレだと思うんですが、なぜかダメ。
葵(受)は、まあ好きなタイプかと言われれば違うんですが、別にそれはいいんです。私は受に関しては、非常に許容範囲が広いので、たいていはOKなんですよ。

新シリーズ(?)の宿命か、説明が多い上に脇のキャラクターも多くて、1冊でまとめるのは無理があるんじゃ、と感じました。そのしわ寄せなのか、ラブ不足でしたね。
強引に入れるくらいなら、今回はラブ抜きでもよかったのに、と思いましたよ。BLとしてはそういうわけにはいかないんでしょうが。

もうスピンオフ(『森羅万象 水守の守』)が出てますし、そちらに先にレビューもしてるんですが、私はスピンオフの方がずっと好きですね。この本編CPの続編は、特にいらないです。千永も葵も、メインのこちらより、『水守の守』で脇に回ってた方がよかったですよ、不思議なことに。

0

なんて不遇な人外なんでしょう(ノД`)・゜・。

以前より面白そうだなとチェックしていた人外シリーズもの。
3冊あるけれど、1冊ごとにカップルが違うらしい。

風来坊な父の代わりに実家の御知花神社の宮司を務めている葵の元に叔父・瑞宇が持ち込んだ、失踪した政治家秘書の行方をつきとめてほしいという依頼。
首輪(繋属の印)付きの狼・千永(ゆきなが)をお供?にさっさと厄介ごとを片付けるぞ!!といった流れからして、これってオカルトファンタジーになるのかな?とワクワクして読んでみたら…

まぁ皆さん、随分と人間臭い妖(あやかし)さんですね…
と、出てくる妖さん達の口達者ぶりに圧倒されたのだった(笑)
特に千永なんて”やんちゃな犬”扱いに神社内の雑用でこき使われ、口の悪さで女性(こちらも妖さん)達を怒らせてネチネチ嫌味を言われる始末。
初恋相手で繋属の印を解いてくれるはずの葵にまで飴と鞭の扱いを受けている。
紆余曲折を経てそんな葵に千永の気持ちを受け入れてもらい身体に手を出す許しをもらっても、彼には御知花(みちか)様なる絶大な力を持つ小姑が始終憑いているなんて、ここまで不遇な人外攻めってのも珍しいぞ…

そんな親近感に溢れた妖さん達に笑ったのはいいけれど、肝心のラブシーンは終盤のほうでバタバタと押し込んで終わらせたって感じがする。
話として正直BL要素は薄かったのだが、コミカル寄りでキャラクターのノリの良さは好きだ。
しかし、ハ百万の神様の中には人間臭い妖さんが居ても不思議はない、とはいえ人間キャラと寸分の差が無さすぎる(笑)

0

キャラ文庫カラーなお話に仕上がってます。

水壬さんが初めて挑戦するサイキック・和モノファンタジー。

ファンタジーはあまり好きではないためイマイチ乗れず、また受けの葵のキャラがクールビューティーな役柄でツンデレをイメージして書かれたのだろうがツンしか見えてこず残念でした。

攻めの千永(ゆきなが)は俺様キャラだけど後半、葵に段々尻尾を振っていく姿は可愛く、そんな千永にもっと感情を見せてほしいと思っていたら話が終わってしまいました。

葵は話の流れ上、千永を好きになったのでしょうが、飼い主が餌付けに成功、狼を飼いならしていますという風にしかみえないラブストーリーでさらに残念。

ラブストーリーを期待しなければアクションといいましょうか、サイキックな世界はさすが水壬さん!と思わせてくれますし、脇役の葵の叔父さんのキャラが立ち、いい味出してます。
次回作に期待!な作品だと思います。

水壬さんの作品って出版社によってカラーがよく出ると思うのですが。(他の作家さんもそうですが)
キャラさんで書く作品は優等生な学生のような作品が多いですよね。
私はもっとクセのある作品が好きだったのでこのような評価になりました。

1

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